The battle in the Diet!! (Discussion) <今回選んだ活動> 語学研修などの目的で英語圏の国に行った日本人からよく聞く、海外で苦労したことは大きく以下の2つ。 1、 ネイティブの人の話す英語のスピードが速くて、よく聞き取れなかった。 2、 海外の人は日本人に比べ自分の意見をしっかり持って、それを主張してくる(圧倒された) 。 1 点目に関してはここで説明をするまでもなく、ネイティブスピーカーの話す英語のスピードは日本人が話 すそれに比べとても速い。2 点目に関しては、議論を好まない日本人の国民性から、discussion を日常生活 のなかで行う機会はなかなかない。どうしても不和になるのを避け、多数につき従ってしまうのである。が しかし、このようなことを言って、手をこまねいているわけにもいかず、なにか対策をしなければならない。 もちろん、たかだか 60 分の活動で上記の 2 点を克服することは難しいのだが、少しでも上のような海外で 予想されうる状況に慣れ、自らが意識するきっかけにでもなってくれればよいのではないか、と考え、今回 は日本人が苦手な listening と discussion を組み合わせた活動をここで提案したいと思う。 Aims: To listen to the authentic material To understand the outline of the material To tell one’s ideas with reasons Listening 活動 Discussion 活動 What we need: Short English story (sound) Work Sheet*2 (Script & Idea map) Time allotment: 0:00-0:05 Explaining how to enjoy this session 0:05-0:20 Listening & dictating activities 0:20-0:25 Confirming the contents of the script 0:25-0:35 Deciding their sides 0:35-0:60 Having a discussion Procedure: 1. Make the students listen to the short story twice. 2. Give them a blank sheet and make them fill in the blanks with listening to the material several times. 3. Check the answers and confirm the contents of the material all together. 4. Show the choices about the topic and make them decide their sides. (think about their ideas.) 5. Have a discussion. 以下で実際に活動の中で使う Work sheet を紹介しよう! Work Sheet 1 Microsoft-Designed School Microsoft recently ( established ) the “School of the Future” in West Philadelphia. Students carry ( laptops ), not ( books ). Teachers use ( interactive ) “smart boards” and the entire campus have ( wireless ) ( Internet ) ( access ). Unlike in a ( typical ) high school, students are trained to ( acquire ) traits that will help them ( excel ) in ( organizing ), ( planning ), ( negotiating ), and dealing with ( ambiguous ) situations. Gates says that he is confident of success because students are learning skills ( relevant ) to their future. And it’s not for ( privileged ) kids either, but is offered to ( inner ) ( city ) kids. *Bill Gates established “Microsoft” and now, he is a chairman of the company. Ref.: Sokudokusokucho Eitango “Core 1900” (日本語訳) マイクロソフト社は最近、フィラデルフィア西部に「未来の学校」を設立した。同行の生徒は、本ではなくノ ート型コンピューターを持っている。教師は双方向の「電子黒板」を使用し。キャンパス内はどこでも無線のイ ンターネット接続が可能だ。 典型的な高校とは異なり、体系化、企画、交渉、そして不確かな状況への対処に秀でるために役立つ特性を身 につけるよう同校生徒は教育される。ゲイツ氏は、成功を確信していると言う。それは、生徒たちが未来につな がるスキルを習得しているからである。そして、その成功とは特権階級の子どもたちのためのものではなく、む しろ低所得者層の子どもたちに与えられるのだ。 今回、私がここで選んだトピックは「教育の現場への電子機器導入」に関するものである。従来の教科書を媒 体として行う授業形態が依然として主流をしめる中、近年は laptop(ノートパソコン)や smart board(電子黒板) を使った授業が注目されつつある。教育が大きな変換期にきている現在の象徴的なトピックであると考え、教育 大学の大学生を対象に今回はこのトピックを選んだが、指導者は自分が活動を行なう対象によってトピックは柔 軟に変えていく必要がある。たとえば、中学生や高校生を対象に今回のトピックで議論を行なっても、生徒側か らの視点しか経験していないため、議論自体が広がりを見せることは難しいであろう。よって、トピック選定、 すなわちマテリアル選定は非常に大事になってくる。 <Listening & dictating activities を行う際の注意> ・procedure にも書いてあるが、いきなり空欄のある Work Sheet を渡すと、生徒が空欄をうめることに夢中に なってしまい内容に意識がいきにくくなってしまうため、最初に 2 回ほどなにも無い状態で音を聞かせ、アウ トラインを取らせる。 ・空欄をうめる際には、意味や文法(動詞の自制など) 、イディオムなどの面からも考えるように伝える。 ・この活動は対象にもよるが、基本的に All English で行なう体で考えているため、指導側は文章の内容、単語 の意味を英語で簡潔に説明できるようにしっかり準備しておく必要がある。さらに、説明の際に visual aids(写 真や絵など)があると、よりスムーズに正確な知識が生徒に与えられるであろう。 ・最終的に答えと内容を確認した後でもう一度スクリプトを見た状態で音を聞かせるのも効果的である。内容を 分かった状態でネイティブの音を聞かせることで、英語を母国語として話している人が強調している部分や息 つぎの部分などが理解できるであろう。 Work Sheet 2 Idea map Look at the following conversations. Taro: I think the “School of the future” is good. Mika: Really, I don’t think so. I think the traditional school is better than the “School of the future” . Then, please show us your ideas. I agree with Because… (For students) (For teachers) (In total) (Your friends’ ideas) idea. ここでは、実際に Listening の内容の筋である、the “School of the future” について、賛成であるか反対で あるかを決めて、理由を考えるというものである。今回の活動の形態は、OECD による PISA(生徒の学力到達度 調査)の影響を受けて 2007 年に実施された、全国学力調査の形態を使用している。つまり、今回の discussion を通して現在日本が目指している思考力・想像力・発信力を養うことができると考える。ただし、理由を述べる 欄の For students や For teachers などの内訳は設けなくてもよい。 (使用例) I agree with Taro’s idea. Because… (For students) (For teachers) 反論2 反論1 (In total) (Your friends’ ideas) 反論2 反論1 <Discussion を指導する際の注意> ・時間(35 分)の内訳は対象によって臨機応変に変えていく。 (大学生:考える時間 10 分 / 議論時間 25 分 高校生:考える時間 20 分 / 議論時間 15 分) ・指導側は話を生徒たちに振るころに専念し、なるべく自らの発話量を減らす。 (この際に、生徒たちが自らの意見を主張するだけのスピーチで終わらせるのではなく、議論にするために、 指導側は反対意見を持つ他人のアイディアに関しての意見を引き出す。 ) 指導側は、 「どちらがいいか決めかねていて、より意見が説得力のあるほうに賛成する。」という立場をとる と、議論が自然と起こりやすくなるだろう。 ・話が詰まってきたら、指導側が新たな視点を出し議論を積極的に盛り上げていく。 (例 生徒の学力、教師の負担、導入費用、機器操作 など)
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