AL董5 多機能性エンベロープ型人工遺伝子デリバリーシステムの創製 亘》eve且叩醗e齪of麗羅麗董f題璽蠣o盤丑翼鞭ve丑o豆}e TypeAギ重雄c豊麗豊V重ゼ盆亘L激e G磁e脱且豊very S輝舗 原島秀吉 北海道大学大学院薬学研究院 Hideyoshi Harashima Faculty ofPhar瓢aceutical Sciences,Hokkaido URiversi七yl 遺伝子治療の基盤技術として「ウイルスベクターに匹敵する発現効率を有し、か つ、安全な人工遺伝子デリバリーシステム]を開発することを最終目標とした。我々 は、エンベロープ型ウイルスに啓発されて、多機能性エンベロープ型ナノ構造体 (Mu1愉nc毛ional Envelope type Nano 箏縫籠盤置ンベ羅一窩蟹ナノ構遣鰭(闘劉β) Device:MEND)の開発に着手した。 MENDは右図に示すように、遺伝子を 奪 ポリカチオンで凝縮してコアとし、その 周りを脂質二重膜でコートしたコア.シ ェル型の構造をしている。MENDはエ ンベロープに膜透過性ペプチド、血中滞 留性素子(PEG)、膜融合性脂質など種々 の機能性デバイスを搭載することが可 能であり、かっ、コアにはNLSなどを 霧ll鑑鋳㌧騨 付与することができる。膜透過性ペプチ ドのオクタアルギニン(R8)でリポソーム表面を修飾することにより、分裂培養細胞系 で、アデノウイルスと同等の高い遺伝子発現活性を誘起することが可能となった。 R8で修飾したナノ粒子の細胞内取込み機構を解明したところ、リポソーム表面を高 密度のR8で修飾すると細胞はマクロピノサイトーシスを誘起し、ナノ粒子は細胞内 へ効率良く取込まれ、さらに、R8を介してマクロピノノームから脱出することが明 らかとなった。 遺伝子デリバリーシステムの開発においては、∫nvivoで体内動態と細胞内動態をい かに制御するか、ということが重要な課題となっている。ポリエチレングリコール (PEG)は血中滞留性素子として非常に優れているが、逆に細胞膜透過性が悪く、遺伝 子導入効率が著しく低下してしまう。この問題を解決するために、「MEND表面を PEGで修飾することにより循環血液中では血中滞留性を示すが、一旦、腫瘍組織へ 侵入するとマトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)によりPEGがナノ粒子表面 から特異的に切断され、MBNDの細胞透過能が復活する」という戦略を実現するこ とに成功した。これらの研究成果に基づいて、近い将来、日本発の静脈投与型人工遺 伝子デリバリーシステムが実用化されることを期待している。 本研究の遂行に協力してくれた、紙谷浩之助教授、秋田英万助手、山田勇磨助手、 小暮健太朗講師(寄附講座)、及び薬剤分子設計学研究室の大学院生に深謝する。最 後に、共同研究者の二木史朗教授(京都大学)、馬場嘉信教授(名古屋大学)、菊池寛 博士(第一製薬)、由井伸彦教授(北陸先端科学技術大学院大学)、長崎幸夫教授(筑 波大学)、佐々木茂貴教授(九州大学)、片岡一則教授(東京大学)に厚く御礼申し上 げます。 一61一
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