薬事情報センターに寄せられた県民・医療従事者からの相談事例 (2016

薬事情報センターに寄せられた県民・医療従事者からの相談事例
(2016 年9月)
【相互使用】
Q:サインバルタTMとアモキサンTMを服用中。サプリメントのチロシンを摂取しても良いか?(県
民)
A:チロシンは、ドパミンやノルアドレナリンの前駆物質である。併用により心血管作用(血圧上
昇等)が起こる可能性があるため、摂取は避ける。
Q:クレストールTM、アムロジピン、エクメットTMを服用中の患者。
クラビットTM、ボルタレンTMとの相互作用は?(歯科医師)
A:服用中の薬剤との相互作用は問題ないが、クラビットTMとボルタレンTMは、けいれん誘発の可
能性があり併用注意。
Q:グリメピリド、プラバスタチン、エパロースTM、ヨーデルTMS、メマリーTM、アリセプトTM
を服用中の患者。フロモックスTM、ロキソニンTMとの相互作用は(歯科医師)
A:グリメピリドとロキソニンTMは、血糖降下作用増強の可能性があり併用注意。
エパロースTMとロキソニンTMの併用は、出血傾向に注意する。
アリセプトTMとロキソニンTMは、消化性潰瘍を起こす可能性があり併用注意。
Q:ネキシウムTM、ラロキシフェンTM、ドルナーTM、牛車腎気丸、ラシックスTMを服用中の患
者。フロモックスTM、ロキソニンTMとの相互作用は?(歯科医師)
A:ラシックスTMとロキソニンTMは、利尿作用低下の可能性があり併用注意。
ドルナーTMとロキソニンTMは、出血傾向を助長する可能性があり併用注意。
Q:スピロノラクトン、カルベジロール、エナラプリル、ラニラピッドTM、サインバルタTM、ワー
ファリンTM、グッドミンTM、センナリドTM、ルプラックTMを服用中の患者。
フロモックスTM、ロキソニンTMまたはカロナールTMとの相互作用は?(歯科医師)
A:スピロノラクトンまたはルプラックTMとロキソニンTMは、利尿効果減弱、腎機能悪化の可能性
があり併用注意。
エナラプリルとロキソニンTMは、降圧効果減弱、腎機能悪化の可能性があり併用注意。
ラニラピッドTMとロキソニンTMは、ラニラピッドTMの効果減弱、腎機能悪化の可能性があり
併用注意。
ワーファリンTMとロキソニンTMまたはカロナールTMは、出血増強の可能性があり併用注意。
ワーファリンTMと抗生物質は、抗生物質が腸内細菌に影響を及ぼしビタミンKの産生を抑制
し、ワーファリンTMの効果を増強する可能性があり併用注意。
ロキソニンTMよりカロナールTMの使用が良いが、出血傾向に注意する。
【適正使用】
Q:ロコアTMテープを両膝に使用中。頭痛時に、痛み止めを飲んでも良いか?(県民)
A:ロコアTMテープ使用中は鎮痛薬の服用を避ける。ロコアTMテープ使用中に鎮痛薬服用が必要か
どうかは医師が判断し、必要最小限で注意しながらの服用となる。
Q:昨晩からハルシオンTMを飲み始めたが、今朝、めまいやふらつきがある。一般用医薬品の「ミ
ドンTM錠」を飲んでよいか?(県民)
A:「ミドンTM錠」は乗り物酔い止めで、今回の症状には使用しない。ハルシオンTMを処方しても
らった医師に相談する
【副作用防止】
Q:加味消遥散を服用中。血圧は問題ないが、体重が1kg 増えた。ずっと飲んでいて大丈夫か?
(県民)
A:加味消遥散の成分の甘草は、血圧上昇、浮腫、体重増加などが起こる可能性がある。さらに体
重増加やむくみ等が現れた場合は、医師へ伝える。
【妊婦・授乳婦】
Q:首や目の周囲の痒みにロコイドTMクリームとプレドニゾロン眼軟膏を以前に処方された。妊娠
を希望している。同じ症状だが、残薬を塗布してよいか?(県民)
A:同じ症状でも自己判断での残薬の使用は勧められない。再受受診する。
Q:妊娠7ヶ月。咳・鼻水がひどい。小青竜湯、セフカペンピボキシル、SPトローチを服用して
も良いか?(県民)
A:小青竜湯に含まれる半夏と五味子は、妊婦には慎重投与、有益性投与である。