07.3期∼09.3期中期経営計画 Design 2008 プレゼンテーション資料 2005年10月 大阪ガス株式会社 1 1 I. Design 2008計画の概要 インターネットを通じて定期的に経営情報を発信しています :下記のURLで、決算短信、アニュアルレポート、説明会資料等を閲覧・ ダウンロードすることが可能です。http://www.osakagas.co.jp/ir/ 「見通し」に関する注意事項 :このプレゼンテーションには、将来の業績に関する見通し、計画、戦略などが含まれており、これらは現 在入手可能な情報から得られた当社グループの判断に基づいております。実際の業績は、さまざまな重要な要素により、これら業績 の見通しとは大きく異なる結果となりうることをご承知おきください。実際の業績に影響を与えうる重要な要素には、日本経済の動向、 急激な為替相場・原油価格の変動並びに天候の異変等があります。 連結ガス販売量に関する注記 :名張近鉄ガス・篠山都市ガスは12月決算、豊岡エネルギーは3月決算です。特記ない限り、大阪ガ ス豊岡地区のガス販売量は、04年6月までを大阪ガスに含み、同年7月以降は豊岡エネルギーに含みます。 ガス販売量に関する注記 :全て、基準熱量を45MJ/m3として、表記しています。 2 2 グループ経営理念∼価値創造の経営∼ 4つの価値をバランスよく高める「価値創造の経営」が企業の社会的責任と認識 価値創造の経営 (4つの価値の増大) 企業の社会的 責任(CSR) お客さま価値 社会価値 株主さま価値 従業員価値 3 大阪ガスグループは、お客さま価値の最大化を第一に、公正で透明な事業活動を通じて、株主さ ま、社会、従業員など全てのステークホルダーの価値をともに高めていく「価値創造の経営」を基本 理念としています。 それら4つの価値をバランスよく高めていく「価値創造の経営」の推進が、企業の社会的責任(CS R)を果たすことと認識しています。 3 Design 2008の基本フレーム 持続的成長に向けた事業基盤を確立するための進化と変革の期間 マルチエネルギー 事業者への発展 都市ガス事業の 収益力強化 お客さまの立 場に立った先 進的な提案 グループ総合力の 最大化 サービスの 向上と保安 の確保 一層の経 営効率化 の推進 積極的な成長投資戦略と グループ資産ポートフォリオ の最適化 経営環境想定 低成長経済の定着 人口減少社会への移行 環境に対する意識の高まり 業績向上への強い期待・要請 企業の社会的責任の高まり ガス・電力事業制度の着実な整備 4 本計画の計画期間(2007.3月期∼2009.3月期)は、創業100年を迎えた大阪ガスグループが、創業 新世紀を通じた持続的成長に向けた事業基盤を確立するための一層の進化と変革の期間と位置 付けます。 この期間は、競争が激化する中、泉北天然ガス発電所建設などマルチエネルギー事業の基盤を 確立するための成長投資を重点的に行う、経営的には厳しい時期であると認識しています。 しかし、お客さまの立場に立った先進的な提案による販売の拡大と、サービスの向上と保安の確保 を前提とした一層の経営効率化によって競争に打ち勝ち、都市ガス事業の収益力を強化していき ます。併せて、積極的な成長投資戦略とグループ資産ポートフォリオの最適化によって、グループ 総合力を一段と強化しつつ、マルチエネルギー事業者として主体性ある未来を切り拓いていきま す。 そして、この期間において強い大阪ガスグループとして進化を遂げ、2010.3月期には大規模電源 を擁した本格的な電力小売事業が始まるなど、本計画期間中に進めた成長投資が一層の成果と なって実を結び、創業新世紀においてますます飛躍を続ける企業グループとして発展していきま す。 4 Design 2008における経営の方向性 ガス事業の収益力強化とマルチエネルギーの発展、グループ総合力の最大化 都市ガス事業の収益力強化 幅広い商品と高いサービス力・先進的な提案でお客さまの多彩なニーズにお応 えする 技術力・エンジニアリング力を活かしたソリューション提案 快適・便利・安全で省エネルギー性に優れたガス機器 ご利用いただき易い料金メニュー 電力・LPG・セキュリティ・インターネット等との組合せ 戦略的導管敷設による供給基盤強化∼滋賀ライン、三重・滋賀ライン等 マルチエネルギー事業者への発展 「第二のコア事業」として電力事業を本格展開 エネルギービジネスの上流事業から下流事業までバリューチェーン全体で国内 外を問わず、広域的に事業を発展 グループ総合力の最大化 市場に成長があり、当社グループが強みを持つ分野への積極的投資と、効 率の高いグループ事業へのシフトを行い、グループ資産の最適化を推進 5 マルチエネルギー事業の中核である都市ガス事業では、幅広い商品と高いサービス力、先進的な 提案力で、関係会社やグループ外のビジネスパートナーとともに、お客さまの多彩なニーズにお応 えします。そして、近畿圏の人口減少や厳しいエネルギー競合を克服し、ガス販売量の持続的な 拡大を目指します。 次に、エネルギー市場の自由化の進展をビジネスチャンスと捉え、マルチエネルギー事業者として 主体性ある未来を獲得します。 そのために、事業拡大とコストダウンの徹底によって生み出されるキャッシュフローを、①国内電力 事業や天然ガス事業の広域展開など中長期的に国内エネルギー事業の成長に寄与する分野と、 ②海外IPPや上流権益など連結利益に早期に貢献できる分野、への積極的な成長投資に振り向 けます。 2005年7月に発足した新グループ経営体制のもと、市場に成長があり、かつ当社グループに強み のある分野に対しては積極的な成長投資(集中)を行うとともに、効率の高いグループ事業へのシ フト(選択)を積極的に行い、グループ資産ポートフォリオの最適化を推進します。 5 ガス販売の持続的成長の堅持 07.3期∼09.3期の3年間で、約5億m3の販売増を目指す 百万m3 05年3月期基準でのガス販売増加量 800 700 他ガス事 142 業者向け 600 京都議定書約束期 間の直前需要増 500 400 300 200 100 0 311 工業用 87 前期の高気温影 響での増減等 3ヵ年で約5億m3 増加の見通し 120 255 年平均伸び率 2.1% 195 31 73 8 89 106 121 '06.3/E '07.3 '08.3 54 93 商工医療用 家庭用 144 135 '09.3 6 ガス事業からご説明します。家庭用市場における徹底した電化対抗、業務用・産業用市場におけ るガス需要の開発促進により、ガス販売量は2006.3期見通し82.8億m3から、2009.3期 87.8億m3と、 5億m3の販売増を目指します。 6 家庭用ガス販売 ガス機器システムの拡販と、セキュリティ等のグループ総合力を活用 年間販売台数(千台) 家庭用戦略商品の販売計画 250 220 ガス温水床暖房システム 206 203 200 200 150 家庭用コージェ ネレーション 100 94 206 浴室暖房乾燥機 93 うちミスト サウナ 50 8 13 10 21 30 14 95 94 93 41 37 18 19 0 '05.3/R '06.3/E '07.3/E '08.3/E '09.3/E 7 家庭用分野については、オール電化システムとの競争が激しくなっている中、環境性・経済性・快 適性に優れたマイホーム発電「エコウィル」、ガスならではの快適性を実現するミストサウナ付き浴 室暖房乾燥機、ガス温水床暖房「ヌック」などガス機器システムの拡販を中心に、ホームセキュリ ティサービス「アイルス」などグループ総合力を活かした快適・便利・安全な商品・サービスの提案を 積極的に行い、より多くのお客さまに「グッドライフ」をお届けしてお客さまの満足度を高めます。 7 工業用・商公医療用ガス販売 電力等マルチエネルギー供給と遠隔監視等の高付加価値サービスを提案 CGS: コージェネレーション(MW) 1,800 1,400 区域内CGS(左軸) 1,510 3,710 3,500 3,470 3,400 3,350 800 3,300 3,231 区域外 CGS(左軸) 400 204 260 320 390 450 '05.3/R '06.3/E '07.3/E '08.3/E 3,200 3,100 換算は、空調1RT=3.516kW=年間ガス使用量240m3、CGS容量1kW=年間ガス使用量約 1.32千m3、1m3=45MJ=12.5kWh。スチームタービン・社内設備等含み、IPP等独立電源除く。 0 3,700 3,600 3,590 1,290 1,000 200 1,620 1,400 1,200 600 3,800 1,710 各期末での累積設置容量 1,600 空調(千RT) 空調(右軸) 3,000 2,900 '09.3/E 8 工業用・商公医療用分野では、天然ガス利用技術で差別化を図り、天然ガス、電力、LNGなどの マルチエネルギー供給と、ファイナンス技術を駆使したエネルギーサービス「EcoWave」、遠隔監 視システムによるエネルギーマネジメントサービスを組み合わせて、お客さまの最適なエネルギー 利用を実現する「オンリーワン・ビジネスモデル」を推し進めることによって、エネルギー事業の持続 的な成長を目指します。 コージェネレーション分野では、機器の一層のコストダウンや発電効率の向上を目指して新商品開 発を進めます。空調分野では、発電機能付ガスヒートポンプの普及促進を進め、お客さまのエネル ギーコスト低減を実現します。熱分野では、生産工程に適合した天然ガス燃焼技術など、長年培っ た技術力・エンジニアリング力を活かし、環境に優しい天然ガスの普及を進めます。 8 固定費の抑制計画 個別要員数の削減と経費削減を継続的に推進 ガス1m3当り固定費 (FY05.3=100) (人) 7,500 105 大阪ガス個別要員数 (出向含む) 7,274 7,000 100 100 費用削減効果6% 6,500 6,000 95 販売量増加効果8% 90 85 86 1,925 うち出向 1,850 5,500 5,000 4,500 4,000 80 6,750 3,500 5,349 4,900 3,000 75 '05.3/R '09.3/E '05.3/R '09.3/E 9 大阪ガスでは、ガス事業関連業務の一層の効率化、一般管理部門のスリム化等により人員を削減 し、大阪ガス社員数(出向含む)は、2005.3期末実績7,274人から、2009.3期末には6,750人と、約 500人の削減を目指します。 こうした人員・労務費の削減、設備投資の抑制、定期保安巡回業務・料金業務などの生産性向上 によるコストダウン、サプライチェーンマネジメントによるガスメーター物流コストの低減、情報化シス テム維持管理コストの削減など、あくなきコストダウンを断行し、ガス販売量1m3あたり固定費(固定 費=労務費+諸経費+資本費等)を、対2005.3期実績比で2009.3期には14%削減します。 9 グループ事業展開の方針 05年4∼7月に再編実施済み、各事業の位置付けを整理 電力事業の本格展開 上流ビジネス エネルギー事業の広域展開 天然ガス事業の広域展開 リキッドガスグループ(LPガス事業) エネルギー事業と最大限のシナジーを 追求し、成長を目指す 日商LPガスグループ(LPガス事業) アーバネックスグループ(不動産事業) 完全自立によりグループ外からの キャッシュインを追及し、連結利益への 貢献を目指す オージス総研グループ(情報関連事業) 大阪ガスケミカルグループ(材料事業) 10 次にガス事業以外のグループビジネスについて、ご説明します。 今後、国際LNG市場において、需給逼迫の局面が続くことが予想されることから、資源の安定的 確保や原料費の低減のため、また、これまで培ったノウハウ・ネットワークを活用して収益を拡大す るため、上流事業へ積極的に参画していきます。 ガス田・油田事業については、既に権益を取得しているグレーターサンライズ・ガス田などの商業 化に向けた準備を進めるとともに、LNGプロジェクトへの参加機会や、出光スノーレ石油開発など の優良案件を引き続き積極的に発掘し、安定供給の確保、上流−下流間でのナチュラルヘッジ、 および連結利益への貢献を実現します。 2009.3期にはLNG船を現在の3隻から5隻に、さらに2010.3期には6隻に増やし、自らの輸送力を 増強することで、輸送コストの低減を図ります。同時に、輸送事業やトレーディング事業を拡大して いきます。 10 電力事業の本格展開 マルチエネルギーによるベストミックス提案 泉北発電所1,100MW が稼動開始 お客さま先の「電源コージェネレーション」、 卸電力取引所、自社電源の組合せ 3,500 (MW) (GWh/年) 電源調達と販売電力量の見通し 8,500 国内販売電力量(卸+小売、右軸、GWh) 3,000 6,300 2,000 1,000 1,200 1,200 2,310 1,120 4,200 500 590 620 4,000 1,200 3,000 3,000 1,800 2,600 340 580 1,200 3,500 630 6,000 5,000 海外IPP(左軸、MW) 1,500 8,000 7,000 1,200 2,500 9,000 650 1,800 国内電源容量 (左軸、MW) 0 2,000 1,000 0 '05.3/R '06.3/E '07.3/E '08.3/E '09.3/E '10.3/E '11.3/E 11 電力事業については、泉北天然ガス発電所(2009年4月運転開始予定 1,100MW)の稼動までの 期間において、お客さま先コージェネレーション(電源コージェネ)からの余剰電力の購入、2005年 4月に開設された卸電力取引所の活用などによる電力調達に努め、自社電源と組み合わせて、競 争力のある電源ポートフォリオを構築していきます。さらに、都市ガス営業で培ったお客さまとの ネットワークを活かして、お客さまのニーズに応える小売事業を本格的に展開していきます。 2010年頃の事業規模として、国内IPP含む自社電源約1,800MW、販売電力量約8,500GWh、経常 利益100億円を想定しています。 電力小売事業の本格展開に合わせて、「ガス」・「ガスコージェネレーションで作った電気」・「電気」 の3つのエネルギーのベストミックス提案を行い、都市ガス事業と電力事業の両輪で成長を加速し ます。 泉北天然ガス発電所においては、建設・メンテナンスコストの低減をはかるとともに、既存の要員を 増やさずにガス製造と発電の双方をオペレーションすることで、競争力の高い天然ガス発電所を目 指します。 11 非エネルギー事業の成長戦略 事業の選択と集中により、グループ資産ポートフォリオの最適化をすすめる 主要な非エネルギー事業の売上高計画 1,400 1,200 売上高(億円、連結子会社の単純合計) オージースポーツ 1,000 大阪ガスセキュリティサービス 600 400 200 129 87 114 346 347 321 355 366 '05.3/R '06.3/E '07.3 111 86 97 123 87 101 800 106 400 493 大阪ガスケミカルグループ 182 504 521 オージス総研グループ 0 '08.3 '09.3 12 非エネルギー事業分野では、情報(オージス総研)、先端材料(大阪ガスケミカル)事業を、成長を 加速する事業と位置付け、M&Aも含めて戦略的な成長投資を推進していきます(例、大阪ガスケ ミカルによる日本エンバイロケミカルズの買収)。さらにオージーキャピタルグループのフィットネス (オージースポーツ)、セキュリティ(大阪ガスセキュリティサービス)などの事業について、成長の加 速を図ります。 12 積極的な成長投資の実施 2つの重点分野に絞り込んだ投資により、グループ成長に貢献 重点的な投資分野 中長期的に国内エネルギー事業の成長に寄与する投資 連結利益に早期に貢献できる投資 対象は、国内電力事業、基幹導管、LNG船等 対象は、海外IPP・上流権益 成長が期待できる非エネルギービジネスを含む 投資判断は、従来通りNPVに基づく収益性判断・リスク 評価等 稼働率の低い資産の効率化も進める 13 成長投資の基本的な考え方は、①「マルチエネルギー事業の拡大」、「非エネルギー事業の選択と 集中」という経営の方向性に合致すること、②当社グループの強みを活かせる分野であり、かつ市 場そのものに将来性があること、③当社グループの連結利益増にできる限り早期にかつ高水準で 貢献すること、の3つとします。 重点的な投資分野は、①中長期的に国内エネルギー事業の成長に寄与する投資、②連結利益に 早期に貢献できる投資、です。 「中長期的に国内エネルギー事業の成長に寄与する投資」としては、国内電力事業、基幹導管、 天然ガス事業の広域展開、LNG船などへの投資であり、大阪ガスグループのコアビジネスとしての エネルギー事業の拡大を図ります。 「連結利益に早期に貢献できる投資」としては、収益の拡大を目指して、海外IPP、上流権益への 投資を行います。また、成長が期待できる非エネルギービジネスへの投資も積極的に行い、選択と 集中を加速します。 13 成長投資の基盤となる資本・財務政策 現在の健全な財務体質を今後も維持していく 収益性・成長性指標 SVA、利益、EPS、ROE 安定性指標の目標設定 連結株主資本比率40%以上、D/Eレシオ1程度 自己株式の取得 キャッシュフローに余裕があり、有望な成長投資案件が少ない場合に、 EPS・ROE向上の視点から、機動的に実施 株主資本比率(%) 46 株主資本比率とD/Eレシオ(連結) D/Eレシオ(倍) 1.2 1.1 44 42 1 株主資本比率(左軸) 0.9 40 38 0.8 D/Eレシオ(右軸) 36 0.7 34 0.6 '03.3 '04.3 '05.3/R '06.3/E '09.3 14 資本政策・財務政策は、収益性・成長性・健全性の3方向にバランスをとってコントロールしていき ます。 主に収益性・成長性の観点からは、SVA・利益・EPS(1株あたり利益)・ROE(株主資本利益率) を目標に掲げます。 一方、財務格付け維持などの健全性の観点に基づいて、SVA、フリーキャッシュフロー、有利子負 債残高などのバランスを取りながら、健全性指標として、①連結株主資本比率40%以上、②連結D (有利子負債)/E(株主資本)比率1程度 を継続的にフォローしていきます。 自己株式取得については、EPSやROE向上の視点から常に視野に入れますが、成長投資を実 施したうえで、かつ、キャッシュフローに余裕があることを条件として機動的に実施します。 14 07.3期∼09.3期連結FCFの使途 D/Eレシオ=1を維持できる負債増加を織り込み、成長事業への投資に注力 FCF=営業活動によるキャッシュフロー-設備投資による支出。成長投資案件には、設備投資案件と投融資案件の両方を含む。 成長投資2,560億円 使途 配当 国内電力事業 680億円 LNG船320 海外IPP、上流権益、非エネル ギー事業会社M&A1,325億円 億円 基幹導管・広域展開235億円 連結フリーキャッシュフロー 1,580億円 調達 新規調達等 (億円) 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 15 以上の投資戦略と、財務政策に基づいて計画しています、2007.3期∼2009.3期3ヵ年の連結フリー キャッシュフローの具体的な使途と資金調達計画は、この表の通りです。 15 非ガス事業の利益貢献 上流・海外IPPの投資案件は中期計画期間内に利益貢献を開始 500 営業権償却前・連結調整前・ 税前利益(億円) 400 非エネルギー 300 広域、受託加工等 その他エネルギー 上流 200 100 0 FY05.3/R FY06.3/E LPガス 海外電力 国内IPP 国内電力 FY09.3/E -100 16 今回の中期計画で計画している投資案件は、主に中期計画の期間以降に収益貢献する予定です。 しかし、これまでに投資してきた案件を中心として、中期計画期間の後半には、上流部門・海外電 力部門を中心に一定の利益貢献が開始されます。 16 価値創造の経営戦略のまとめ 実施済み成長投資の収益貢献を含め、09.3期連結経常利益1,000億円を目指す ガス事業利益は引き続き、安定的な収益源として機能 マルチエネルギー事業の推進と、アドバンテージある非エネルギービジネス の拡大を、持続的成長のドライバーとしていく 計画期間内に得られた利益で、今後の持続的成長のための投資原資を 確保し、投資を推進することで、成長サイクルを循環 主要経営目標(連結) 億円 FY05.3/R FY06.3/E FY09.3/E SVA 273 350 260 営業利益 959 1,040 1,020 経常利益 974 1,000 1,000 当期純利益 506 590 560 EPS(円/株) 22.7 26.4 25.0 9.9% 10.8% 8.7% ROE SVA (Shareholders’ value added) = NOPAT – 投下資本×WACC, WACC=3.1% 17 大阪ガスは、将来も天然ガスを中核とするエネルギー会社であり、引き続き、都市ガス事業が収益 の中心であります。一方で、近畿圏の経済成長率の鈍化、人口の減少トレンド、競合他社との競争 を考えると、エリア内都市ガス事業のみを事業の中核とすることは将来の継続的な成長発展の可 能性を狭めてしまうリスクがあります。 持続的な成長を実現するためには、都市ガス事業の競争力を引き続き強化していくとともに、電力 事業の本格展開やエネルギー事業の広域展開など、新たに中核となる事業としてマルチエネル ギー事業者へと発展していくことと、アドバンテージある非エネルギービジネスを拡大していくことが 急務と考えております。そのため、Design2008では、2,560億円の新たな成長投資を実施し、これま での成長投資によるリターンと合わせて1,000億円の連結経常利益を目標とします。 この利益目標を達成することにより、有利子負債の増加を抑制し、財務健全性を維持したうえで、 将来に向けた成長投資の原資を確保します。そして、更にその成長投資の成果を結実させ、成長 サイクルを循環させていくことによって、大阪ガスグループは、創業新世紀を通じた持続的な成長 を遂げていきます。 17 II. ご参考資料 18 18 戦略的導管敷設による供給基盤強化 中期計画期間内に滋賀ラインが竣工し、彦根・長浜地区が導管連絡 現在は彦根にタンクローリーで輸送、 気化し、長浜まで導管供給。 潜在需要 高圧ステーション 長浜 既設中圧ライン 既存供給エリア 三重・滋賀ライン 琵琶湖 10年頃竣工予定 彦根 (中部電力と共同敷設) 滋賀ライン 07年竣工予定 草津 八日市ライン 04年より約6千万m3供給開始 中部電力・四日 市火力発電所 19 19 設備投資計画 ガス事業等の維持投資は抑制し、成長事業へ振り向け 1,200 (億円) 成長投資 1,000 289 270 800 71 600 400 273 772 583 200 200 180 190 72 439 353 720 415 320 330 700 680 360 390 事業維持投資 0 個別 連結 FY05.3/R 個別 連結 FY06.3/E 個別 連結 個別 連結 個別 連結 FY07.3 FY08.3 FY09.3 20 20 イノベーション100 FCF投資の進捗状況 (億円) FCF2,120億円 イノベー ション計 画 電力 810 配当 420 基幹 上流 導管 175 180 別途投資枠 1,200 FCF1,861億円 実績+ 下期見 通し 配当 415 電力 基幹 上流 328 導管 380 175 海外IPP 315 LPG、風力発電等、及び 今期投資枠残計250 自社株取得200 生活環境材事業取得125 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 21 21 技術・商品開発の強化 電力対抗技術、電力ビジネス関連技術、材料技術の完全自立自走化に集中 RDEの主な開発テーマ 家庭用コージェネレーション開発 (高効率エコウィル、PEFC、SOFC) ミラーサイクル、GHP等、ガスエン ジンの高効率化 マイクログリッド、系統連系技術等、 電力ビジネス関連 研究開発費 120 ITの主な開発テーマ エリアマーケティング活動等、電化 対抗活動支援システム エネルギー情報サービス、ユビキタ スオフィス向けの共通基盤整備 億円、投資・経費・労務費合計 100 80 60 110 110 102 90 40 20 0 '06.3/E '07.3 '08.3 '09.3 22 22 情報関連事業の成長戦略 事業の安定化と拡大を図り、トータルソリューションプロバイダーを目指す オブジェクト/UMLソリューション等、 55 当社が保有する高い技術力を活 用 技術力をベースに、業務ソリュー ションによるエンドユーザーからの 元請け受注を拡大 強みを生かせる製造・金融等の 顧客分野向けビジネスの成長を 加速 維持管理・運用受託・ASPサービ スでのストック売上を拡大 OGIS総研の外販比率(%) 54 53 52 51 50 49 48 47 '06.3/E '09.3/E 23 23 先端材料事業の成長戦略 研究開発と積極的な投資により、自立自走と規模拡大を目指す ファイン材事業 競合品より優れた光学特性を持 つフルオレン誘導体を活用、新 規開発 高級汎用プラスチック・コーティン グ材(液晶ディスプレイ用)、高屈 折レンズ(携帯電話レンズ)等を ターゲット 電極材事業 携帯電話用等のリチウム電池・ キャパシタ材料の拡大 環境材事業 脱硫触媒の新規用途開発 600 大阪ガスケミカルグループの 売上高計画(億円) 非連結のグループ会社を含む単純合計 500 日本エンバイロ ケミカルズのグ ループ編入影響 ファイン材 400 電極材 300 環境材 200 100 炭素材 化成品 0 '05.3/R '06.3/E '09.3/E 24 24 電力・上流ビジネスの枠組み(06.3末想定) 実線は出資関係、色囲い範囲が連結対象 大阪ガス 発電、エネット向け電力卸売、発電用ガス燃料の供給 ガスアンドパワーインベストメント 電力 分野 持ち株会社、地域冷暖房、電源CGS ガスアンドパワー、中山共同発電、中山名古屋共同発電 電力卸事業(IPP) IPP出資会社・組合 大阪ガスエナジーアメリカ 米国エネルギー投資会社 大阪ガスエナジーヨーロッパ 欧州エネルギー投資会社 上流 分野 ビスカイヤ・エネルヒア(持) 電力卸事業(IPP) 大阪ガスインターナショナルトランスポート LNGタンカーの保有、操船 OGオーストラリア等、サミットリソーシズ ユニバースガスアンドオイル(持) 出光スノーレ(持) ガス・油田権益の保有 (持)は、持分法適用関連会社 25 25 社会価値・従業員価値の向上 CSRの取り組みは、「環境・社会行動レポート」で進捗状況を発表 環境貢献 *1 事業活動によるもの ガス販売1m3当りCO2排出量*1 09.3期目標15.4g-CO2/m3(99.3期比-38%) 発電量1kWh当りのCO2排出量 コージェネレーションやガス空調等 の普及によるCO2排出量抑制 11.3期には05.3期比-30% 09.3期目標215万t-CO2 コンプライアンス 大阪ガスグループ企業行動基準の遵守 コンプライアンス委員会の定期開催等 個人情報保護への取り組みの徹底 従業員価値 成果重視・自己選択型の人事制度をより一層発展 26 社会価値の向上に向けては、地球環境に優しい天然ガスの普及と利用の高度化を通じて環境負 荷を軽減するとともに、地域社会活性化に寄与する企業活動を通じて、安心して暮らせる社会づく りに努めます。あわせて、法令遵守(コンプライアンス)と情報公開を徹底し、経営の透明性を高め ていきます。これらの取り組みは、毎年「環境・社会行動レポート」にて発表し、社内各組織への環 境目標の設定、コンプライアンス委員会の定期開催などを通じて、その実効性を高めます。 また、大阪ガスグループの伝統である「人間成長の経営」を通じて、従業員価値の向上を図ります。 成果重視・自己選択型の人事制度を、より一層発展させていくことで、従業員の個性と自主性を高 め、「見えざる資産」を蓄積することによって、従業員と会社はともに成長していきます。 26 III. Design 2008データ集 27 27 前提条件と経営数値計画 ◆前提経済緒元 実績 見通し 05.3期 06.3期 09.3期 実質GDP成長率 前年比・% 1.9 1.6 1.6 企業物価指数 前年比・ポイント 1.5 0.2 0.2 119 新設住宅着工 万戸 長期金利(新発10年国債) % 年平均・円/$ 1.52 113 2.00 109 3.00 107.6 110.0 115.0 年平均・$/bbl 38.8 54.0 45.0 為替レート 原油価格(JCC) ◆経営数値計画 連結 見通し Design2008 06.3期 09.3期 9,753 10,050 11,090 営業利益 959 1,040 1,020 61 経常利益 974 1,000 1,000 26 12,175 13,284 15,098 2,923 売上高 資産 6,866 7,593 8,477 1,611 (内) 有利子負債 4,485 5,285 5,716 1,231 (内) その他 2,381 2,308 2,761 380 5,309 5,691 6,620 1,311 43.6% 42.8% 43.9% 0.3% 0.84 7,227 0.93 7,510 0.86 8,080 0.02 営業利益 691 805 680 -11 経常利益 751 800 670 -81 資産 9,815 10,819 12,190 2,375 負債 5,387 6,104 6,796 1,409 (内) 有利子負債 3,476 4,272 4,835 1,359 (内) その他 1,911 1,832 1,961 50 4,428 4,715 5,395 967 45.1% 43.6% 44.3% -0.8% 0.79 0.91 負債 資本 株主資本比率 D/E比率※ 個別 実績 05.3期 差異 05.3期 →09.3期 1,337 (億円) 売上高 資本 株主資本比率 D/E比率* *D/E比率・・・有利子負債/資本 0.90 853 0.11 売上高は、原油価格45$/bbl、為 替レート115円$の場合のガス料 金を前提としており、原油価格・為 替レートの変動によって、大きく変 動する可能性があります。 28 28 ガス販売量・設備投資等 ◆要員計画 (人) 連結 実績 見通し Design2008 05.3期 06.3期 09.3期 15,992 5,570 在籍人員* 個別 16,315 5,525 16,675 5,164 差異 05.3期 →09.3期 683 -406 *出向除く、嘱託含む(有価証券報告書ベース) ◆設備投資計画 連結 実績 見通し Design2008 05.3期 06.3期 07.3期 583 772 720 680 700 差異 05.3期 →09.3期 117 71 289 270 330 320 249 計 655 1,061 990 1,010 1,020 365 事業維持投資 成長投資* 352 72 439 273 415 200 360 190 390 180 38 108 計 425 713 615 550 570 145 (億円) 事業維持投資 成長投資* 個別 08.3期 09.3期 *成長投資のうち、設備投資部分のみ(出資等は含まない) ◆個別ガス販売量 45MJ/m3 取付メーター(千件) 新設件数(千件) 家庭用1戸当り販売量(m3/月) 実績 見通し Design2008 05.3期 06.3期 07.3期 08.3期 09.3期 差異 05.3期 →09.3期 伸び率 05.3期 →09.3期 6,697 6,759 6,814 6,866 6,911 214 0.79% 129 131 126 125 124 -5 33.1 33.8 34.3 34.4 34.4 1.3 − 0.97% 家庭用 2,238 2,304 2,344 2,359 2,373 135 1.48% 一般業務用 工業用 1,644 1,657 1,698 1,737 1,788 144 2.12% 3,865 3,970 4,060 4,120 4,176 311 1.95% 305 (3,960) 346 (4,202) 392 (4,292) 425 (4,356) 447 (4,427) 142 -467 10.03% 2.83% 他ガス事業者向け (うち大口供給) ガス販売量合計(百万m3) 8,053 8,277 8,495 8,642 8,784 731 2.20% 名張近鉄ガス 13 15 16 19 19 6 9.95% 篠山都市ガス 0.8 1.4 1.6 1.7 1.7 0.9 20.74% 4.9 6.8 6.8 6.8 6.9 2.0 8.93% 8,072 8,301 8,519 8,669 8,812 740 2.22% 豊岡エネルギー (参考)連結ガス販売量合計(百万m3) 29 29 連結子会社の経営数値計画 ◆連結子会社経営数値計画 ■エネルギー事業分野 (百万円) 売上高 実績 見通し 05.3期 06.3期 経常利益 Design2008 09.3期 実績 見通し Design2008 05.3期 06.3期 09.3期 115,089 124,606 151,281 8,350 6,814 リキッドガスグループ 26,655 28,839 29,784 1,506 1,566 2,019 NIPGグループ エネルギー事業分野計 79,229 88,860 96,039 1,010 632 1,862 220,973 242,305 277,104 10,866 9,012 22,894 事業部等傘下* 19,013 *オージーキャピタル傘下除く合計 ■非エネルギー事業分野 (百万円) 売上高 実績 見通し 05.3期 06.3期 経常利益 Design2008 09.3期 実績 見通し Design2008 05.3期 06.3期 09.3期 アーバネックスグループ 26,257 25,780 30,811 4,903 4,827 キンレイ 18,241 8,791 0 1,042 254 0 オージス総研グループ 32,080 35,566 52,134 2,224 2,648 3,692 大阪ガスケミカルグループ 18,209 34,654 49,352 521 2,315 3,725 オージーキャピタルグループ 77,364 80,708 95,530 6,740 5,581 7,472 172,151 185,499 227,827 15,430 15,625 19,965 連結子会社合計 393,124 427,803 *2005年10月末までに発表したグループ会社の異動を反映後 504,933 26,297 24,638 42,587 非エネルギー事業分野計 5,076 30 30
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