第4回耕読会「STEP②現状を把握する」 「STEP③目標を設定する」 (レジュメ) 【ステップ② 現状を把握する】 1 問題をブレイクダウンする(112 頁) (1)自ら取り組み可能な具体的問題に整理し、攻撃対象(悪さの根源)を決める。 (攻撃対象を決める前に思い込みで対策を打ってはダメ!) (2)問題の現状をデータで把握する…事実を定量的な数字で把握すること。なお、ステップ①で「医療の質 6 つの要素」 (本書では 3 つの視点)でデータを示せていれば、それを問題の現状として利用できる。 (3)問題を「層別」し具体化する。層別とは多面的にデータをとらえバラツキを見つける方法のこと。 例)経験年数別、年齢別、勤務シフト別、患者別、症状別など…(パレート図を活用する部分) 2 データのバラツキを探せ(120 頁) (1)層別には感度の良いものとそうでないものがある…「~かもしれない」と思ったことは全て層別する! (2)4 つのWで層別する:何が(What) ・どこに(Where) ・いつ(When) ・誰(Who) (3)データが無い職場はデータ取りから始める…データ管理の習慣づけ(クレーム・インシデントなど) 。 3 「三現主義」で問題点を特定する(126 頁) (1)三現(現地・現物・現場)が問題点をあぶりだす…現場を見ることで真実が見える。 ①客観的なデータをそろえてバラツキを見る/②現場に行って自分の目で確認する/ ③自分でも体験してみる/④患者さまやご家族、関係部署の人の話を聞く (2)職場での「三現主義」の実現 ①悪いアウトプットに至るプロセスは必ず存在する。例えば、日頃自分がどういう仕事をしているかを、 仕事のフローに沿って詳細に書き出し、整理すると問題が見えてくることがある。 ②問題の目星がついたら、上司や同僚のアドバイスを受ける、他院や他病棟などの動向を知る、患者さま のニーズを把握するなど、三現主義で事実を確認しながら問題を絞り込んで行く。 ③漠然とした仕事ではなく、具体的な仕事を書き出すこと。 4 取り組む問題は欲張ってはいけない(132 頁) (1)大きな問題は小さく絞ってから解決する…「大きな問題を解決しよう!」と欲張ってはいけない。 問題が A~D の小さい問題に分けられるなら、重要度や緊急度を勘案し A だけに絞ることを考える。 …今年は A をクリアして来年以降 B~D に取り組もう!⇒PDCA サイクルを回すということ。 (2) 「小枝」から「幹」へと攻める…自分達の力で解決できる小問題から手をつける。小問題を解決すれば 中問題、大問題につながっていく。同時に小さな成功は「自信」へとつながる。 (3) 「ヨコテン」できるものが良い…例えば、他の病棟でも同じ問題で困っているのであれば、成功事例を ヨコテンすることで職場全体の力が底上げされて行く。 【ステップ③ 目標を設定する】 1 「あるべき姿」と「目標」は異なる(142 頁) (1) 「やること」を「目標」にしないこと…「目標」とは目指す地点を示すことである。 (2)手段を目標にしないこと…目標達成のためのプロセスは目標ではない。 (3) 「あるべき姿」と「目標」を一致させない…「目標」とは「あるべき姿」に近づけるためのもの。 (4)少し背伸びした目標を立てる…これぐらいなら出来ると思うレベルの 2~3 割増しの目標を設定する。 2 目標は数値で示す(148 頁) (1) 「どうする」を明確にする:①何を・②いつまでに・③どのように…数値であらわす ①「どうする」の部分で裏付けを明確に…裏付けとは具体的な標準・基準のこと。 ②成り行きで目標を決めるのではなく、現状や環境から考えて、話し合いの場を持って決めること。 ③期限を明確に区切ること。 (2)定性的な目標は「KPI」を活用する 例)患者さまの満足度向上・清掃の徹底など…定量的な把握が可能な指標を設定する。 ※「KPI」 :重要業績評価基準(組織の目標達成の度合いを定義する補助となる計量基準群のこと) (3)目標では抽象的な言葉は使わない(目標=数値化) 。
© Copyright 2024 ExpyDoc