船橋労働基準監督署における労働安全衛生法違反被疑

Press Release
厚生労働省
Ministry of Health, Labour and Welfare
千葉労働局
船橋労働基準監督署発表
平成29年 3月 3日
労働安全衛生法違反被疑事件の送検について
船橋労働基準監督署(署長 小幡 勝雄)は,本日,下記の2つの事件につい
て労働安全衛生法違反の疑いで,千葉地方検察庁に書類送検した。
事件の概要等は下記のとおりである。
記
事件1
1 被疑者
(1) X 社(本店所在地 千葉県我孫子市)
(2) 同社代表取締役 A(72歳)
2 違反法条項
労働安全衛生法 第100条第1項
労働安全衛生規則 第97条第1項
労働安全衛生法 第120条第5号
3 事件の概要
平成28年3月1日,千葉県白井市に所在する,建築資材リース会社の敷
地内において,同社の一次協力会社として鋼材の補修及び管理を請負う X
社の労働者が,鋼材を束ねるために用いる鉄のバンドをバールで切る作業を
行っていたところ,鋼材に右手薬指をぶつけ負傷,40日間休業する災害が
発生した。
被疑者Aは,当該災害について,所轄労働基準監督署長に対し,遅滞なく,
様式第23号による報告書(以下「労働者死傷病報告」という)を提出しな
かったものである。
事件2
1 被疑者
(1) Y 社(本店所在地 東京都江戸川区)
(2) 同社代表取締役 B(46歳)
(3) X 社代表取締役 A(72歳)
2 違反法条項
労働安全衛生法
第100条第1項
労働安全衛生規則 第97条第1項
労働安全衛生法 第120条第5号
刑法 第60条
3 事件の概要
平成27年7月30日,千葉県白井市に所在する,建築資材リース会社の
敷地内において,同社の二次協力会社として運送業務を請負う,Y 社の労働者
が,トラックの荷台へ鋼材を積む作業を行っていたところ,クレーンで吊って
いた鋼材が被災者の右足にぶつかり負傷,7日間休業する災害が発生した。
被疑者Bは,被疑者Aと共謀のうえ,当該災害について,所轄労働基準監督
署長に対し,遅滞なく,労働者死傷病報告を提出しなかったものである。
参考
1
労働者が労働災害に起因して4日以上休業する場合、遅滞なく、労働者
死傷病報告を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。
2
労働基準監督署では労働者死傷病報告等により労働災害を把握し、同種
災害の防止の指導等を行っていることから、本件のような、いわゆる「労
災かくし」に対しては、厳正に対処していくこととしている。
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関係条文
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労働安全衛生法(抄)
~
第百条
厚生労働大臣,都道府県労働局長又は労働基準監督署長は,この法律
を施行するため必要があると認めるときは,厚生労働省令で定めるところによ
り,事業者,労働者,機械等貸与者,建築物貸与者又はコンサルタントに対し,
必要な事項を報告させ,又は出頭を命ずることができる。
~
労働安全衛生規則(抄)
~
第九十七条
事業者は,労働者が労働災害その他就業中又は事業場内若しくは
その附属建設物内における負傷,窒息又は急性中毒により死亡し,又は休業し
たときは,遅滞なく,様式第二十三号による報告書を所轄労働基準監督署長に
提出しなければならない。
2
前項の場合において,休業の日数が四日に満たないときは,事業者は,同
項の規定にかかわらず,一月から三月まで,四月から六月まで,七月から九月
まで及び十月から十二月までの期間における当該事実について,様式第二十四
号による報告書をそれぞれの期間における最後の月の翌月末日までに,所轄労
働基準監督署長に提出しなければならない。
~
労働安全衛生法(抄)
~
第百二十条
次の各号のいずれかに該当する者は,五十万円以下の罰金に処す
る。
(略)
五
第百条第一項又は第三項の規定による報告をせず,若しくは虚偽の報告を
し,又は出頭しなかつた者
~
刑法(抄)
第六十条
~
二人以上共同して犯罪を実行した者は,すべて正犯とする。