全般季節予報支援資料 1か月予報 2017年1月12日

全般季節予報支援資料 1か月予報 2017年1月12日
予報期間:1月14日~2月13日 気象庁地球環境・海洋部
全般季節予報
(1)特に注意を要する事項
東日本では、期間の前半は、降雪量がかなり多くなる所があるでしょう。
(2)出現の可能性が最も大きい天候
北日本日本海側では、平年に比べ曇りや雪の日が多いでしょう。北日本太平洋側では、平年に
比べ晴れの日が多いでしょう。東日本日本海側では、平年に比べ曇りや雪または雨の日が多いで
しょう。東・西日本太平洋側では、平年と同様に晴れの日が多いでしょう。西日本日本海側では、
平年と同様に曇りや雪または雨の日が多いでしょう。沖縄・奄美では、平年に比べ曇りや雨の日
が多いでしょう。
(3)確率
気温(%)
1か月
降水量(%)
日照時間(%)
降雪量(%)
少 並 多
少 並 多
少 並 多
1か月
低 並 高
北日本
40:40:20
北日本日本海側
北日本太平洋側
20:40:40
40:40:20
40:40:20
20:40:40
20:40:40
東日本
50:30:20
東日本日本海側
東日本太平洋側
20:30:50
40:40:20
40:40:20
30:30:40
20:30:50
西日本
40:40:20
西日本日本海側
西日本太平洋側
20:40:40
40:40:20
40:30:30
30:30:40
20:40:40
沖縄・奄美
30:30:40
沖縄・奄美
20:40:40
40:40:20
1週目(%)
2週目(%)
3~4週目(%)
低 並 高
低 並 高
低 並 高
北日本
30:50:20
40:40:20
40:30:30
東日本
70:20:10
40:40:20
30:40:30
西日本
70:20:10
20:50:30
30:40:30
沖縄・奄美
40:40:20
10:30:60
30:40:30
気温
最近1週間の天候経過
最近1週間(1/5~1/11)は、冬型の気圧配置になることが少なかったため、北・東日本日本海側
を中心に晴れた日が多く、全国的に高温となった。また、沖縄・奄美では、低気圧や前線の影響を
受けて曇りや雨の日が多かった。8日から9日にかけて低気圧が日本の南岸付近を通過したため、東
日本太平洋側、西日本中心に雨となった。
気温は、全国的に平年を上回った。降水量は、東日本太平洋側、西日本で平年を上回り、北日本、
東日本日本海側、沖縄・奄美で平年を下回った。日照時間は、北・東日本で平年を上回り、西日本、
沖縄・奄美で平年を下回った。
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予報資料の解釈
●1か月(1/14~2/10)
・ 500hPa高度は、日本の東付近を中心とする深いトラフが日本付近を覆う予測。一方、シベリア
付近を中心に高緯度帯がリッジとなり、日本付近は北西の流れで寒気移流が強まる。
・ 850hPa気温は、500hPa高度に対応して、北・東・西日本付近は負偏差、沖縄・奄美付近を含む
日本の南は正偏差の予測。
・ 海面気圧は、日本の東を中心に気圧が低く、大陸から西日本付近は気圧が高い予想となってお
り、北・東・西日本付近では、冬型の気圧配置は強い見込み。一方、日本の南では気圧が高く、
沖縄・奄美では、南から暖かく湿った気流が流れ込みやすい見込み。
・ 熱帯の対流活動は、海洋大陸付近から南米付近で活発、インド洋付近で不活発(200hPa 速度ポ
テンシャル参照)。また 200hPa 流線関数では、華南から東シナ海付近で高気圧性循環偏差、北
日本から日本の北東で低気圧性循環偏差がみられる。
・ MJO の対流活発位相は、1 週目に南米付近、2 週目にインド洋陸付近、3、4 週目に太平洋中部~
南米付近に東進すると見られる。
●1週目(1/14~1/20)
・ 500hPa 高度は、日本の東付近を中心とする深いトラフが日本付近を覆う予測。一方、シベリア
付近を中心に高緯度帯がリッジとなり、日本付近は北西の流れで寒気移流が強まる。
・ 海面気圧は、大陸は正偏差でシベリア高気圧が強く、日本の東は負偏差となり、日本付近は西
高東低の冬型の気圧配置が強まる予測。
・ 850hPa 気温は、500hPa 高度に対応して、サハリン付近は正偏差、東日本以西は負偏差の予測。
北日本は正負の境目付近。
・ 以上及び週間予報資料から、冬型の気圧配置になりやすく、北・東・西日本では、日本海側は
多雨寡照傾向、一方、太平洋側は、北日本では少雨多照傾向、東・西日本でも少雨傾向だが、
寒気の影響で雲が広がりやすいため平年並の天候を見込む。沖縄・奄美でも、気圧の谷や寒気
の影響で寡照傾向だが降水量は平年並を見込む。気温は北日本では平年並、東日本以西は低温
傾向を見込む。
 想定される天候
・ 北日本日本海側では、冬型の気圧配置が強く、平年に比べ曇りや雪の日が多い。
・ 北日本太平洋側では、冬型の気圧配置が強く、平年に比べ晴れの日が多い。
・ 東・西日本日本海側では、冬型の気圧配置が強く、平年に比べ曇りや雪または雨の日が多
い。
・ 東・西日本太平洋側では、平年と同様に晴れの日が多い。
・ 沖縄・奄美では、気圧の谷や寒気の影響で、平年に比べ曇りや雨の日が多い。
●2週目(1/21~1/27)
・ 500hPa 高度は、寒帯前線ジェット気流沿いの波列で、バイカル湖の西付近がリッジ、北日本を
含む沿海州から千島の東にかけて負偏差の予測。その南側は亜熱帯ジェット上の波列で、華南
から西日本にかけて帯状に正偏差の予測。これらの波列は、スプレッドも小さく、高偏差確率
も見られることから、概ねモデル通り採用する。
・ 200hPa流線関数では、亜熱帯ジェット気流沿いの波列で、華南から西日本付近にかけて正偏差
が予測されている。
・ 850hPa流線関数では、フィリピンの北から日本の南にかけて高気圧性循環偏差が見られ、この
縁辺にあたる西日本~沖縄・奄美付近に降水域が見られる。MJOの対流活発域が2週目にインド
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洋付近に進んでくることから、インド洋付近の対流の影響でこの高気圧性循環偏差が作られる
と考えられる。このため、沖縄・奄美は南からの暖かく湿った気流の影響を受けると見込む。
・ 850hPa 気温は、500hPa 高度に対応して、北日本は負偏差、西日本以西は正偏差の予測。東日本
は正負の境目付近。ただし、後述のようにシベリア高気圧が強い予測となっていることから、
モデルよりも東・西日本では低温傾向を見込む。
・ 海面気圧は、バイカル湖の西付近のリッジの影響で、大陸でシベリア高気圧が強く、北日本を
含む日本の北東側は負偏差で、北日本中心に冬型の気圧配置が強いと見込む。また、シベリア
高気圧が強く、東・西日本付近にも張り出す予測となっており、寒気の影響は東・西日本にも
及ぶと考えて、東日本では冬型の気圧配置が強く、西日本でも平年並程度に寒気の影響を受け
ると見込む。沖縄・奄美付近は高気圧の縁辺にあたるため、南から湿った気流が流れ込みやす
い。
・ 以上から、北・東日本では、冬型の気圧配置が強く、日本海側では多雨寡照傾向、太平洋側で
は少雨多照傾向、沖縄・奄美では南からの湿った気流の影響で、多雨寡照傾向、西日本では平
年並の天候を見込む。気温は、北・東日本では低温傾向、沖縄・奄美では高温傾向、西日本で
は平年並を見込む。
 想定される天候
・
・
・
・
・
・
北日本日本海側では、冬型の気圧配置が強く、平年に比べ曇りや雪の日が多い。
東日本日本海側では、冬型の気圧配置が強く、平年に比べ曇りや雪または雨の日が多い。
北・東日本太平洋側では、冬型の気圧配置が強く、平年に比べ晴れの日が多い。
西日本日本海側では、平年と同様に曇りや雪または雨の日が多い。
西日本太平洋側では、平年と同様に晴れの日が多い。
沖縄・奄美では、低気圧や前線の影響で、平年に比べ曇りや雨の日が多い。
●3~4週目(1/28~2/10)
・ 500hPa 高度は、2 週目に引き続き、寒帯前線ジェット上の波列で、バイカル湖の西付近がリッ
ジ、沿海州から千島の東にかけて負偏差、亜熱帯ジェト上の波列で、東シナ海から日本の南は
正偏差の予測。
・ 海面気圧は、バイカル湖の西付近のリッジの影響で、大陸でシベリア高気圧が強い予測。一方、
ベーリング海付近を中心とした強い低気圧性偏差に北日本から西日本まで覆われる予測となっ
ている。この強い低気圧性偏差は、アラスカ付近のブロッキング高気圧の影響と考えられるが、
予報期間後半のブロッキング高気圧発生の予測の信頼性は低いことから、割り引いて考える。
このため、冬型の気圧配置は、北日本中心に若干強めを見込み、東日本以西については、平年
並程度の天候を見込む。
・ 850hPa気温は、500hPa高度に対応して、北日本付近は負偏差、東日本以西は正偏差の予測。北
日本付近の低温傾向は1週目から継続する傾向であるため採用する。
・ 以上から、北日本では若干冬型の気圧配置を見込むが、全国的に平年並の気温、天候を見込む。
 想定される天候
・
・
・
・
北日本日本海側では、平年と同様に曇りや雪の日が多い。
北・東・西日本太平洋側では、平年と同様に晴れの日が多い。
東・西日本日本海側では、平年と同様に曇りや雪または雨の日が多い。
沖縄・奄美では、平年と同様に曇りや雨の日が多い。
気象庁ホームページ
○季節予報 http://www.jma.go.jp/jp/longfcst/001_00.html
○向こう1か月の天候の見通し(1か月予報の解説)」 http://www.jma.go.jp/jp/longfcst/pdf/pdf1/001.pdf
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も参照してください。
この資料は、気象事業者等が気象庁の提供する季節予報の根拠を理解するための補助資料であり、
そのままの形で一般に提供することを想定して作成したものではありません。
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