2017 年度 慶應義塾大学 法学部 (世界史) 全体概況 試験時間 60 分 大問数・解答数 難易度の変化(対昨年) 大問数: 4題 ○ 難化 ○ やや難化 解答数: 50 問 ● 変化なし 問題の分量(対昨年) ○ 多い ● 変化なし 出題分野の変化 ● あり ○ なし 出題形式の変化 ○ あり ● なし 新傾向の問題 ○ あり ● なし ○ やや易化 ○ 易化 ○ 少ない 総評 出題形式はここ数年、数十個の語群から選ばせる語句や数字の選択問題を主体として、文章選択型の 正誤判定問題を一定数配合する形が続いてきたが、今年度も踏襲されており、定着したと思われる。た だ、今年度は文章選択型の正誤判定問題が昨年度の 10 題から 3 題に減少した。また、昨年姿を消した地 図問題が問題Ⅰで復活しており、年代整序問題は昨年同様 1 題のみであった。このように近年、本学部は 細かい部分での形式の変更を繰り返しているので、今後もまだ注意が必要である。 出題範囲は、例年通り古代史から現代史まで幅広く出題されているが、今年度は第二次世界大戦後の 現代史の問題が 2 題しかなかった。地域としては、昨年度は西洋史の比重がやや大きかったが、今年度 は西洋史 2 題・東洋史 2 題というバランスのよい構成に戻っている。また 5 年前から減少が続いていた文 化史の出題は、昨年度の 2 題から 12 題へと大幅に増加した。 難易度については、入試問題のレベルを超える非常に細かい語句を求める難問が、昨年度と同様に非 常に多く、特に問題Ⅱは、半数近くがそうした難問で占められていた。従来は、求める語句が細かくとも、 語群の中で該当しそうな選択肢を消去法的に攻めていくと解ける場合が多かったが、昨年度・今年度はそ うした手法でも正答が困難な問題が大部分であった。こうした問題に対しては、選択肢をできるだけ絞り込 んで正答の確率を上げる努力は重要だが、それ以上こだわる必要はないと割り切るべきである。3 題に減 少した正誤判定問題についても、フランスの革命暦の年間の月数に関する知識を必要とする問題Ⅲ-設 問(ウ)は正答が困難であった。総合的に見て、大幅に難化した昨年度の傾向が引き継がれていると言え るだろう。 Copyright (C) 2017 Johnan Prep School
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