解 答 平成 26 年度薬学部病原微生物学試験 ( 平成 27 年 2 月 18 日実施 ) 学科: 薬学科 ・ 創薬科学科 学籍番号: 氏名 : 問1. 次の設問に答えなさい。解答は、記号を解答欄に記載しなさい。(31) 1) 日本の輸血事業で正しいものはどれか。 4) 成人T細胞白血病ウイルスについて正しいもの (1つ選べ) はどれか。(1つ選べ) ア.毎年のべ約10万人が献血している ア.DNAウイルスに分類される。 イ.PCR法で感染症検査を行っている イ.ヒトからヒトへの感染は、咳等などの飛沫によ ウ.血小板製剤は全血輸血から製造される る。 エ.血漿製剤が最も多く使われている ウ.北陸地方に抗体陽性者が多い地域性がある。 オ.献血時にドナーに1万円が支給される エ.クローバー様(花弁様)の核を有するリンパ球 が検出される。 解答: イ オ.感染標的細胞はCD8陽性リンパ球である。 2) 血液型について正しいものはどれか。 解答: エ (1つ選べ) ア.日本人のABO血液型ではB型が1番多い イ.日本人のRh陰性者は約10%である 5) 化学物質の健康影響の感受性の臨界期(Window ウ.抗B抗体は自然に獲得される 期)として、もっとも注意をしなければいけない エ.ABO抗原はタンパクである 時期はどれか。(1つ選べ) オ.O型の患者にはAB型の赤血球を輸血する ア.胎児期 イ.思春期 解答: ウ ウ.成人期 エ.老年期 3) 病院検査室における細菌検査について正しいも ののはどれか。(1つ選べ) 解答: ア.微生物による感染を疑い検体を採取する時期は、 まず抗菌薬投与を行い、解熱した時が最も適切で ア 6) エコチル調査が終了した時、予想される成果に関 して誤っているのはどれか。(1つ選べ) ある。 イ.淋病を疑い、淋菌同定のための検査を行うため検 ア.自閉症の原因が解明されている。 査室に提出するまで 4 度の冷蔵庫に検体を保存し イ.アトピー性皮膚炎の原因が解明されている。 た。 ウ.エコチル調査は観察研究なので特に成果は期待 ウ.MRSA は、メチシリンに耐性を有するプラスミドを できない。 獲得した黄色ブドウ球菌のことである。 エ.調査対象の子どもが親になる時、その子どもに エ.喀痰検査では、唾液と痰は均等に混在した検体が 安心して子育てできる環境を手渡している。 適している。 オ.ブドウ球菌性食中毒の原因であるエンテロトキ 解答: ンを不活性化するために、100 度で 3 分間煮沸消 毒を行った。 解答: ウ 1 ウ 7) 以下の文章から正しいものはどれか。 (1つ選べ) 12) 市中肺炎の原因微生物として頻度が高いのはどれ か。(2 つ選べ) ア.DMAT とは自衛隊による災害医療チームである。 イ.災害時の救護所での医療において薬剤師は重要 ア.緑膿菌 な役割を担う。 ウ.東日本大震災時には、避難所での衛生環境は非常 に良好であった。 エ.津波などの汚染された状況での負傷では破傷風 を発症することはない。 オ.現在、鳥インフルエンザによるパンデミックが起 こる可能性はない。 イ.黄色ブドウ球菌(MRSA) 解答: ウ.インフルエンザ菌 エ.肺炎球菌 オ.カンジダ 解答: , エ 13) 空気感染する病原体はどれか。(1 つ選べ) イ ア.結核菌 8) 以下の文章から正しいものはどれか。 (1つ選べ) ア.放射性ヨウ素 ウ 131I イ.エボラウイルス ウ.インフルエンザウイルス で健康問題となるのは外部被 エ.緑膿菌 ばくである。 イ.1980 年代以降、自然発症した天然痘患者は確認 されていない。 ウ.地下鉄サリン事件で、医療従事者の中には被害 者は出ていない。 エ.歴史上これまで炭疽菌を用いた生物テロは実行 されたことはない。 オ.急性中毒の原因物質の確定は、薬剤師が関与で きる専門領域の一つである。 オ.MRSA 解答: ア 14) 下記の文章で正しいのはどれか。(1つ選べ) ア.前頭洞は上鼻道に開口する。 イ.上顎洞は下鼻道に開口する。 解答: オ ウ.鼻涙管は中鼻道に開口する。 エ.蝶形洞の内側に視神経が走行する。 9) 以下の文章で正しければ○を、間違っていれば× オ.篩骨洞の外側に眼窩がある。 を記入しなさい。 ア.慢性疼痛の治療にオピオイド製剤を用いる。 解答: オ イ.三環系抗うつ薬は、鎮痛補助薬である。 解答:ア. ○ ,イ. 15) 下記の文章で正しいのはどれか。(1つ選べ) ○ 10) 最も神経障害性疼痛になりやすい痛みはどれか。 (1つ選べ) ア.手術後の痛み イ.帯状疱疹後の痛み ウ.皮膚熱傷後の痛み エ.打撲後の痛み 解答: ア.急性副鼻腔炎の主要起炎菌は緑膿菌である。 イ.急性副鼻腔炎の第1選択薬はアンピシリンであ る。 ウ.急性副鼻腔炎ではセフェム系抗生剤は用いない。 エ.急性副鼻腔炎ではレスピレーターラトリーキノ ロン系抗生剤は用いない。 イ オ.慢性副鼻腔炎ではエリスロマイシンを通常量で 長期投与する。 11) 鎮痛補助薬として用いられるのはどれか。 (1つ選べ) 解答: ア.オピオイド イ.局所麻酔薬 ウ.抗うつ薬 エ.NSAIDs 解答: ウ 2 イ 16) 脳動脈瘤の破裂によって生じる疾病を1つ選べ。 20) アトピー性皮膚炎患者に生じやすい皮膚感染症 はどれか。(1つ選べ) ア.硬膜外血腫 ①.帯状疱疹 イ.硬膜下血腫 ②.伝染性軟属腫 ウ.くも膜下出血 ③.伝染性膿痂疹 エ.脳内出血 ④.カポジ水痘様発疹症 オ.脳梗塞 ⑤.体部白癬症 ア.①,②,③ 解答: ウ イ.①,②,⑤ ウ.①,④,⑤ 17) パーキンソン病にて最初にレビー小体が形成さ エ.②,③,④ れる部位を2つ選べ。 オ.③,④,⑤ ア.中脳 解答: エ イ.橋 ウ.延髄 21) アトピー性皮膚炎について誤っている組み合わ エ.大脳皮質 せはどれか。(1つ選べ) オ.嗅神経 ①.真皮のセラミドは減少する。 ②.フィラグリンの発現は低下する。 解答: ウ , オ ③.血清 IgE は必ずしも上昇しない。 ④.緑内障を合併することが多い。 18) 受動免疫に関係のある免疫グロブリンはどれか。 ⑤.赤色皮膚描記症を示すことが多い。 (2つ選べ) ア.①,②,③ ア.IgA イ.①,②,⑤ イ.IgD ウ.①,④,⑤ ウ.IgE エ.②,③,④ エ.IgG オ.③,④,⑤ オ.IgM 解答: 解答: ア , ウ エ 22) 消化管についての記述で誤っている文章を2つ 19) 胎内感染すると生まれてきた子どもに大きな問 選べ。 題を残す危険性の高い病原体はどれか。 (2 つ選べ) ア.食道が横隔膜を貫く部位は、円形の食道裂孔で ある。 ア.風疹ウイルス イ.食道は頚部では気管の後ろにある。 イ.ロタウイルス ウ.胃体部にある主細胞から胃酸が分泌される。 ウ.A 群β溶連菌 エ.胃の入り口は噴門で、出口は幽門である。 エ.パルボウイスル オ.胆汁、膵液の出口は十二指腸下行部にある十二 オ.アデノウイスル 解答: ア 指腸乳頭である。 , エ 解答: 3 ア , ウ 23) 消化管についての記述で誤っている文章を1つ 24) 口腔癌について正しいものはどれか。 (2 つ選べ) 選べ。 ア.好発年齢は 40 歳台である。 ア.PPI(プロトンポンプ インヒビター)と H2 ブ イ.比較的早期から血行性転移する。 ロッカーの制酸作用を比較すると、PPI の方が ウ.我が国では全癌の約2%を占める。 直接的である。 エ.組織学的には約90%が扁平上皮癌である。 イ.胃の体部と前庭部はおおよそ胃角で区分される。 オ.亜部位別では歯肉が最も多く、ついで口腔底で ウ.胃の粘膜上皮は円柱上皮である。 ある。 エ.十二指腸と空腸の境界は Treitz’s 靭帯が目印で ある。 解答: ウ , エ オ.十二指腸には空腸にある輪状ヒダがない。 解答: オ 問 2. 口腔癌の標準治療を記述せよ。 問 3.下記の( )内に入る言葉を解答欄に記載しなさい。(4) 1) 網膜のなかで 0.6 以上の高い視力を担うのは( A )という。 そして、その中心に存在し、形態的にくぼんでいるところを( A: 黄 B: 中 心 窩 (ちゅうしんか) C )や( D )がある。 ・黄斑上膜(前膜) ・黄斑円孔 D: )という。 斑 2) 加齢で生じる硝子体の変化に伴う網膜の病気では、 ( C: B ・網膜剥離 4 うち2つ(順不同) 問 4.下記のワクチンを生ワクチンと不活化ワクチンに分けなさい。解答は、解答欄に①~⑬の記号で記載しな さい。 ① A 型肝炎 ② B 型肝炎 ③ おたふくかぜ(流行性耳下腺炎) ④ 麻疹・風疹 ⑤ 黄熱病 ⑥ BCG ⑦ 日本脳炎 ⑧ 3 種混合ワクチン(DPT) ⑨ ポリオ ⑩ 水痘 ⑪ 肺炎球菌 ⑫ インフルエンザ菌 b 型ワクチン(Hib) ⑬ パピロ―マ 生 ワク チン : ③, ④, ⑤, ⑥, ⑩ 不活化ワクチン: ①, ②, ⑦, ⑧, ⑨, ⑪, ⑫, ⑬ 問 5. 下記の抗ウイルス薬の構造式と対象ウイルス、または疾患名を解答欄に記載しなさい。 1)ジドブジン(AZT) 構造式: 対象ウイルスまたは疾患名: 2)ジダノシン(ddI) 構造式: 対象ウイルスまたは疾患名: 5 3)ラミブジン(3TC) 構造式: 対象ウイルスまたは疾患名: 4)スタブジン(d4T) 構造式: 対象ウイルスまたは疾患名: 5)ザルシタビン(ddC) 構造式: 対象ウイルスまたは疾患名: 6)アシクロビル(ACV) 構造式: 対象ウイルスまたは疾患名: 7)ガンシクロビル(GCV) 構造式: 対象ウイルスまたは疾患名: 6 問 6.アシクロビルの作用を、ウイルス特異性、選択毒性(治療係数)等の用語を用いて説明してください。 7
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