週間投資レポート

審査済M
《審査番号M1737
(平成29年1月6日)
週間投資レポート(20170110号)
》
週間投資レポート
2017年1月からの税制改正とフィンテック(金融技術)拡大の可能性
2017年1月からの税制改正に伴い、スマートフォンやデジカメで撮影した領収証の画像を原本とすることが認め
られた。従来でも電子データでの保存は認められていたが、金額での制限があったり、専用のスキャン機器による
ものに限定されていた。スマートフォンやデジカメの撮影で済むとなれば、電子データ化にかかる導入コストは大
きく下がる。さらにこれを機に電子データでの保存や管理が導入されれば、企業の経理担当者が膨大な領収証の
束を手作業で整理する必要もなくなるだろう。
今回の改正も含め、フィンテック市場の拡大が2017年の注目テーマになると見ている。 フィンテックの知名度は
まだまだ低く、その内容についても、ネットバンキングやビットコインなど、ごく一部しか認知されていないのが現状
である。しかし、フィンテックとは、金融に関する新技術全般を指し、その機能は決済に関わるものだけでなく、クラ
ウドファンディング、AIによる資産運用、クレジットカードの一本化やクラウド会計、家計簿アプリなど実に幅広いも
のである。
フィンテックは「金融の進化の一過程に過ぎない」というのが筆者の見方であるが、金融とITの融合はこれまでに
ないサービスを生み出す可能性があり、「フィンテック」というテーマが大規模な開発投資を促すきっかけになると
考えている。
2017年のフィンテックの目玉として、秋ごろに三菱東京UFJ銀行が仮想通貨「MUFGコイン」を発行する見通しと
なっているほか、フィンテック導入促進に向けた銀行法の改正も予定されている。
今後、フィンテック分野の多様なサービスが、いかに開発され、浸透していくかが注目される。
(澤田)
《経済・産業スケジュール》
国内主要経済指標等
9(月) 成人の日
10(火) 12月消費者態度指数
11(水) 11月景気動向指数
30 年国債入札
12(木) 11月国際収支
12月都心オフィス空室率
12月景気ウォッチャー調査
13(金) 12月マネーストック
12月企業倒産件数
オプションSQ
海外主要経済指標等
米11月消費者信用残高
ユーロ圏11月失業率
中国12月消費者物価・生産者物価
米11月卸売売上高
米11月卸売在庫
米3年国債入札
トランプ次期米大統領記者会見
米10年国債入札
BOE金融政策委員会
米12月輸入物価
中国12月貿易収支
米12月小売売上高
米12月生産者物価
米1月ミシガン大学消費者マインド指数
米11月企業在庫
エース経済研究所
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週間投資レポート(20170110号)
≪Imadas 100社ポジション≫
予約(カイ)・カイ・判断(カイ)ゾーンの銘柄数は74社に増加。年末、ポジション調整で上値が重かった
国内市場は、年が明けても堅調に推移する海外市場を反映し上値追いの展開に。また、過去大発会
に上昇した年は7割の確率で年間の上昇を示現しており、新年相場は期待が膨らむ幕開けとなった。
◇
Imadas(株価天気図)による注目銘柄
〔予約(カイ)〕
エーザイ(4523) 〔カイ〕花 王(4452)、SMC(6273)
エース経済研究所
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週間投資レポート(20170110号)
≪アナリストの注目銘柄≫
ク ス リの アオ キ ( 東 1: 3549)
17/5期
(予想)
前期比
(株価 1月5日 5150円 時価総額1619億円)
売上高
経常利益
当期利益
EPS
PER
1910億円
93億円
65億円
207円
25倍
+18%
+1%
+1%
ドラッグストア業界売上高ランク11位。地盤の北陸・信越から事業エリア拡張。
①17/5期上期決算は18%増収、19%経常増益の2ケタ増収増益と、期
初計画を上回った。通期計画は据え置きだが、上期の好業績が続くなら上振
れる可能性大。
②地盤の北陸・信越5県(人口750万人)から周辺の北関東・東海近畿6県
(人口3000万人)へエリアを拡大。今期は栃木や京都などに展開し、1
4県(人口3500万人)が商圏に。5年後には売上高3000億円体制を
構築へ。 (池野)
コーエーテクモHD ( 東 1: 3635)
17/3期
(予想)
前期比
(株価 1月5日 2100円 時価総額2262億円)
売上高
経常利益
当期利益
EPS
PER
420億円
160億円
110億円
104円
20倍
+10%
+2%
+1%
「信長の野望」、「三國志」などのシミュレーションゲームを電子ゲーム創成期から開発
①2017年3月期第2四半期(累計)は、売上高165億円(+9%)、営
業利益27億円(+11%)と増収営業増益。国内外で有力タイトルが好調
だった。
②通期計画は据え置きだが、期末にかけて「仁王」、「無双☆スターズ」など
の発売が予定されているほか、「ニンテンドースイッチ」向けにもタイトル
を提供する予定となっていることから上振れ余地も。 (安田)
リ プ ロセ ル ( 東 JQ: 4978)
17/3期
(予想)
前期比
(株価 1月5日 439円 時価総額255億円)
売上高
営業損失
当期損失
EPS
PER
12.7億円
9.4億円
9.4億円
-円
-倍
+19%
-%
-%
iPS細胞などを培養する試薬と、これから変化させた臓器細胞を製薬会社等に提供。
①2014年以降、相次ぎ買収した欧米会社の再編を進めている。製品やサー
ビスの迅速な提供、営業エリアの重複解消、顧客情報の共有、経費削減など
を期待。
②台湾企業から脊髄小脳変性症向けの細胞医薬品を導入。日本で独占的に事業
化する権利を獲得。来期に治験を開始し、早期承認制度を利用すれば4年後
の発売が可能と見られるが、費用が先行するため、黒字化は2021年3月
期か。 (池野)
エース経済研究所
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週間投資レポート(20170110号)
≪トピックスコーナー≫
~ 持ち直すビットコイン相場 トランプラリーが追い風、通貨として存在感増す ~
<NQN>☆持ち直すビットコイン相場
トランプラリーが追い風、通貨として存在感増す
インターネット上の仮想通貨ビットコインの価格が上昇している。大手取引所のビットバンク(東京・渋谷)に
よると、1ビットコイン=800ドル台前半と2014年1月以来2年11カ月ぶりの高値で推移している。14年の「マウン
トゴックス事件」(払い戻しを停止した取引所の破綻)で一時は信用が大きく低下し、その後に同150ドル程度まで
下落したビットコインが再び息を吹き返している背景には「トランプ相場」による米金利高、ドル高を背景にした
新興国からの資金逃避の動きや通貨としての利便性向上への期待がある。
ビットコイン相場への影響力が大きいのが中国の動向だ。各国・地域の通貨の信認が中央銀行などに裏付けられ
ているのに対して、ビットコインは、「マイニング(採掘)」と呼ばれる承認作業によって信用を担保する。マイ
ナー(採掘者)と呼ばれるネットワーク参加者がコンピュータ計算をして暗号を解く。一つの取引単位「ブロッ
ク」の認証作業には約10分かかる。誰よりも早く暗号を解けば報酬としてビットコインがもられる仕組みでその権
利を参加者で競い合っている。
米金利上昇はしばらく続くとの見方は多い。新興国通貨が売られやすく、ビットコインに資金が向かう環境は継
続しそうだ。取引の容量制限問題など決済通貨として課題の克服も見守る必要があるが、17年もビットコインの金
融市場での存在感はさらに高まりそうだ。
<日経>◇仮想通貨が暮らしの中に
三菱UFJが一般向け17年度発行計画
2017年は仮想通貨が暮らしに本格的に入り込む年になる――。三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUF
G)は17年度から独自の仮想通貨「MUFGコイン」を一般向けに発行する計画だ。いったい何が便利になるのか。
銀行内部で進む構想を探った。
会社恒例の忘年会。上司による一本締めが終わると、社員のスマホが一斉にぶるぶると震えた。画面に通知され
たのは人工知能が場の空気を読んで自動で計算した各自の支払額だ。スマホに入れたMUFGコインの口座(ウォ
レット)マークを指で押すと、コンビニでためたポイントで支払いは完了。画面には「あなたの飲食代は前年より
も5%増えました」との余計な表示まで――。
1年後の忘年会ではこんな風景が広がっているかもしれない。MUFGコインは17年初頭にも社員の利用が始ま
り、17年度には一般向けに広げる計画とみられる。
金融業界では今、金融にIT(情報技術)を活用するフィンテックの登場で、多種多様な生物が一斉に進化した
カンブリア紀のような商品・サービス開発競争が起きている。生き残れるかどうかはもちろん、顧客が便利さを実
感できるかにかかっている。
ブロックチェーンの時価総額推移
☆主な 『仮想通貨』の関連銘柄
コード
銘柄名
コード
銘柄名
2315 SJI
3696 セレス
3690 ロックオン
3769 GMOPG
3691 リアルワールド 3774 IIJ
コード
銘柄名
3807 フィスコ
3808 OKウェイヴ
3825 REMIX
コード
銘柄名
3853 インフォテリア
3917 アイリッジ
6172 メタップス
コード
銘柄名
8508 Jトラスト
8704 トレイダーズ
8732 マネパG
エース経済研究所
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審査済 M
審査番号 M17- 37
ACE Research Institute
金融商品取引法に基づく表示事項
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商号等:
加入協会:
丸八証券株式会社
金融商品取引業者
東海財務局長(金商)第 20 号
日本証券業協会
指定紛争解決機関:
特定非営利活動法人 証券・金融商品あっせん相談センター
■手数料等及びリスクについて
●株式の売買には、約定代金に対して最大 1.188%の手数料(税抜き 1.100%)〔た
だし、最低手数料 2,160 円(税込み)〕が必要です。●株式は株価の変動により、損失
を生じるおそれがあります。●上場有価証券等書面の内容をよくお読みください。
●外国株式への投資には、所定の手数料等(取次手数料、外国金融市場における売
買手数料及び公租公課その他の賦課金)が必要です。外国株式は、為替相場の変動
等により、損失を生じるおそれがあります。●非上場債券(国債、地方債、政府保証
債、社債)を当社が相手方となりお買い付けいただく場合は、購入対価のみお支払い
いただきます。●債券は、金利水準の変動等により価格が上下し、損失を生じるお
それがあります。●外国債券は、為替相場の変動等により損失を生じるおそれがあり
ます。● 商品毎(投信・外債含む)に手数料等及びリスクは異なりますので、上場有価
証券等書面、当該商品等の契約締結前交付書面や目論見書またはお客様向け資料
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丸八証券及びエース経済研究所(以下、ARI) 免責事項等

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当資料により株式・債券・その他金融商品(投信・外債含む)等の勧誘を行うことがあ
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扱のない銘柄を参考掲示することがあります。株式・債券等の有価証券の投資に
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ります。投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断で行っていただきますよう
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