2008 年 11 月 30 日現在 UW マカオ・プロジェクト投資事業匿名組合 マンスリー・レポート第 38 号 当ファンドは、中国・マカオ特別行政区の開発(カジノ街等の建設をメインとする地域開発)および経済 成長で値上がりが期待できる資産への投資を通じ、その恩恵を享受することを目的とします。2008 年 11 月 末現在における当ファンドの状況を以下に報告いたします。 < フ ァ ン ド 概 要 > 契約期間 2005 年 9 月 30 日∼2009 年 8 月 31 日(当初契約期間より 1 年延長) (営業者の裁量で最大 2010 年 8 月 31 日まで延長の可能性あり) 途中解約 不可 年 1 回(8 月 31 日決算、11 月中に支払)各事業年度の収益(実現益)から 分配金について 費用を控除した額を分配します。但、前年までの損益を通算して損失になる 場合は分配いたしません。 申込総額 13 億 7,140 万円 (出資口数: 13,714 口) < 11 月のファンドコメント > 11 月の当ファンドに主だった動きはありませんが、10 月に引続き世界経済の悪化の影響を受け、マカオ 不動産市場を厳しい環境が取巻いていることを認識した月となりました。 マカオの不動産市況は世界的な経済状況の悪化、サブプライム問題を発端とした不動産投資への不信の影 響を受けて 10 月は 8 月、9 月に引続き不動産の薄商いとなりました。一方、大手不動産評価会社 Savills 社のレポートによれば、マカオ政府の政策を要因として今後はマカオ地元住民による不動産の売買が下支え されるものとしています。この政府による具体的な不動産売買支援策は、300 万パタカ(3,400 万円程度) の物件を不動産物件を保有していないマカオ地元住民に対して、4%の補助金を支給することに加えて、300 万パタカまでの不動産取引にかかる印紙税を徴収しないとしています。 さらにそれ以上の取引金額の不動産取得時の印紙税を 3%から 1%まで引き下げるなど、不動産取引にかか るコストがかなり引き下げられるようです。現在のマカオの状況、つまり、不動産価格が下落することに加 えて平均賃金が上昇している状況では、マカオ地元市民からの不動産需要が高まることが予想されます。 また、マカオ政府は上記の不動産対策に加えて、世界的な景気悪化をマカオ域内で緩和させるために景気 対策としての財政政策を発動しようとしております。具体的には、政府支出として 102 億パタカ(約 1,200 億円程度)を公共投資に用いるようです。これにはマカオの大部分の地域を結ぶモノレールの建設も含まれ ており、完成後にはマカオの経済的利便性は大幅に高まる模様です。また、この 102 億パタカという金額は 2007 年の名目 GDP 総額の約 6.7%に該当する金額であり、2009 年のマカオの経済成長を加速・維持するため の大きな金額となりそうです。 なお、現金預金比率の減少は、当月に国内組合へ配当したことによるものです。 < 投 資 の 状 況 > 2008 年 11 月末日現在 ■ 資産別投資割合(投資先会社)が保有する資産 割 合 マカオ不動産 50.91% 香港株式 10.53% 現金預金等 32.69% その他資産 5.87% 現金預金等 32.69% マカオ不動産 50.91% 香港株式 10.53% 100.00% 合計 ■ その他資産 5.87% 保有するマカオ不動産(2 物件で区分 9 戸分) 物件名 物件内容 ノバシティー タイパ島にシュンタックホールディング中心のジョイントベンチャーが (Nova City) 開発中の超高級マンションプロジェクト。プロジェクトは、約 20∼40 階 建てのマンション 15 棟から構成され、 「NOVA TAIPA Project」の第2フ ェーズとして進展中です。ファンドは4戸の権利を取得しており、1 戸当 り平均価格は約 370 万香港ドルで、広さは 100 ㎡超のものとなります。 ラ・シテ マカオ半島にチャイナオーバーシーズランド社が開発した超高級マンシ (La Cite) ョン。建物は 2007 年に完成済みで、総戸数は 1,002 です。ファンドは 5 戸の権利を取得しており、1 戸当り平均価格は約 460 万香港ドルで、広 さは 100 ㎡超のものとなります。 ■ 物件の大まかな所在 マカオ半島 タイパ島 ラ・シテ ノバシティー コタイ(埋立地) コロアン島 *コタイ埋立地区は、タイパ島とコロアン島に挟まれ東京ドーム 100 個分の広さを有する地区です。ここに ベネチアンが展開する超大型カジノリゾートが建設されています。 ■ マカオ不動産保有内訳 ノバシティ 40% ラ・シテ 60% ■ 物件写真 Nova City(写真出所:弊社スタッフ撮影) La Cite(写真出所:Savills Macau 社バリュエーションレポート) ■ 保有する香港株式(5 銘柄) 銘 柄 名 事業内容 メルコ・インターナショナル(00200) レジャー・ゲーム・エンターテイメント、テクノロジー、投 資銀行業務・金融サービス、不動産・その他投資 マカオ・サクセス(00487) クルーズ船のリース・運営管理、旅行業務 ギャラクシーエンターテイメント アミューズメント事業(カジノ運営等) (00027) ホープウェル・ホールディングス(00054) 香港、中国、マカオで不動産開発、不動産貸借、ホテル経営 を手がける シュンタックホールディングス(00242) 旅客船の運航管理、不動産販売・賃貸・管理、旅行サービス、 融資サービス < マーケットレポート> ■ ユナイテッドワールド証券 リサーチ マカオ関連株式 11 月のマカオ関連株式は、ハンセン指数が 11 月末に 13,888.24 ポイントとなり、10 月末比で-0.5%、 MSCI 新興国指数が-7.6%と軟調な動きを見せる中で、堅調な動きを見せました。11 月末時点の株価で はメルコが 10 月末比で+35%、ギャラクシーが+14%と堅調な動きを見せました。これは、懸念されて いたラスベガス・サンズ社が増資などで資金繰り悪化懸念を払拭したことなどで、カジノ関連銘柄への センチメントが回復に向かっているためだと思われます。 ■ 10 月のマクロ経済動向(香港) • 8∼10 月の失業率(季節調整済み)は 3.5%と、7∼8 月より 1.6%の改善でした。また、不完全雇用 率は 1.7%で 7∼9 月より 5.8%の悪化です。(数値はともに暫定値)。 • 10 月の総合 CPI は前年比 1.8%となりました。前月比では 0.3%上昇しています。 ■ 10 月のマクロ経済動向(マカオ) • 10 月のマカオ来訪者数は、2,623 千人となり、前年比で 8.0%増となりました。中国本土、香港、台 湾からの来訪者数は、前年比でそれぞれ 12.2%増、1.1%増、7.2%減となりました。 • 8∼10 月の失業率(季節調整済み)は、3.1%で 7∼9 月から変わらずで、前年比では 0.1ppt の悪化で した。不完全雇用率は 1.5%となり、前月比(季節調整済み)から変わらずで、前年比では 0.3ppt の悪 化となりました。 • 10 月の総合 CPI は、前年比 8.8%、前月比では 0.3%の上昇となりました。 ※ 数値は統計局からの発表によるものです。 <今後の運用方針> ファンドの基本姿勢: マカオの不動産、マカオ関連株式ともに、2∼3 のプロジェクト及び数銘柄に絞って投資するも のとします。不動産では開発案件を中心に、また株式ではマカオの各種プロジェクトの恩恵をより 受ける企業に積極的に投資し、最終的な値上がり益を享受する方針です。基本投資比率は、不動産 70%、株式 30%(キャッシュポジション含む)とします。 当面の運用方針: 当面の運用方針としては、現在保有する不動産を適切な売却機会が来るまで管理・継続保有する 一方、ポートフォリオの約 70%を目的として不動産資産の取得を進めていきます。 ※ 当資料は、UW マカオ・プロジェクト投資事業匿名組合の出資者に対し、運用状況等の開示を 目的とした情報提供を行うために有限会社 UW マカオ・プロジェクト(営業者)が作成したも のです。金融商品取引法に基づく開示書類ではありません。また、当資料をもって募集・販売 を行うものではありません。 ※ 当ファンドの過去の運用実績は、将来の成果を保証するものではありません。 ※ 当ファンドは、外国の不動産、株式等の価格変動を収益源とし、元本が保証されているもので はありません。投資した資産の価値の減少を含むリスクは、出資者が負うことになります。
© Copyright 2024 ExpyDoc