パネル2

足を止める駅
ゆっくり行く道
都市機能推進区域の再編方針は,1.一部を複合施設として一体的に建て替えることで外部空間を囲
い取り,豊かな公共空間を創出する,2.多様な交通の結節点としての機能を強化する,3.待ち時間や
所用の狭間に立ち止まって,人や事に出会う場所をつくる,の3点である.
コミュニティ公園
自由通路
【表徳広場】
表徳とは各町名の雅な呼び名のことで,
祭りでは表徳を掲げる風習が今も残る.
そこで,月に一度程度の頻度で行われる
縁日や町内の祭りを開催する表徳広場を
町丁目にひとつ設ける.ハードサーフェ
スを主たる仕上げとし,通常は住民の憩
いの場として使われ,祭りや縁日の際に
は会場となる.表徳広場の前にはコミュ
ニティバスの停留所を設ける.
裏界線へと抜けるルート
確保のため,街区にひと
つ以上の抜け道原っぱを
設ける.原っぱは,町内
の住民や企業によって使
い方を決め,管理する.
菜園,花壇,デッキが置
かれるなど,バリエーシ
ョンができる.
【駐車場】
シェアドスペースの本町
通りでは,一定量の駐車
場を設ける.なお,松尾
町利用者のための駐車場
は,同街区内の自動車道
路(隣接道路)側に設け,
裏界線を通ってアクセス
する.
【建築の促進】
その他の空地には,新規
建築を促す.自発的建て
替えを誘導するが,一部
は,ホステルやカフェな
どの観光拠点,高齢者施
設や若者のためのシェア
ハウスなどの居住施設と
して整備する.
p
広
場へ
農
市民
←
抜け道原っぱ
新規施設
ライ
ド
アン
バイ
根には日射取得の向上を図る6/10勾配の集熱
パネルの設置とOMソーラーを採用する.
菜園
■ 室内換気を行うソーラーベンチレーションを
カフェ
輪場
ベンチ
吹抜
谷を眺める展望台
設置.北側には越屋根を設けることで夏期の
通風を確保する.
■ 通り側に三和土(タタキ)の土間を設け,変化
ル
ー
ープ
カ
タ
レン
■ 飯田の日照時間を最大限に活用するため,屋
A-A section
打ち合わせスペース
駐
イド
ドラ
ン
クア
プラザ
場
車
ド駐
section / ECO-HOUSE
山と谷を眺める
カフェスペース
バスターミナル
←
本町・松尾町での建て替え・新築には,助成金などを使って飯田の気候を活かした
環境共生型建築を促進し,通りのファサードを緩やかに えていく.図を推奨形式
とする.
レンタサイクル
ライブラリ
本町,松尾町で建築やテナント入れ替えが起こる場合,原則として,
以下のルールを適用する.
裏界線に面した1階に空室ができた場合は,バーや居酒屋などの入居を促す.
コミュニティ公園
JR敷地内のオープンスペースと一体的に再整備する.線路
側はJR関係施設に駅表の展望台が見える.カフェや小規
模サービスを入れ,賑わいを呼ぶ.
観光案内所
自習スペース
ク
建築ルール
通り・空地・裏界線の関係
約150mの細長い街区の繰り返し
を歩いて楽しい道とするため,
街区のパーミアビリティ(浸透
性)を高め,ルート選択の多様
性を確保する.表徳広場と抜け
道原っぱの配置によって,本町
通り及び松尾町通りと裏界線を
行き来できるようにする.裏界
線には,歩行者のためのペイヴ
メントの統一や夜間のほの明る
い照明を施す.
表徳広場・抜け道原っぱに隣接する建物の1階に空室ができた場合は,税金の優遇
などにより,飲食店等の店舗の入居を促し,広場側にも出入り口を設ける.
改札
駅複合施設
パー
抜け道原っぱ
タクシープール
山を眺める展望デッキ
p
人の流れ
駅事務室
レクチャールーム
p
原
表徳広場
登録番号 31-②
裏界線の新たな役割
p
自動車の流れ
既存業務施設
一体建替
裏界線
カフェ
【抜け道原っぱ】
松尾町歩行者街路
近隣コミュニティのための空間とする.JR関係既存業務施設
を一体的建て替えによって整理し,駅裏の表情をつくる.一
部に近隣向けの小規模サービスをテナントとして入れ,拡
張したコミュニティ公園に接するカフェを設けて憩いの場と
する.線路上に軽くかけた自由通路によって,駅とつながる.
本町・松尾町にある空地を立地によって性格付けし,次のように使い分ける.
裏界線
空地の役割分担
駅裏(北西)
近隣向け小規模
サービス , 商業
既存業務施設
一体建替
通り町通り
駐輪場
駅からりんご並木へと導くルートを,本町,松尾町を中心に設定する.
「速い交通」であ
る自動車の交通を担う道路に対して,
これらの2本の通りは「遅い交通」で性格付けし,
本町はシェアドスペース,松尾町は歩行者専用街路として整備する.
駅舎
公共施設
商業施設
業務施設
公園
バス待合
バスチケット売場
レンタカー窓口
谷を眺める展望台
塔状の展望台.台地の先
端にある飯田市美術博物
館の展望台と対をなす.
山を眺める展望デッキ
駅複合施設の2階レベルか
ら飯田の象徴である風越
山を眺める.
A
裏界線
ウッドデッキ
A
plan
街路
抜け道原っぱの整備例
本町シェアドスペース
欧州の先進的な取り組みとして注目を集める,人と自動車が共存するシェアドスペースとする.り
んご並木の歩行者優先・車両通行自主規制は実質上シェアドスペースだが,本町通りもそれを継承
する.歩車道分離をせずにペイヴメントを統一し,ベンチや植栽を置いて,歩行者優先空間である
ことを示す.コミュニティバスは,ここでは時速15km速度制限とする.
駅表(南東)
飯田の新たな顔となるプラザを配し,それを囲い取るように緩い
弧を描く駅複合施設を設ける.
これは,既存の駅舎とJR関係業務
施設,及び新たなラーニングステーションの複合施設である.
の少ない地熱や湿度を室内環境に利用する.冬
期にはダイレクトゲインを蓄熱,夏期には通風
により畜冷を行う.
土間
松尾町歩行者街路
歩行者と自転車のための専用街路とする.路上に緑台のようなデッキと植栽を設け,歩いては留ま
れるような街路空間とする.一時的に,路上を使ったイベントなどにも使われる.緊急車両の通行
は確保する.
C-C section
B-B section
植栽
ベンチ
軒先庭園
長イス
バス停
ラーニングステーション
ライブラリとカフェを えたスペースでは,乗り換えの待ち
時間に仕事や打ち合わせ,中高生は下校途中に自習やおしゃ
べりなど,時間帯によって利用者層が緩やかに移ろう.
駅前プラザ
駅前を自動車交通から解放し,人のための空間とする.歩行者空間は,駅前プラザから松尾町歩行者街路へと連続する.列柱で縁取られた半
屋外空間によって駅複合施設と 一体的に使われ,いつでも穏やかな賑わいのある広場空間になる.
交通再編
B
駐輪場
自由通路
JR飯田線(80km/h)
C
C
plan
plan
プランター
あたらしい中央公園
中央に据えられた歩行者空間は,駅からプラザを経
て松尾町歩行者街路へとつながり,
りんご並木へと
導く.
自動車交通は,駅複合施設内の待合室から直
接乗り込めるバスターミナル(高速バス,路線バス,
コミュニティバス,
プッチー)とタクシー・自家用車ロ
ータリーに振り分ける.駅舎に組み込まれたレンタ
サイクル,及び駅表と駅裏の2カ所の駐輪場で自転
車を捌く.パークアンドライド駐車場とバイクアンド
ライド駐輪場で公共交通利用を促進する.本町シェ
アドスペースでは,歩行者優先で遅い公共交通(コミ
ュニティバス,
プッチー)や一部自家用車が共存する.
B
中央公園の3区画それぞれを性格分けし,民間や市民が管理運営し,
より積極的に利用する公園として
再整備する.暗渠になっている谷川のイメージを喚起させるよう,3段階に掘り込んでいく断面とする.
ステージのある公園
みんなの食卓公園
すりばち公園
シルクホテルを中心
とする周辺企業が,
公園のマネジメント
を担う(現シルクホ
テル会長はりんご並
木造成の中心的な生
徒の一人だった).
芝生とデッキのフラ
ットでオープンなつ
くりとし,一部にス
テージを設ける.市
民イベントや,ホテ
ルとタイアップした
結婚式なども行う.
飲食業組織が中心と
なってマネジメン
ト.テーブルと椅子,
遊具等を配置.飯田
名物の焼き肉セット
のデリバリーなど,
様々な食のデリバ
リー,テイクアウト,
キッチンカーによる
販売が手軽にでき
る.店の中ではなく,
まちの中で食を囲み
人が集う文化を根付
かせる.
住民組織や少年スポ
ーツチームが中心と
なってマネジメント
する.谷の地形を模
して下流ほど掘り込
んだ芝生広場は,劇
場にもフットサルコ
ートにもなる.隣接
する子どもプールと
ともに,児童生徒が
スポーツを楽しめる
場所になる.
リニア新幹線(500km/h)乗り換え→
プラザ
高速バス(80km/h)
コミュニティバス(25km/h)
路線バス(20km/h)
プッチー(15km/h)
レンタカー
路
者街
歩行
パークアンドライド
バイクアンドライド
レンタサイクル
バスターミナル
・路面バス
・高速バス
・コミュニティバス
タクシー,
自家用車用ロータリー
事業計画
運営・管理
市
テナント
JR
JR
テナント
市
市
町会
町会
まちづくり
カンパニー
民間
市
民間
民間
整備
市
JR
JR
市
市
民間 助成
民間 助成
まちづくり
カンパニー
所有
市
JR
JR
市
市
民間
民間
民間
市
市
市
ラーニング
ステーション
駅
業務施設
本町通り
松尾町通り
表徳広場
通り抜け
原っぱ
拠点
ステージのある
公園
みんなの
食卓公園
すりばち公園
足を止める駅
ゆっくり行く道
市
民間
市
民間
市
あたらしい中央公園
遊歩道
A
A-A section
芝生
A
ステージ
B-B section
食卓
水路
B
B
ドライファウンテン
ベンチ
プール管理棟
C-C section
プール
ベンチ
階段
フットサルコート
plan
plan
C
C
plan