2016 年度後期 有機化学1 第9回 「アルキンの反応」 復習問題 ※他人の

2016 年度後期 有機化学1 第9回 「アルキンの反応」 復習問題
※他人の解答を丸写ししない。
「なぜその答えになるのか」自力で説明できなければならない。
学籍番号___________ 氏名___________ 1. 右の物質は5つの炭素原子 a〜e を持つ。それぞれがどういう混成軌
d
H a b c CH3
C C C
e
H
C
N
道を使って結合を作っているかを答えなさい。
sp2
sp
sp2
sp3
sp
a ________
b ________
c ________
d ________
e ________
2. プロピン CH3C≡CH に HBr を一当量付加させて、化合物Aを主生成物として得た。
Aにさらに HBr を一当量付加させて、化合物Bを主生成物として得た。
(1) A を得る反応の機構を巻き矢印を使って示し、位置選択性が見られる理由を説明しなさい。
(位置選択性:反応が複数の位置で起こりうる時、そのうちの一つが優先的に起きること)
H3C C
CH + H Br
H
H3C C C
H3C
+ :Br–
H
C C
H
Br
H
H+が真ん中の C に結合して得られるカルボカチオンは、メチル基の超共役による安定化効果
がないため、上の反応の中間体カルボカチオンよりも不安定である。従って、上の反応の方
が優先する。
(2) B を得る反応の機構を巻き矢印を使って示し、位置選択性が見られる理由を説明しなさい。
H3C
H3C
H
C C
Br
H
C C H
Br
H
+ H Br
H
Br
H
H3C C C H
Br
H
+ :Br–
H+が真ん中の C に結合して得られるカルボカチオンは、臭素原子のローンペアの非局在化に
よる安定化効果がないため、上の反応の中間体カルボカチオンよりも不安定である。従って、
上の反応の方が優先する。
(3) (2)で生成されない方の異性体を別法でプロピンから合成することができる。今まで学んだ
反応のうちどれを使えばよいか考えて、反応式で書きなさい。
H3C C
H2
Lindlar
CH
H3C
H
H
C C
H3C
Br
H C C H
Br
H
Br2
H
3. Hg2+ と酸存在下での 1-ブチンの水和反応の機構を巻き矢印を使って示しなさい。
Hg2+
Hg2+
CH3CH2 C C H
CH3CH2
CH3CH2
H O
Hg+
C C
H
H+
CH3CH2
C C
Hg+
C C H
H O
H
H2O
H
CH3CH2
Hg+
C C
H O
– H+
H
H
– Hg2+ CH3CH2
H O
H
C C
H
CH3CH2
H
C C H
H
O