ヘモフィルス感受性試験(HTM)基礎培地

カタログコード:711898-5
ヘモフィルス感受性試験(HTM)基礎培地
HAEMOPHILUS TEST MEDIUM(HTM)
OXOID コード:CM0898
2
CULTURE MEDIA
E 組成(培地1Lあたり)
E 方法
1. 被検菌をミュラーヒントンブイヨン( CM405 )または
ミュラーヒントン培地 …………………… 38.0
g
0.9%の食塩水にMcFarland 0.5になるよう懸濁する。
酵母エキス ………………………………… 5.0
g
2. 上記の懸濁液に浸した綿棒を、本培地の表面全体に塗抹
する。
(低拮抗阻害濃度として特に選ばれたもの)
3. 本培地表面に感受性ディスクを置く。
pH 7.4±0.2
4. CO2 5∼7%濃度の環境下、35℃で16∼18時間培養し、阻
止円を測定する。
HTMサプリメント(SR158)
※CO2培養器が用意できない場合には、Oxoid社のガス発生
1バイアルあたり:500mL用
キット
(BR39)
と嫌気ジャー等を使用すると容易にできる。
NAD ………………………………………… 7.5
mg
ヘマテイン ………………………………… 7.5
mg
E 調製方法
本品21.5gを500mLの精製水に懸濁し、沸騰するまで加熱
して溶解する。121℃で15分間、高圧蒸気滅菌し約50℃に冷
E 保存方法・使用期限
30℃以下の乾燥保存でラベル表示期限まで使用可能。
HTMサプリメントは0℃以下の暗所で保存すればラベル表
示期限まで使用可能。
却する。 2mL の滅菌精製水で溶解した HTM サプリメント
(SR158)1バイアルを無菌的に添加する。十分に撹拌した後
シャーレに分注する。
E 品質管理
Haemophilus influenzae ATCC 49799
E 用途・特徴
本品(HTM)は、Haemophilus influenzaeの感受性試験用
として処方されている。組成は United States National
E 参考文献
Committee for Clinical Laboratory Standards(NCCLS)1)
1. NCCLS Documents M2-A4 Vol. 10. No. 7. and M7-A2
の推奨する方法である。
Haemophilus influenzaeを発育させるには複雑な処方の培
地を必要とするが、これらの培地は一部の必須栄養素と抗菌
剤との拮抗作用のため、H. influenzaeの感受性試験を一層困
難にし、阻止円の判定も困難となる場合があった。
本培地は、Jorgensenら2)により開発され、現在、NCCLS
により推奨されている処方に基づいている。再現性は非常に
良好で
3,4)
、ミュラーヒントンチョコレート寒天培地との比
較検討では、99.6%の一致率が報告されている5)。
本培地は透明なため、シャーレの底から阻止円を容易に判
定することができる。また坑菌剤に対する拮抗物質の含有濃
度が低いため、トリメトプリム/スルファメトキサゾール薬
剤試験の信頼性がより高いものとなっている。
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ヘモフィルス感受性試験(HTM)基礎培地
Vol. 10. No 8.
2. Jorgensen J.H., Redding J.S., Maher L.A. and Howell
A.W. (1987) J. Clin. Micro. 25, 2105-2113.
3. Doern G.V., Jorgensen J.H., Thornsberry C. and Snapper
H. (1990). Eur. J. Clin. Microbiol. Infect. Dis. 9, 329-336.
4. Barry A.L., Jorgensen J.H. and Hardy D.J. (1991) J.
Antimic. Chem. 27, 295-301.
5. Evans G., Marsik F., Thompson L. and Fowler J. (1990)
Abstracts of ASM Meeting 1990 C-252.