果実展望 - 東京青果

12月
2014
【12月まとめ】
前年の秋果実は春先の低温で開花が遅れた影響が後半品種なるにつ
れて色濃く現れ、入荷減で堅調な販売となった。本年の開花期は全国的
に好天に恵まれ、ここ数年のような夏場の猛暑も少なかったことから順
調な生育状況。11月になってもみかん類やかき類・りんご類中心に前年
を上回る入荷となり、豊作基調の流れの中、前年を下回る価格が続いて
いる。
12月も引き続きみかん類・りんご類・いちご類中心に貯蔵柿や施設栽培
のかんきつ類の入荷が始まる。極早生から苦戦が続いているみかん類は
12月主要品目単価見通し
(状況は2014年11月20日現在)
1 2月市 況 推 移
11月
月平均
前年対比
果 実 総 体 下旬単価 上 旬
中旬
下 旬 予想単価
(前年価格)
品 目
○♯
343
○♯
381
340
364
○♯
365
93%
1 2月市 況 推 移
11月
月平均
前年対比
下旬単価 上 旬
中旬
下 旬 予想単価
み か ん 類
早 生 みかん
(前年価格)
普 通 みかん
(前年価格)
か んきつ 類
不 知 火
(前年価格)
き ん か ん
(前年価格)
り ん ご 類
ジョナゴールド
(前年価格)
ふ
じ
(前年価格)
王
林
(前年価格)
な し
類
ラ・フラ ン ス
(前年価格)
か き
類
富 有 柿
(前年価格)
い ち ご 類
とち おとめ
(前年価格)
あ ま お う
(前年価格)
さが ほ の か
(前年価格)
紅 ほ っ ぺ
(前年価格)
メ ロ ン 類
アールスメロン
(前年価格)
その 他 果 実
キ ー ウ ィ
(前年価格)
果実加工品
干
柿
(前年価格)
215
258
-
♯
260
240
276
♯
266
♯
267
○♯
265
♯
267
225
263
240
267
1,000
1,008
820
814
△♯
914
△
716
△♯
842
♯
713
△♯
755
♯
730
845
838
700
721
320
330
295
295
260
259
○♯
371
○♯
324
♯
252
♯
365
♯
317
♯
266
♯
388
♯
317
♯
267
360
375
305
320
260
261
400
333
○♯
335
○♯
319
○♯
290
410
320
128%
260
278
♯
252
○♯
372
○♯
378
300
311
97%
1,500
1,489
2,200
1,816
1,700
1,607
1,800
1,768
△♯
1,330
△♯
1,687
△♯
1,403
△♯
1,567
○
1,711
♯
1,884
○♯
1,776
○♯
1,961
○
2,150
○♯
2,295
○♯
2,206
○♯
2,255
1,760
1,753
2,000
1,955
1,800
1,781
2,050
2,044
1,060
946
♯
1,088
♯
1,019
○♯
1,171
1,100
1,091
101%
480
455
△♯
425
△♯
417
♯
404
420
412
102%
1,700
1,925
○♯
2,313
♯
2,347
△♯
2,162
1,950
2,252
87%
部 署 名
果実第1事業部
果実第2事業部
果実第3事業部
果実第4事業部
0
0
0
0
3
3
3
3
-
電 話
5 4 9
5 4 9
5 4 9
5 4 9
番 号
2 - 2
2 - 2
2 - 2
2 - 2
0
0
0
0
5
6
8
9
本資料の無断転載はご遠慮下さい。
記載内容の文責は営業本部営業情報管理課(電話番号:03-5492-2041)
○強い ○#強保合 #保合 △#弱保合 △弱い 単位:円/g
※価格は東京青果扱い/等階級込み
(消費税込み)
290
331
中生種の出荷が始まっても厳しい販売環境に変わりはないが、品質内容
は回復してきており、徐々に動きも出てこよう。りんご類ではいよいよ晩
生種の「ふじ」の出荷が本格化し、不作であった前年のような高値ではな
いが、蜜入りの状況も良く食味に優れることから引き合いは強い。いちご
類は九州産地中心に生育遅れが見られるが、12月上旬には各産地出揃っ
て需要が高まる中旬にかけても順調な入荷が見込まれる。しかし、年の
瀬を迎えての国政選挙が冬のギフトシーズンに与える影響も懸念され、
果実全般としては前年比で入荷増・価格安の状況が続くと予想される。
86%
90%
101%
97%
96%
95%
99%
100%
102%
101%
100%
0
5
0
5
みかん類情報
10 月の極早生から販売苦戦を強いられたみかん類は 11 月
になって早生が始まっても状況の好転が見られないまま 12
月を迎えそうである。トップバッターである極早生では食味・
販 売 品質不良なども散見されたが、秋口以降産地では好天が続
見通し いていることもあって早生種になって品質は確実に向上して
きている。徐々にではあるが状況は回復に向かい、年末にか
けて動きも出てくると思われるが好調であった前年の価格
は下回ることが予想される。
主産県 銘柄及び産地
主産地の生育及び出荷・入荷情報
11 月第 2 週には 各産 地 の 早生 種 が 出 揃 い、下
旬にかけて潤沢な出回りが見込まれる。中生種の
「南柑 20 号」は 12 月 10 日前後から始まるが
中旬いっぱいは早生種との併売となろう。本年産
西宇和 のみかん生 産量は裏年ということもあって前年
愛媛
比 94%の計画だが、玉肥大が良く出荷量として
(44%) えひめ南
は前年並となりそう。12 月に入ってもしばらく
3 部 えひめ中央 は M サイズ中心で変わらないが、「南柑 20 号」
になれば、1 階級大きくなって M・L 中心となろ
う。夏場の天候不良による影響はあるが、9 月以
降好天が続いて雨も少なかったことで内容的に
も平年並みまで回復してきている。
11 月月初から「原口」を中心とする早生種の出
荷 が 始 まっており、11 月第 2 週 から 数 量もま
とまってくる。早生は 12 月中旬までの出回りで、
(8 日頃)より
「させぼ温州」や
「石地」
長崎 長崎西彼 12 月第 2 週
など中生種も始まってくる。肥大順調で中心サイ
(19%) ながさき
ズは M ~ L と前年よりも若干大きめを見込む。
西海
3部
品質内容は回復してきており、12 月にかけて出
回るものに関しては例年並みの仕上がりが期待
される。玉流れも中~小玉で、M > S > L サイズ
となろう。
今年は全国的には裏年であるが、ありだ管内は改
ありだ 植やかんがい施設の整備などが進んで隔年結果
和歌山
(AQ 中央・ が小さく、玉肥大も良いことから出荷量としては
(14%)
AQ 総合・ 前年比 100 ~ 105%を予想している。早生品種
4部
南広) のピークは 11 月下旬で、12 月中旬には中生種
の出荷が始まる。
熊本市 出荷ペースは順調。早生種は 12 月 10 日頃まで
(夢未来) で、中旬からは中生種の「尾崎温州」、下旬には「青
熊本
島」が出回る。秋口の天候が良かったため早生以
玉名
降は平年並みの作柄に回復しており、生産量もほ
(12%)
(天水) ぼ前年並みを見込む。玉伸びも M・S サイズ中心
4部
熊本うき と例年通りで、
「青島」になれば一回り大きくなっ
て L・2L サイズ中心となろう。
ほか
三ヶ日町 早生 は 12/11 頃 ま で。「 青島 」は 12/16 頃 か
静岡
南駿(西浦) らスタート予定。生育期間中の天候被害なども無
(4%)
とぴあ浜松 く、数量は前年よりも多め(110%くらい)を見
4部
込む。中心は 2L・L サイズ。
ほか
★主産県の欄に取り扱い事業部名を記載してあります。
果実展望 P1
12月
2014
かんきつ類情報
◎レモン
まだ数量的には少ないが、施設栽培の不知火(デコポン)やき
んかん・ぽんかんなど、かんきつ類の出回りが始まってくる。燃料
販 売 費高の影響により生産量が減少している品目も見られるが、概
見通し ね前年並の入荷量はありそう。施設栽培ということで品質は安定
しており、限定的ながら需要もあることから、ほぼ前年並みの価
格で販売されよう。
不知火情報
佐賀・鹿児島産は 11 月末から、主力の熊本産は例年通り 12
月 1 日より販売開始となる。原油高による資材費や栽培経費
の負担増により、早期作に取り組む生産者は減少しており、
販 売
12 月の入荷量としても若干の減少はあるが、限定的な生産
見通し の為に出回り量はほぼ前年並。施設栽培なので玉肥大や内
容品質等も例年並みの仕上がりが期待され、出始めはギフ
ト中心の販売ということもあり、価格も前年同様の流れ。
主産県 銘柄及び産地
熊本
熊本
(62%)
果実連
4部
佐賀
(12%)
3部
初 荷は 11 月 27 日を 予定している。作 柄として
は悪くなく、年内から年明けに出荷される加温物
は面積の増減もなく、前年並の生産量見込み。若
干小玉傾向ではあるが、2L・3L サイズ中心とな
ろう。主 力作型の無 加温 栽 培 物のピークは 2 ~
3 月で、作柄不良であった前年よりは状況も良い。
鹿児島
鹿児島
(9%)
いずみ
4部
広島
広島
(49%) ゆたか
3 部 (大長)
宮崎
(80%)
4部
串間
大束
ほか
品種名
県名 銘柄及び産地 主産地の生育及び出荷・入荷情報
紅まどんな 愛媛
えひめ
中央
前 年 と同 様 に 11 月 22 日から の 販
売 開 始。引き続き栽 培は拡 大してお
り、生産計画数量も前年を上回る。玉
肥大も順調で 2L・3L(3㎏箱で 12・
10 玉)サイズ中心。全てハウス栽培
でセンサー選果してからの出荷とな
り、品質の安定感は抜群。12 月上旬
には数量もまとまり、年末に向けて潤
沢な出回り。
はれひめ
12 月 1 日 初 荷 予 定。県 内 の 柑 橘 産
地で 栽 培されてい るが、12 月中は
えひめ えひめ中央・越智今治中心の入荷。生
産 量としては前 年比 増を 見 込む。出
愛媛
中央
始めはやや小さ目で M・L サイズ中
越智今治 心となるが、最終的には L 中心の 2L
と例年並みの玉肥大。ピークは 12 月
中・下旬で、1 月中旬までの出回り。
天草
例年よりも早く、11 月中旬から出荷
大分県 開始となった。12 月がピークで、1
月下旬まで の 出回り。全 量 ハウス 栽
大分
農協
培で、生 産量としては前年並。中心は
(杵築) 2.5㎏箱の 2L(8・9 玉)、L(10・11
玉)。品質は問題なし。
11 月最終週(26 日頃)より販売開始予定。本年
は春先の天候に恵まれたが、夏場の多雨や曇天に
より着色はやや遅れ気味。玉 肥大は良く、年内に
出荷される加温物は 4L・3L 中心で 年 明けから
の無加温物になれば 3L 比率が高まろう。鹿児島
県オリジナル品種の「大将季」への改植が進んで
おり、加温物では半分が「大将季」となる。レギュ
ラー品と「大将季」では別物としての出荷を行う。
宮崎
ハウス物が 11 月 25 日より販売開始
となった。2 月頃まではハウス物で
3 月から露 地 物となる。若 干 の 着 色
遅れと小玉傾向が見られるが、中心サ
宮崎中央
イズは L・2L サイズでほぼ前年並み
の出荷量を見込む。2.5㎏化粧箱と
5㎏バラでの出荷。ハウス栽培なので
種も少なく品質は安定している。
熊本
生産量は例年・前年並である。ハウス
物 が 12 月 1 日より始 まり、2 月中
旬まで。年内は 26 日売りまで。中心
サイズは L(6 玉・10㎏箱)、2L(5 玉・
同)で肥大も問題ない。
主産地の生育及び出荷・入荷情報
11 月下旬の時点ですでに露地物の出荷が始まってい
る産地もあるが、しばらくはハウス物中心。2L 比率
高く大玉傾向だが着色不足で増量ペースは鈍い。ハウ
スのピークは 12 月第 1 週。露地は 12 月第 3 週から
出揃う。露地は雨で開花が遅れ、正品率が低いが、昨
年並みの数量はありそう。2Lサイズ主体。
『たまたま』
は 1 月中旬からで、2 月上旬には数量まとまる。
11 月 27 日より JA 南さつま、29 日より JA 北さ
つまの販売開始。着果状況や外観・品質共に仕上が
鹿児島
南さつま りは良く、大玉傾向で中心サイズは 2L・3L となる。
(20%)
北さつま 荷姿は 250g パック(南さつま)と 280g ガゼッ
4部
ト(北さつま)・3㎏バラ(北さつま)。JA 南さつま
の厳選品『春姫』は 1 月中旬以降の販売開始予定。
◎ぽんかん
主産県 銘柄及び産地
露地は 11 月から始まり 4 月いっぱい出荷 でき
る。計画は 1,400 tで、前年を上回る見込みで
ある。月々の販売については未定で、注文に応じ
た出荷となる。
◎その他かんきつ
◎きんかん
主産県 銘柄及び産地
主産地の生育及び出荷・入荷情報
〔陸地〕11 月は 8 回の計画であったが、下旬には
2 回となり100 ~ 200 ケースと減少。12 月は
愛媛
えひめ 1 回か 2 回やはり 100 ~ 200 ケース。年 明 け
(34%)
も月一回ペース。
中央
3部
〔中島〕12 月は 11 日前後に一回の計画、最大の
ピークは 2 月だが、前年より少なめである。
主産地の生育及び出荷・入荷情報
例年通り12 月 1 日から販売開始。不知火として
の生 産量は前年比 110% 程 度の見込みで、デコ
ポンとして出荷されるものも前年よりは多くなり
そう。ハウス物は燃料費高騰を受けて加温から無
加温へと移行しており、12 月の出荷量は少なめ。
玉肥大は 12 ~ 1 月は大きめで 4L・3L 中心。2
~ 3 月はやや小ぶりとなる可能性もある。
唐津
主産県 銘柄及び産地
主産地の生育及び出荷・入荷情報
大分 大分県農協
12 月中旬より京浜市場へ。やや裏年傾向である
(33%) (杵築)
が、ピークは年内で、1 月は少なくなろう。
4部
ほか
市場への初荷はほぼ例年通りの 12 月 11 日を予
熊本
定している。作柄は悪くなく、L サイズ中心を見込
(28%) 本渡五和 んでいる。年内は「大田ぽんかん」で、1 月は『高
しょう系』
・2 月からは
『低しょう系
(サンゴールド)』
4部
と品種リレーしながら 2 月いっぱいの出回り。
果実展望 P2
日向夏
晩白柚
八代
12月
2014
りんご類情報
西洋なし情報
本年産のりんご類は早生種から中生種まで潤沢感が強く、
販売苦戦が続いていたが、各県産の「ふじ」が出回り始めた
11 月上旬から徐々に状況は回復してきた。前年は晩生種中
販 売
心に不作傾向が強かったが、本年は春先の好天もあって作
見通し 柄良好。玉肥大も良く、糖度ものって食味レベル高い。年末に
かけても数量的に不足感が強かった前年のような価格とは
ならないが、堅調な販売が続くだろう。
◎ふじ
全国的に裏年であることさらに自然災害で 70 ~ 80%作と少な
い見込み。
「少なくて高い」と言い切ると、来年は多くなって安
販 売 くても良いかということになりかねないが、実際のところ西洋な
見通し しは各品種とも品質が安定して非常に美味い年であり、評価が
高まった結果の高値であろう。各産地とも益々品質のアップを
心がければ、市場価格が大きく落ち込むことはないと思われる。
◎ラ・フランス
主産県 銘柄及び産地
主産県 銘柄及び産地
品 質・食 味レベ ルともに 高 い。全 体 で は 40 >
などの被害は特に見られていない。
生育は良好で蜜入りも例年より多い。11 月中旬
あづみ ~ 12 月中旬がピーク。全体では 36・32 玉中心。
長野
(26%)信州うえだ 玉 肥大などはほぼ 前年と同様だが、硬 度がやや
低くなっている。入荷量は不作であった前年を上
ほか
1部
回るが、終盤まで高品質が続くと期待される。
本年は開花期間が長く、秋の訪れも早かった為に
生育は例年よりも進み気味。また、夏場の天候が
岩手
安定しており、台風被害なども無かったことで作
江刺
柄も良好で蜜入りの状態も例年以上となってい
(7%)
いわて中央 る。中心 は 36 玉 だ が、32 玉の 発 生率も高く、
1部
玉肥大も進んでいる。ピークは 12 月 10 日頃で
年内いっぱいの出回り。
山形
さがえ
(10%)
西村山
1部
生産量としては平年並みであるが、生育期間中の
好天に恵まれたこともあり、色回りや蜜入りの状
態は非常に良く、品 質的には例 年以 上の 仕上 が
り。12 月中旬までの出回り予定。
◎王林
主産県 銘柄及び産地
つがる弘前
青森
津軽みらい
(98%)
相馬村
1部
ほか
主産地の生育及び出荷・入荷情報
11 月中旬から出荷が始まり、来年 5 月までの長
期販売。生育期間中の天候被害なども無く、基本
的には作柄良好。昨年同様に肥大は良好で中心サ
イズは 40 玉・36 玉となりそう。出 荷 計 画とし
ては結果的に少なくなった昨年よりは多いが、ほ
ぼ一昨年並みを見込んでいる。
南果連
10 月 25 日売りから始まった。11 月は 抑えな
がら販売したが現状で半分程度終了した。17 日
の週から月・木・土の週 3 回日量 400 ~ 500 ケー
スで 12 月 10 日過ぎ で切りあがろう。量的には
裏年で 70%と少なめである。中心サイズは 5kg
で 12 ~ 18 玉まで同程度である。
山形
(96%)
2部
◎ル レクチエ
主産県 銘柄及び産地
主産地の生育及び出荷・入荷情報
無袋物(サンジョナ)は 10 月末から出荷開始と
青森 津軽みらい なり、1 月いっぱいの販売。有袋物も 12 月以降
(97%) 相馬村 様子を見ながらの出荷となるが、本格的な出荷は
2 月以降。前年よりは多めの出荷計画となってい
1部
ほか
るが、例年通り平準ペースでの出荷となろう。
主産地の生育及び出荷・入荷情報
11 月 25 日からの販売となるが現状は追熟も始
新潟 にいがた南蒲 まっている。生産予想量は前年の 87%と少ない
(83%) 新潟みらい が、前年が豊 作であったことからすると、平年並
である。肥大は良 好で 9 玉中心(4kg)である。
2部
ほか
12 月いっぱい連日の販売となろう。
かき類情報
本年は秋果実全般が豊作で、不作であった前年を下回る相場
展開となっている。販売激戦の 11 月においても下げ止まること
がなく終わった 24 年のような状況はないが、ある程度テンポ良
く販売できれば内容が評価されて相場は反転して上向いて終
販 売
盤を迎えるであろう。12 月の販売には明るさが見えてきており、
見通し 昨年程ではないが、近い水準で年末を迎えると予想している。
11月の低迷は平核無が終盤まで多く入荷し、富有柿が売りづ
らかったため。12月には富有柿中心にふじ柿等の高品質物が
中心になるため価格は上旬から上げながら推移しよう。
◎富有柿
主産県 銘柄及び産地
◎ジョナゴールド
主産県 銘柄及び産地
さがえ
西村山
例年より大幅に早く 12 月 15 日頃で目処がつく
と予想している。花 芽が 少なかったことに加え、
雹害もあって出荷 量は前年 の 70 ~ 80 %と少
ない。中心サイズは 18 玉(5kg)で肥 大は良 好
である。12 月についても引き続き週 3 回のペー
スで計画出荷となろう。
主産地の生育及び出荷・入荷情報
青森 つがる弘前 36 玉サイズだが、36 玉の 割合が 高く、平年よ
(56%)津軽みらい りも大玉傾向。11 月初旬の強風でスレ果などの
被害が懸念されているが、これまでのところ落果
1部
ほか
主産地の生育及び出荷・入荷情報
主産地の生育及び出荷・入荷情報
【にじ】生産量は前年並で決して多くない。生果の販売
福岡
にじ
は 12 月 8 日で終了し、2 ~ 3 日置いて 10 日頃から
(54%)
筑前あさくら 貯蔵物(袋入り)が始まり連日の販売。柔果が出ており、
1部
入庫量は前年を下回ろう。引き続き 2 L中心である。
奈良
奈良県農協
(32%)
(西吉野)
1部
12 月 10 日から 15 日の間に生果から貯蔵物に
切り替わるが、生 果の終了後 2 ~ 3 日置いてか
ら貯蔵物となろう。富有柿の生産量については前
年の 100 ~ 110%と予想しており、入庫量も前
年を上回ろう。10kg 箱に個装となり、12 月も
連日で、日量販売数は 11 月と変わらない。
岐阜
(10%) いび川
2部
生 果 の 販 売は 12 月 6 日まで。例 年 より一 週 間
早いが、本年産については色回りが早かった。11
月と同様に 2 L中心の見込 み。全 体の 生 産 量に
ついては前年の 110%位。
◎ふじ柿
主産県 銘柄及び産地
愛媛
(100%) 西宇和
3部
果実展望 P3
主産地の生育及び出荷・入荷情報
生産量は前年の 130%と多い。当初計画通り、11
月下旬にかけてピークとなろう。露地は 12 月 5 日
頃で終わりその後は貯蔵物の出荷となる。引き続
き週 4 回(月・火・木・金)の販売で、3 L中心。
12月
2014
いちご類情報
◎その他いちご
品種名
県名 銘柄及び産地 主産地の生育及び出荷・入荷情報
ひのしずく
栽培面積は生産者の高齢化や他品目
への転換などで前年より減少が続い
ている。育 苗時期にあたる 8 月に多
雨・日照不足となったが、苗の生育は
鹿本
概ね 順 調であり、病 気の 発 生などは
玉名
特に無し。11 月下旬より地元市場へ
熊本
球磨地域 の出荷が始まっており、例年通り12
月に な れ ば 京 浜 市 場 へ の 出 荷 も 始
ほか
まってくる。日中の温度が高めであっ
た為、出始めはやや小玉となろう。し
ばらくはだらだらペースで、12 月半
ばから数量まとまってこよう。
さちのか
いちご全体の栽培面積は微減である
が、
「ゆめのか」への改植が進んで「さ
ちのか」は減っている。苗の定植時の
天 候 は悪 かった が、そ の 後 の 好 天 も
あって回 復。早け れば 11 月末には東
長崎 島原雲仙
京市場への出荷開始となろう。年内の
最大ピークは 12 月中~下旬にかけて
であるが、1 番 果と 2 番 果は連 続し
ており、前年のように間が空くことは
無いだろう。
関東産は順調な出荷が続いており、主力となる栃木産「とち
おとめ」は 11 月半ばより第 1 回目のピークを迎えた。九州
販 売 産は若干生育遅れ気味で増量ペースも鈍いが、11 月末には
見通し 各産地共に生産者が出揃ってこよう。12 月上旬にかけて出
回り量が増えてくることから価格は下げ基調となるが、業務
需要の引き合いも堅調で、中旬以降持ち直してこよう。
◎とちおとめ
主産県 銘柄及び産地
主産地の生育及び出荷・入荷情報
大 玉傾向で推移しており出荷箱数としては多く
なっている。11 月半ばからピークになってきて
はが野 いる産地もあるが。地域ごとに生育にはバラつき
栃木
(86%) かみつが が有る。11 月下旬になれば次の産地がピークと
なるので数量的には横ばいで推移。12 月上旬に
など
2部
一時減る可能性もあるが、中旬以降需要期には再
び増えてこよう。
生育は順 調で 若 干前進傾 向となってきてい る。
12 月上旬には生 産 者も出 揃おう。2 番 果も順
茨城
北つくば 調に上がってきているが、樹 勢が 非常に強く、大
(6%)
(下館) 玉傾向となっており業務需要の高い M 品の発生
2部
がやや少なくなっている。全体の出荷量としては
前年並はありそう。
◎あまおう
主産県 銘柄及び産地
福岡大城
福岡 ふくおか
(100%) 八女
1部
南筑後
ほか
主産地の生育及び出荷・入荷情報
当初予定より若干早く 11 月 14 日より京浜市場
での販 売が始まったが、10 月の台風 通 過後に
気温が低下した影響もあり、生育は前年より 7 ~
10 日程遅れ気味。夏場の天候不良で苗の状態な
どは万全とは言えない物であったが、秋以降好天
が続いたおかげで平年並みまで回復してきてい
る。12 月中旬からの需要期に向け、出荷量は増
加傾向で推移。
やよいひめ 群馬
スカイ
ベリー
◎さがほのか
主産県 銘柄及び産地
佐賀
(90%)
2部
唐津
ほか
静岡 遠州夢咲
(97%) 伊豆の国
1部
ほか
栃木
全農
とちぎ
生産者数・作付面積ともに前年より
増えている。生育は順調で、冷え込み
が早かったこともあり、食味も充実し
ている。12 月中旬(10 日過ぎ)よ
り生産者も出揃って増量してくる。出
荷形態は 300g の平パック中心。
静岡
経済連
11 月 10 日に発表された静岡県育成
の新品種。試験栽培として約 100 名
の 生 産 者が 栽 培に取り組 んでいる。
11 月 17 日より東京市場への出荷が
始まっている。
主産地の生育及び出荷・入荷情報
全体的な生育遅れで出荷開始も後ろにずれ込んで
いる。全体が出揃うのは 12 月になってからで、ピー
クは 12 月 10 ~15 日頃。2 番果も連続しており、
年内からの出荷開始が見込まれていることから年
末にかけても減ることなく推移するだろう。
◎紅ほっぺ
主産県 銘柄及び産地
県下 では全 体 の 8 割 強 が「やよいひ
め」となっているが、2 月の豪雪によ
るハウス倒 壊 からの 再 建 遅 れも見ら
れ、生産量としては前年を下回る見通
し。本年はお盆以降残暑がほとんど無
かったことで苗の生育良く、花芽分化
邑楽館林
も順 調 だったことから生育もや や早
め。11月下旬には数軒の出荷が始まっ
ており、12 月上旬には東京市場への
出荷も始まってきそう。年内のピーク
は 12 月 20 日過ぎを見込むが、2 月
中旬以降が本格的なシーズンとなる。
きらぴ香
静岡
◎その他ぶどう
主産地の生育及び出荷・入荷情報
11 月末から徐々に増えて 12 月上~中旬には各
産地出揃ってくる。思ったよりも増量ペースが鈍
いが、2 番果の花芽分化も順調で生育としては
良い。
品種名
県名 銘柄及び産地 主産地の生育及び出荷・入荷情報
スチューベン 青森
紫苑
果実展望 P4
岡山
12月も連日の販売となり、日々の販
売量としては11月と同じからやや多
め。小房 傾向から生 産 量は前年を下
五所川原 回る(約80%)が、12月はほぼ 前
年に近 い 水準 で出 荷 できよう。年 内
は12月29日までで年明けは5日販
売から。
全農
岡山
12 月 上 旬 に ピ ー ク に 26 日 ま で
連日の出 荷。量 的には前年 を上回り
(110 %)、4kg コンテナ 5・6 房中
心となろう。糖度 が乗っており、食 味
良好。
12月
2014
メロン類情報
キーウィ情報
景気動向は必ずしも良くないが、静岡産はきっちり評価され
て 11 月中旬になって価格を引っ張っている。庶民のレベル
販 売 ではデフレ感覚が残っているが、必ずしもそれが全てはなく、
見通し 必要なところは価値を認められている。12 月も特別高いと
は予想できないが、全体が少なくなる中、静岡産が引き続き
価格を引っ張ると予想される。
主産県 銘柄及び産地
◎アールスメロン
主産県 銘柄及び産地
主産地の生育及び出荷・入荷情報
【熊本宇城】ピークは 11 月下旬。12 月 10 日前
から加温物になるため減ってくる。品 種も 11 月
熊本 熊本宇城 の「雅」から 12 月には「セーヌ」となる。この抑
制作については前年の 91%と作付は減少してい
(51%) 鹿本
る。旬別入荷量では上旬 46%、中旬 39%、下旬
ほか
4部
15%と後半急減。1 月も残るがかなり少ない見
込み。
クラウン
支所
静岡
(30%)メロックス
静南
4部
ほか
11 月に続き 12 月も前年並の見込み。着果生育と
もに順調であるが、小玉傾向で、6 玉の 8kg 台
中心。外観の仕上がりは良好である。12 月も 11
月と同様にピークなく、一定のペースで出荷され
よう。29 日売りで年内を終え、年明けは 1 月 5
日から。
宮崎 宮崎中央 【宮崎中央】作付は前年並で、当面のピークは 12
(5%) こばやし 月 10 日前後。年明けはかなり少なくなろう。品種
は「雅」と「妃」で週 2 ~ 3 回の販売。
ほか
4部
【土佐香美】12 月下旬ピークに連日の販売で、年
高知 土佐香美 内は 29 日売りまで。年 明けは 5 日販 売 からだ
(6%) 土佐市 が、減ってくる。品種は「雅冬系」で、6 玉中心の
見込み。作付は台風で遅れたこともあり、前年の
4部
ほか
105 ~ 110%である。
熊本
(100%) 熊本市
4部
主産地の生育及び出荷・入荷情報
12 月初めから始まる。ピークは年明け 1 月で 12
月は増えながら推移する。現状、着果・肥大ともに
良 好。2 月までの抑制作で、作 付は前年並、12
月は連日の販売である。
主産県 銘柄及び産地
熊本
(98%) 熊本市
4部
主産地の生育及び出荷・入荷情報
12 月月初から始まり、10 ~ 15 日がピークで
28 日売りまで連日の販売。作付は前年の 90%
と減っている。中心サイズは 2 Lと肥大 順調で、
着果も問題ない。
◎すいか
主産県 銘柄及び産地
熊本
(78%)
2部
益城
鹿本
愛媛
愛媛
たいき
(22%)
えひめ
3部
中央
和歌山
(9%)
4部
紀の里
12 月 1 日売りからを予定している。生産量は前
年の 1,300 tに対し 1,250 t前後とやや少
ない見込み。12 月は週 1 回月曜売りで、当面 4
回日量 5 tだが、29 日月曜日については未定。
昨年と同様に追熟をしていない物の出荷。L中心
の 2 Lの見込みである。
生 産 量は前年の 105%位と予想している。現状
は荷受けが始まったところ。販売開始は中旬頃か
らで年内 2 ~ 3 回。L中心の 2 Lで、肥大・仕上
がりについては前年並で、追熟後出荷。
干し柿情報
量的に多く、前年を下回る価格推移が予想される。全国的に
原料柿は豊作であり、
さらに適度の冷え込みで作業のペース
販 売
も早まり、年内に下げることで、年明けは動き易くなるであろ
見通し う。価格の下げ幅は加工品で原価ははっきりしており、それ
程大幅ではないであろう。
主産地の生育及び出荷・入荷情報
【みなみ信州】11 月末から始まる例年並のペー
長野
みなみ信州 スであ る。原 料 柿 は 前 年 の 130 ~ 140 % と潤
(42%)
下伊那園協 沢。最大のピークは年末から年明けで、前年を上
2部
回ろう。例年と同様に 200 gパック中心である。
山梨
(22%)
1部
◎クインシー
主産地の生育及び出荷・入荷情報
レギュラー品は生 産予想では前年の 97%と前
福岡 ふくおか 年比やや減であるが、ほぼ平年作である。12 月
についても 11 月と同様に週 2 回ペースだが、注
(47%) 八女
文によっては増減があるであろう。33 玉中心と
4部 (立花) 大きさは前年並であり、中身も例年どおり充実し
た追熟物となる。
主産県 銘柄及び産地
◎アンデスメロン
主産県 銘柄及び産地
ほぼ例年並のタイミングで 11月末にNZ産の最終船が入る。
26 年の入荷は前年の 103%、価格は前年並であった。これ
は品質管理の徹底で高品質な物が最後まで出回ったためと
販 売
評価されている。12 月後半にはNZ産が終了し、国内産が
見通し 中心になることで引き合いは強まろう。品質如何によっては
価格のばらつきがでることもあろうが、NZ産がしっかり販
売できていることで、大きな価格の下げはないであろう。
フルーツ
山梨
(松里)
【枯露柿】12 月 6 日売りから始まるがほぼ前年
と同様のペースである。今のところ原料柿は豊作
であるが、正品率については予想できない部分が
ある。
原料柿が豊作でも出荷伸び悩むことがある
が、
そででも前年を上回ろう。
ピークは年末に持っ
てこれると予想している。
【あんぽ柿】ピークは 11 月 28 日~ 12 月 10 日
まで。このタイプは 20 日前に切りあがるが、
「百
巨摩野
目」については年内いっぱいから年明けもある。
原料柿の豊作から前年を上回ろう。
あんぽ柿は 11 月であるが、下旬は少なくなってこ
富山 富山干柿 よう。富山干し柿(枯露柿)は 12 月 8 日売りか
(16%) 出荷組合 ら。あんぽと同様に原料柿の豊作もあって前年の
連合会 120%と多い見込み。ピークは 12 月 15 日前後。
2部
年明けに 1 割程度残ると予想している。
主産地の生育及び出荷・入荷情報
【益城】小玉すいかは 11 月 17 日から始まり、年
内いっぱい。ややだらだらペース。大 玉すいかは
12 月初めから始まり15 日から増え始めて 20
日過ぎにピーク。当面は抑制作であるが、6 月ま
ですいかの出荷は続く。12 月は連日の販売でS
中心。品種は「あさひかり」である。注文に応じて
増やすことも可能だが、年内は 29 日、年明けは
5 日から。
福島
(-%)
3部
果実展望 P5
伊達
みらい
平核無は 11 月 27 日から始まるが、量的に増え
るのは 12 月に入ってから。蜂屋は 12 月 15 日か
ら。全体のピークは 20 日過ぎからで年内 29 日
売りまで。年明けは 5 日から始まるが、本格的に
は 10 日過ぎから。