2016年12月22日 ご参考資料 164 今回のテーマ 今回 テ 日本経済の成長力底上げに向けた税制改正 与党・税制調査会は12月、2017年度税制改正大綱を決定しまし 新人くん 日興アセットマネジメント の新人。営業推進部門に 配属され、投信や経済に ついて勉強中。 た。今回の大綱には、配偶者控除の見直しや積立NISAの創設な どが盛り込まれました。今回は、税制改正大綱とこれにより創設 が検討されている積立NISAについて、調べてみました。 1.税制改正大綱 税制改正大綱とは、翌年度の税制改正法案を決定するのに先 立って、与党が発表する税制改正の原案のことで、通常、毎年12 月頃に発表されます 政府が国会に提出する税制改正法案の元 月頃に発表されます。政府が国会に提出する税制改正法案の元 になり、この大綱に基づいて、翌年1月に行なわれる通常国会に 「税制改正法案」として提出されます。 今回の税制改正大綱では、一億総活躍社会やGDP(国内総生 産)600兆円経済の実現に向けて、配偶者控除の見直しや経済活 性化のための税制などが盛り込まれています。 具体的には、いわゆる「103万円の壁」を意識して、働く時間を抑 えている配偶者がより長時間働けるように、税の控除が受けられ る配偶者の年収要件を103万円から150万円に引き上げるほか、 少額からの積立・分散投資を促進するための「積立NISA」の創設 などが盛り込まれました。これ以外にも、 税制改正大綱を取りまとめ る税制調査会(税調)には、 政府の税調と与党の税調 があります。現在の自公連 立政権では、毎年の税制 改正は与党の税調を中心 に議論し 政府税調では有 に議論し、政府税調では有 識者による中長期の税制 について議論されます。 • 日本酒など外国人旅行者向けに販売するお酒にかかる税を免 税するなどの「観光関連税制」 • ビットコインなど仮想通貨の取得時にかかる消費税の廃止 (次のページヘ続きます) □当資料は、日興アセットマネジメントが経済一般・関連用語についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンドの勧誘資料 ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料 作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。□投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リス クもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時に は、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。 (1/2) • 賃上げをした中小企業の法人税を減免する「賃上げ税制」 • 企業が試験研究費を増やすほど減税額を多くする「研究開発 税制」 などがあります。これらにより、全体では、およそ300億円の減税に なるとみられています。 2.積立NISA(ニーサ) 積立NISA(少額投資非課税制度)とは、年間の投資上限が40万 円、非課税期間を20年とする、少額からの積み立て・分散投資に 適した新しいNISAです。現行のNISAと比べて、投資上限額は小さ いものの、非課税期間が長くなっています。 2018年1月から開始 するとされる一方、現行のNISAとは併用できず、投資対象には信 託期間(投資信託の運用開始から終了までの期間)が無期または 20年以上とすることや、毎月分配型は対象にならないなどの条件 年 す 、毎月分 象 条件 があります。将来的には、複数の制度が並立するNISAについて、 少額からの積み立て・分散投資に適した制度への一本化が検討さ れています。 現行のNISAは、口座数をみると1,000万(2016年3月末時点)を 超えていますが、口座がありながら使っていない人が半分強に達 し 120万円の上限額を使い切っている人も少ないとみられていま し、120万円の上限額を使い切っている人も少ないとみられていま す。また、非課税期間が5年間で、若い世代が長期投資を行なうに は短期間であることなどもあり、口座数に占める20~30代の割合 は14%程度となっています。さらに、2人以上の世帯のうち、約3割 は「金融資産※ゼロ世帯」と言われており、若い世代への資産形成 の普及が課題となっています。 積立NISA以外にも、 iDeCo(個人型確定拠出 年金)の対象者が、2017 年1月から拡大されます。 また 給与からの天引き また、給与からの天引き などによりNISA口座を利 用して投資信託などに投 資する「職場積立NISA」 など、積立投資を活用し やすい環境が整ってきて います。 積立NISAは、1年間の投資上限額が40万円と少額であることや 積立 は 年間 投資上限額が と少額 ある とや 非課税期間が長いことから、より若い世代の長期投資を促すことを めざした制度であると考えられます。また、改正国民年金法が成立 するなど、公的年金の給付抑制が進められる中、個々人が老後の 生活に備えて積み立てていく重要性が高まっています。積立NISA の創設によって、これまで現行のNISAを利用してこなかった若い 世代の資産形成を促す効果が期待されます 世代の資産形成を促す効果が期待されます。 ※将来の備えとしての預貯金や運用資産 税制の改正は私たちの生活や企業行動に大きな影響を与 えます。今回の税制改正大綱が日本経済の成長を底上げ するか、今後の動向に期待したいですね。 □当資料は、日興アセットマネジメントが経済一般・関連用語についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンドの勧誘資料 ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料 作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。□投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リス クもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時に は、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。 (2/2)
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