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■ 2017年度 入試問題分析シート ■
東京工業大学
前期日程
総 括
試験時間
満点(配点)
科目
120 分
150 点
難易度(昨年比)
分 量(昨年比)
難化
増加
物理
昨年並
昨年並
易化
減少
<総 論>
大問は例年通りの 3 題.出題分野は昨年度と同じで力学,電磁気,熱力学であった.小問数は増加したが,どの問題も典型
的な設定のため解きやすく感じられたであろう.第 1 問と第 2 問は,はじめの問でミスをすると,それ以降の問に正解でき
ない.同様なことは昨年度にもあった.
<特記事項・トピックス>
目新しい実験設定が出題されず,典型的な問題が 3 題並んだ.答のみ記述の空所補充問題が出題された(第 3 問の(a)のみ).
グラフ描画問題は出題されなかったが,グラフ選択問題が 4 題出た(第 2 問の(f),(g),(h),第 3 問の(f)).
<合格への学習対策>
目新しい設定や典型的でもひと工夫ある設定に対し,自立して問題解決できるかを問うのが東工大の物理であるから,典型
問題の答に直結する公式を暗記しても通用しない.目新しくてどうなるかわからなくても,その場で自立して解き始められ
るためには,常に物理法則に戻って考え始められるように訓練する必要がある.出題形式が穴埋め記述式でも対策は変わら
ない.穴埋め問題の空欄を含む文章は,必要な物理法則から未知量を解くためのプロセスが出題者の言葉で表現された文章
だから,どのような文章構成で出題されても,自分で法則を展開できる力がなければ,確実に解くことはできない.
設問ごとの分析
問題
番号
1
出題
形式
記述
2
記述
3
範 囲
物理,
物理基礎
物理,
物理基礎
記述, 物理,
空所補充 物理基礎
分野・テーマ
力学:
浮力,単振動,
位置エネルギー
特徴(内容分析・解答上のポイント)
浮力を受ける物体の運動がテーマ.
〔A〕〔B〕では円柱の運動方程式を書き,それを元に分
析を進める.円柱が液中に完全には沈んでないときは単振
動,完全に沈んでいるときは等加速度運動になることを見
抜けないといけない.(e)では単振動の力学的エネルギー
保存を適切に書けるかどうかがポイント.
〔C〕では円柱の上昇と連動して液面が下降する.「水の
体積不変」に注目して液面下降距離を正しく求めるところ
からスタート.(i)は直接計算もできるがエネルギー保存
を利用するほうが楽.
電磁気:
斜面を滑り降りる導体棒を含む電流回路の問題.
電流回路と磁場中 回路の方程式と導体棒の運動方程式の連立の典型問題.
の導体棒の運動
エネルギーの考察はなく,時間的追跡のみ.自己誘導を無
視するので電流の値はスイッチ開閉の直前と直後で異な
る.(f),(g),(h)のグラフ選択は,速度が連続関数にな
ること,電流はスイッチ開閉の前後で値が異なることと変
化の向きから絞り込む.
熱力学:
〔A〕は熱のやりとりをしない理想気体の分子運動論.
分子運動論,断熱 (b)では気体分子がピストンに対してした仕事 w は,分子
変化
が失った運動エネルギーに等しいと考える.(e)では単原
子分子理想気体の断熱微小変化を,分子運動論から離れて
熱力学第 1 法則と状態方程式で考察する.
〔B〕は可動壁で仕切られた 2 種類の理想気体の状態変
化.(f)では気体 B が断熱圧縮され温度が上昇し,気体 A
は気体 B と圧力が等しく,体積の和は 2V0 に保たれる.
(g)(h)では気体 A と気体 B 全体の熱力学第 1 法則を考え
るとよい.
問題
レベル
標準
標準
標準
「問題レベル」は,本大学・学部を志望している受験生の入試レベルを基準に,問題の難易度を5段階〔難・やや難・標準・やや易・易〕で
判断しています.昨年対比ではありませんので,総括の難易度(昨年比)とは連動しません.
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