Column ご参考資料 「投資のヒント」 2017年1月23日 どうなる!?今後の米国経済 トランプ大統領の就任演説を受けて Vol.7 大統領選挙終了後も様々なイベントが予定されており、今後も目が離せない米国の“今”を8回シリーズでお伝えします。 トランプ政権の基本政策のキーワードは「米国第一主義」 先週20日、共和党ドナルド・トランプ氏が第45代米国大統 領に就任しました。就任演説では、国内外で「米国第一主 義(アメリカ・ファースト)」の政策を推進すると表明し、ホワ イトハウスのホームページ上でエネルギーや通商など6項 目の政策方針を発表しました(右図参照)。 表明された政策の内容は選挙公約に沿ったもので特段の サプライズはありませんでしたが、具体的な経済対策への 言及があまり見られなかった一方で、TPP(環太平洋経済 連携協定)の離脱やNAFTA(北米自由貿易協定)の再交 渉など保護主義的な色彩が強い内容となりました。 市場では、トランプ政権の保護主義的な政策への懸念は 残るものの、一方で減税などの経済対策への期待は根強 いことから、既に市場の関心は2月に予定される予算教書 の内容などに移っているとみられます。 <今週の米国注目イベント> 1/27:2016年10-12月期実質GDP(国内総生産)成長率(速報 値) ■トランプ政権の基本政策 ①エネルギー政策(エネルギーコスト引き下げ) ・OPEC(石油輸出国機構)などへのエネルギー依存から脱却 ・温暖化ガス削減策である「気候行動計画」を破棄 ②外交政策(力を通じた平和構築を目指す) ・IS(イスラム国)やイスラム過激派テロ組織の根絶 ③経済政策(雇用と成長の回復を図る) ・年4%の経済成長、今後10年間で2,500万人の雇用創出を目指す ④軍事政策(米国の軍事力が世界最大) ・北朝鮮やイランなどを念頭にミサイル防衛システムを開発 ⑤司法政策(移民などから米国人の安全を確保) ・国境に壁を建設し、不法移民や薬物などの流入を防止 ⑥通商政策(米労働者の利益を優先) ・TPP(環太平洋経済連携協定)離脱 ・NAFTA(北米自由貿易協定)の再交渉または脱退 (出所)各種報道を基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成 先週(1/16~1/20)の米国市場動向 【株式】 NYダウは、下落しました。経済政策を巡ってトランプ次期大統領と議会との調整が難航するとの見方が強まり、 売りに押される展開となりましたが、週末はやや反発しました。 【金利】 米ドル建債券市場では、利回りは上昇(価格は下落)しました。FRB(米連邦準備理事会)議長が講演で利上 げが続くとの見通しを示したことや米景気・インフレ指標の改善を受けて、売りが優勢となりました。 【為替】 米ドル/円は、小幅な円安・米ドル高となりました。トランプ次期政権の政策に対する不透明感などから一時円 高・米ドル安となったものの、FRB議長の講演内容から先行きの米利上げが意識され、115円台を回復しました。 ■ NYダウ(米ドルベース)と米ドル/円レートの推移 ■ 各米ドル建債券の利回り推移 (2016年1月20日~2017年1月20日、日次) (2016年1月20日~2017年1月20日、日次) (米ドル) (円) 150 21,000 米ドル/円(右軸) NYダウ(左軸) 20,000 140 19,000 130 18,000 120 17,000 110 16,000 100 15,000 16/1 16/4 16/7 16/10 90 17/1 (年/月) (%) 14 12 10 米国国債 米国地方債 投資適格社債 ハイイールド債券 8 6 4 2 0 16/1 16/4 16/7 16/10 17/1 (年/月) 【当資料で使用している指数について】 米国国債:米国10年国債、米国地方債:S&P米国地方債インデックス(課税債)、投資適格社債:BofAメリルリンチ・米国事業債インデックス、ハイ イールド債券:BofAメリルリンチ・US・ハイイールド債券インデックス (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成 当資料は、三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、 証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いについては最終ページをご覧ください。 1/2 【ご留意事項】 ●当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが投資判断の参考となる情報提供を目的として作成したものであり、金融商 品取引法に基づく開示書類ではありません。 ●ご購入のお申込みの際は最新の投資信託説明書(交付目論見書)の内容を必ずご確認のうえ、ご自身でご判断ください。 ●投資信託は値動きのある有価証券等(外貨建資産には為替変動リスクを伴います。)に投資しますので基準価額は変動し ます。したがって、投資元本や利回りが保証されるものではありません。ファンドの運用による損益は全て投資者の皆様に 帰属します。 ●投資信託は預貯金や保険契約とは異なり預金保険機構および保険契約者保護機構等の保護の対象ではありません。ま た、証券会社以外でご購入いただいた場合は、投資者保護基金の保護の対象ではありません。 ●当資料は信頼できると判断した各種情報等に基づき作成していますが、その正確性、完全性を保証するものではありませ ん。また、今後予告なく変更される場合があります。 ●当資料中の図表、数値、その他データについては、過去のデータに基づき作成したものであり、将来の成果を示唆あるいは 保証するものではありません。 ●当資料で使用している各指数に関する著作権等の知的財産権、その他の一切の権利はそれぞれの指数の開発元もしくは 公表元に帰属します。 当資料は、三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、 証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。 2/2
© Copyright 2024 ExpyDoc