オニオンリング:ファイバージェルLC とアルギン酸Naの比較

オニオンリング:ファイバージェルLC とアルギン酸Naの比較
米国での工場生産において、オニオンリングは一般にタマネギのみじん切りにアルギン酸Naを添加した
混合物をリング状に成形することによって作られています。そしてそれらのリングは塩化カルシウムの溶液
に浸されてカルシウムイオンがリングに行きわたることで表層にゲル化が起こります。これによりリングの
バッター付けとパン粉付けが容易になり、揚げが容易になります。
アルギン酸Na‐一般的なレシピ:
オニオンリングの中身のアルギン酸Naを含むフィリングの一般的なレシピは次のとおりです:
- 水 64.8%
- 乾燥タマネギ 24%
- 小麦粉 10%
- アルギン酸Na
1.1%
- 塩 0.1%
アルギン酸Na‐一般的な製法:
乾燥みじん切りタマネギを水で戻す。
アルギン酸Naと他の原材料を加える。
タマネギ混合物を押出加工して成形する。
表層をゲル化させるために塩化カルシウムの溶液に浸す。
バッター液/パン粉を付け揚げる
ファイバージェルLCを使用したレシピ:
オニオンリングの中身のファイバージェルLCを含むフィリングのレシピは次のとおりです:
- 水 58%
- 乾燥タマネギ 28.45%
- 小麦粉 10%
- ファイバージェルLC
3% - キレート剤(ピロリン酸塩) 0.45%
- 塩 0.1%
ファイバージェルLCの製法:
ファイバージェルLCとキレート剤を水で水和させたものを乾燥タマネギに加える。
ファイバージェルLCが添加された水により乾燥みじん切りタマネギを戻す。
その他の原材料を加えてよく混ぜる。
タマネギ混合物を押出加工する。
バッター液/パン粉を付け揚げる
ファイバージェルLCとアルギン酸Naの比較:
1.オニオンリングのフィリングは、
アルギン酸NaとファイバージェルLCを使用して、それぞれの
製法で作られて比較された。
2.それぞれ、バッター液とパン粉を付けて揚げた。
3.それぞれのサンプルのテクスチャーと風味を比較するために試食が行われた。
4.色調は視覚的に比較された。
5.テクスチャーの硬さは最大せん断応力によって比較された。
外観の比較:
アルギン酸Na使用 ファイバージェルLC使用
アルギン酸Naを使用したサンプルは塩化
カルシウムの溶液中に浸されたが、一方
ファイバージェルLCを使用したサンプル
では浸されなかった。
せん断力の比較:
1.最大せん断力はパースペックス切断ブレードを使用してオニオンリングフィリングの中において
5mm動かすことで分析された。
2.これはバッター液を付ける前に行われた、そしてアルギン酸Na使用サンプルの場合には、塩化カル
シウム溶液に浸けられたあとに行われた。
3.分析は3回行われた。
アルギン酸Na使用サンプル: 23.3ℊ
27.2ℊ
21.6ℊ
ファイバージェルLC使用サンプル: 55.9ℊ
36.4ℊ
47.1ℊ
バッター液と揚げの比較:
1.バッター液は小麦粉1に対して水3の割合で作られた。
2.オニオンリングはバッター液に浸され、パン粉を付けられた。
3.フライヤーで2分半揚げられた。
4.そしてこれらの色調と外観を評価するための視覚的試験が行われた。
5.風味とテクスチャーを評価するための試験が行われた。
外観の比較:
ファイバージェルLC使用 アルギン酸Na使用
バッター液とパン粉が付け
られて揚げられた。
比較解説:
1.ファイバージェルを使用したサンプルは、塩化カルシウム溶液中に浸されたアルギン酸Na使用
の物よりもより扱い易かった。これによりバッター液とパン粉を付けるのがより容易であった。
2.ファイバージェルLCを使用したサンプルは、少しだけ色が濃かった、
このことは揚げによってより
明らかになった。しかしながらこれは揚げによる外側のバッター液の色に影響を与えなかった。
3.ファイバージェルを使用したオニオンリングのサンプルは、官能試験中においてより硬いテクス
チャーを持つことが観察された、そしてせん断力試験の結果でも見ることが出来た。
4.オニオンリングの風味は、
ファイバージェルLCの添加により影響されることはなかった。
5.アルギン酸Naを使用したオニオンリングのサンプルは、揚げによって大きさの縮小を起こした、
これは、
ファイバージェルLCを使用したサンプルではより小さい範囲で見られた。
まとめ:
ファイバージェルLCの利点:
・ 塩化カルシウム溶液に浸す必要がない。
・ バッター液やパン粉付けの際の取扱いがより容易である。
・ より硬いテクスチャー。
・ 調理時の縮みが少ない
・ アルギン酸Naの代替が可能。
ファイバージェルLCの不利な点:
・ より高い用量。
・ キレート剤が必要。
・ より少ない含水量。
・ 現在の製造工程の調整が必要。