卒業論文 2015 年度(平成 27 年度) ライブエンターテイメントの新時代 アニメ・マンガから派生するステージ&ミュージカル 論文要旨 本論文は 2.5 次元ミュージカルについての考察、研究を行った論文である。 初めに研究背景として、2.5 次元ミュージカルの根幹にあるアニメとマンガのこれまでの 歩みや現状について論じた上で、2.5 次元ミュージカルが近年急激に人気が高まっている理 由をアンケート調査から実態を明らかにし、考察する。 アニメは戦後、大きく 3 度のブームを迎え、その過程で国民の娯楽として欠かせないもの となった。邦画の興行収入を見てもアニメは非常に人気が高く、今後もさらにアニメ人気は 続いて行くと言える。この背景にはアニメがストーリー性や制作における技術面で日本独 自の発展を遂げたことが大きい。 マンガは、近年コミック市場は減少の一途をたどっているが、発行部数的には市場として 未だに確立されていると言える。コミック市場は縮小しているが、電子書籍の急増により、 コミック市場はさらに盛り上がっていくと考えられる。 2.5 次元ミュージカルとはアニメやマンガなどの 2 次元コンテンツを 3 次元の現実に存在 する役者が舞台で演じることである。 2.5 次元ミュージカルがなぜ、近年急激に人気が高まってきたのか。その理由として挙げ られるのは、アニメやマンガが国民の間で根付いたことによって、子供の頃や学生時代に頻 繁にアニメやマンガに触れていたことで若者である 10 代、20 代がファン活動の延長線上で 2.5 次元ミュージカルに足を運んでいることが分かった。加えて、2.5 次元ミュージカルに は根強いキャストのファンもいることからリピーターの増加によって近年人気が高まった と考えられる。 今後、2.5 次元ミュージカルは国内のみならず海外市場に展望を掲げようとしている。し かしながら、現状として国内外問わず、アニメ・マンガの違法アップロードや海賊版などが ある中で、このような違法行為は完全になくなることは無いと考える。その中で、パッケー ジビジネスではなく、マーチャンダイジング戦略として、グッズやゲームに並び、新しい形 として 2.5 次元ミュージカルは期待され、今後、海外市場においても飛躍的に伸びていくと 考えられる。 デジタルコンテンツ学部 デジタルハリウッド大学 デジタルコミュニケーション学科 氏名:金知彦 指導教員:高橋光輝
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