週間投資レポート

審査済M
《審査番号M17- 151
(平成29年1月20日)
週間投資レポート(20170123号)
》
週間投資レポート
ラリーか、リスクか、トランプ就任演説がカギを握る…!?
2017年のメインシナリオは、先進国を中心とする世界経済の緩やかな拡大による株式市場への資金シフトと
見られている。特に、トランプ政権による財政出動、減税、規制緩和等が米国経済の成長を加速し、米長期金
利の上昇がドル高を支え、債券から株式へのグレートローテーションの継続が期待されている。日本株もドル
高円安、金融緩和の維持、財政出動を背景に本格上昇が見込まれている。
ただ、このシナリオが実現するかどうかの鍵を握るのは米国新大統領トランプ氏であろう。11日の記者会見は
肩透かしに終り、その後の暴言ツィートが市場にリスクオフムードを漂わせた。イエレンFRB議長の会見で修復
されたが、ドル安政策を示唆する発言は一時的なドル急落を招いただけに、新政権の政策グランドデザインを
示すであろう20日の就任演説を世界中が固唾を呑んで待っている。
その内容が世界に大きな影響力を持つ超大国の立場を意識した穏当なものであれば、概ね良好な結果が続
く経済指標や企業業績の改善を反映して、具体的な政策が判る一般教書、予算教書へと期待が継続し、ラリー
再開となるだろう。一方、米国第一主義を全面に打ち出す反グローバリズムに満ちたものとなれば、政治リスク
に対する懸念を高めた市場がリスクオフに傾くことは不可避だろう。
半面、こうした混乱が好機にもなるということは何度も経験している。米上下院ともに共和党優勢でも、トラン
プ政権の政策が全て支持される訳もなく、極端な政策は修正を余儀なくされるだろう。
さて、東京市場は第3四半期決算発表の時期に入るが、多くの企業で収益改善が期待できる状況にある。就
任演説が最悪のものでなければ、好業績銘柄を中心に物色意欲が高まると見ている…!?
(石飛)
《経済・産業スケジュール》
国内主要経済指標等
23(月) 11月全産業活動指数
24(火) 40年国債入札
25(水) 12月貿易統計
26(木) 12月企業向けサービス価格指数
27(金) 12月消費者物価指数
海外主要経済指標等
米12月中古住宅販売件数
12月北米半導体製造装置BBレシオ
米2年国債入札
独1月Ifo景況感指数
米11月FHFA住宅価格指数
米5年国債入札
休場:ブラジル
英10-12月期GDP
米12月卸売在庫
米12月新築住宅販売件数
米12月CB景気先行総合指数
米7年国債入札
休場:豪、インド、ベトナム
中国春節休み(~2/3頃)
米10-12月期GDP
米12月耐久財受注
米12月製造業受注
休場:中国、台湾、韓国、ベトナム
エース経済研究所
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週間投資レポート(20170123号)
≪Imadas 100社ポジション≫
予約(カイ)・カイ・判断(カイ)ゾーンの銘柄数は29社に減少。週前半は、英国の「ハードブレグジット」懸
念からのポンド売りに伴い円が買い戻され、株式市場も軟調な展開となった。ただし、週末の米新大
統領就任を経て相場はハネムーン期間に突入しており、上昇過程での適度な調整になったのでは?
◇
Imadas(株価天気図)による注目銘柄
〔判断(カイ)〕
第一三共(4568)、JFEHD(5411)、ホンダ(7267)
エース経済研究所
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週間投資レポート(20170123号)
≪アナリストの注目銘柄≫
デ ィ ッ プ (東1:2379)
17/2期
(予想)
前期比
(株価 1月19日 2261円 時価総額 1401億円)
売上高
経常利益
当期利益
EPS
PER
330億円
88.04億円
57.72億円
104円
22倍
+23%
+23%
+23%
求人広告サイト「バイトル(バイト情報)」、「はたらこねっと(派遣情報)」を運営。
①17/2期3Q(累)は、「バイトル」の月間平均契約社数1万1037社
(前年同期9028社)、平均掲載情報数が15万3326件(同10万9
247件)と、メディア事業が好調に推移。人件費15億円強、広告宣伝費
12億円強の増加を吸収し、26%増収の247億円、35%経常増益の6
7.4億円、純利益は41%増の44億円となった。
②今後も「バイトル」を中心に、営業部隊の大幅増員による営業力強化を推進。
(岸)
Gunosy (東M:6047)
17/5期
(予想)
前期比
(株価 1月19日 2051円 時価総額458億円)
売上高
営業利益
当期利益
EPS
PER
77億円
14億円
11億円
50円
41倍
+68%
+151%
+82%
スマートフォン等に、ニュースを配信するキュレーションサービス「グノシー」などを展開。
①17/5期第2Qは売上高36億円、営業利益は6.2億円、当期利益は5.
4億円。アクティブユーザーの積み上がりに加えて、広告商品の開発で年齢
ターゲッティング機能を追加したことなどで好調な推移。au向けの「ニュ
ースパス」が収益化したことも寄与した。
②足元の進捗を踏まえて、通期計画の上方修正を発表。au向けサービス「ニ
ュースパス」のリリースにより、ダウンロードの増加ペースが加速。(澤田)
イ オ ン モ ー ル (東1:8905)
17/2期
(予想)
前期比
(株価 1月19日 1616円 時価総額3675億円)
営業収益
経常利益
当期利益
EPS
PER
2800億円
450億円
270億円
118円
13倍
+22%
+6%
+9%
「暮らしの未来」を創るライフ・デザイン・ディベロッパーを経営理念。
①17/2期第3Qは18%増収の1984億円、7%経常増益の301億円
と過去最高。ブラックフライデー等の新セールや既存モールの活性化で3Q
の専門店売上高は+0.5%。
②通期計画は据え置き。第4Qは国内3モールを開業、国内改装4モールを実
施。海外は中国4エリア(北京・天津・山東省、江蘇・浙江省、湖北省、広
東省)、インドネシア、ベトナム、カンボジア3カ国でドミナント展開。2
017年度に営業黒字化を見込む。 (石飛)
エース経済研究所
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週間投資レポート(20170123号)
≪トピックスコーナー≫
~ ダボス会議きょう開幕 気候変動が主要議題に ビジネスチャンスが拡大 ~
ダボス会議きょう開幕 気候変動が主要議題に ビジネスチャンスが拡大(SankeiBiz)
世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)が17日にスイス・ダボスで開幕する。2015年に
合意した地球温暖化対策の新枠組み「パリ協定」から撤退するという公約をトランプ次期米大統領は
掲げているが、それでも企業・財界トップにとって主要議題は気候変動の対策やそこから利益を生み
出す手法になる見通しだ。
今年のダボス会議では、過去最多となる15のセッションで気候変動対策、さらに9のセッションでク
リーンエネルギー問題が話し合われる予定になっている。
背景には、環境問題のみならず、数十億ドル、あるいは数兆ドルに及ぶ潜在的な利益の喪失に対す
る世界の企業トップの危機感がある。保険会社は洪水や干魃(かんばつ)などの異常気象の頻発リス
クを織り込み始め、エネルギー大手は石油や石炭関連事業からの脱却を進め、自動車業界は電気自
動車(EV)に資金を投じ、金融機関は再生可能エネルギー事業への融資に動いている。
石油大手の英蘭系ロイヤル・ダッチ・シェルのファンブールデン最高経営責任者(CEO)は「パリ協定
によって目標水準が底上げされたのは朗報だ。目標達成が義務とみなされるようになった」と評価した。
国際エネルギー機関(IEA)は、パリ協定の目標達成には、30年までに13兆5000億ドル(約1544兆円)
が必要になると試算している。ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンス(BNEF)がまとめたデー
タによれば、昨年1年間だけでもクリーンエネルギー関連投資は2875億ドルに達した。
IEAの気候変動担当責任者、デービッド・トゥルク氏は「投資額の大きさは再生エネが主流になったこ
とを示している」と指摘する。
ビジネスチャンスの拡大に伴い、パネルディスカッションには英銀HSBCのガリバーCEOや中糧集団
(COFCO)の寧高寧董事長(会長)といった企業経営者も、以前から気候変動問題への取り組みで知ら
れるゴア元米副大統領や環境保護団体グリーンピース・インターナショナルのモーガン事務局長ととも
に参加する予定だ。
さらに関係者によれば、公式プログラム以外に開かれる気候変動対策に関する非公式会合に過去
最多の60社の経営者が参加する見通し。
世界の自然災害の発生件数と経済損失(1900~2016年)
(出所:EM-DAT: International Disaster Database–www.emdat.be )
☆『気候変動ビジネス』の主な関連銘柄
コード
銘柄名
1711 省電舎
2195 アミタHD
2405 FUJIKOH
コード
銘柄名
3004 神 栄
3150 グリムス
3848 データアプリ
コード
銘柄名
4567 ECI
4825 WNIウェザー
4842 USEN
コード
銘柄名
5007 コスモ石
6643 戸上電
6644 大崎電
コード
銘柄名
6848 東亜DKK
8058 三菱商
9514 EF-ON
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審査番号 M17- 151
ACE Research Institute
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