産業アウトルック 2016年度下期 16年度 下期見通し 9. 機械 産業機械・工作機械共に需要減少 2016年4~8月の国内機械需要は、前年の 工作機械における政府の補助金施策や建 設機械での規制導入前の駆け込み等の需 要押し上げ効果が剥落した影響が大きく、 前年同期比減少となりました。海外につ いても、中国経済減速等の影響でプラン ト向けを主体にアジアでの産業機械需要 が低迷した他、中国スマートフォン向け 工作機械投資の一服や、円高進展に伴う 円換算額の減少影響等もあり、前年同期 比▲約2割の大幅減となりました。 中長期的な需要増は期待されるが、目 先は厳しい状況が見込まれる 今後中長期的には、新興国を主体とした 人件費上昇に伴う合理化ニーズ等から需 要増が期待されますが、目先は、アジア で低調な推移が見込まれる他、円高進行 に伴う国内ユーザーの設備投資意欲低下 懸念等もあり、厳しい状況が想定されま す。 需要減・円高影響等から減益 2016年度第1四半期の主要メーカー各社の 合算業績を見れば、工作機械における大 型M&Aに伴う売上増はあったものの、需要 低迷や円高進展に伴う採算悪化等から、 産業機械・工作機械共に営業利益は減益 となりました。同様の理由で通期業績見 通しを下方修正する企業も見られており、 計画達成に向けてコストコントロールの 重要性が高まっています。 担当:長島 潤 図表2 工作機械需要 図表1 産業機械需要 ~国内で補助金効果が剥落、海外ではスマート フォン向け等が減少 ~アジアでプラント向け等が減少 10 外需(左軸) 内需(左軸) 前年同期比(右軸) (兆円) 外需(左軸) 内需(左軸) 前年同期比(右軸) (兆円) 60% 2.0 8 40% 1.6 80% 6 20% 1.2 40% 4 0% 0.8 0% 2 -20% 0.4 -40% -40% 15年 16年 (年度) 4-8月4-8月 0.0 0 09 10 11 12 13 14 15 09 10 11 12 13 14 15 120% -80% 15年 16年 (年度) 4-8月4-8月 出所:日本産業機械工業会、日本建設機械工業会より弊行作成 (注)産業機械受注額と建設機械出荷額の合計値 出所:日本工作機械工業会より弊行作成 図表3 産業機械メーカー主要7社合算の連結業績 図表4 工作機械メーカー主要5社合算の連結業績 ~需要減、円高影響により減収減益 14 (兆円) (十億円) 売上高(左軸) 営業利益(右軸) 12 ~大型M&A効果で増収も、需要減・円高影響から減益 1,400 1.0 (兆円) 1,200 10 (十億円) 売上高(左軸) 営業利益(右軸) 90 0.8 60 1,000 8 800 0.6 30 6 600 0.4 0 4 400 2 200 0.2 -30 0 09 10 11 12 13 14 15 16予 0 15 16 1Q 1Q (年度) 出所:各社有価証券報告書、決算短信、プレスリリース資料より弊行作成 主要7社:三菱重工業、コマツ、ダイキン工業、クボタ、IHI、日立建機、 住友重機械工業 (注)クボタは2015年度より決算期を3月から12月に変更。2015年度及び2016 年度は1~12月の実績・予想数値。 0.0 09 10 11 12 13 14 15 16予 -60 15 16 1Q 1Q (年度) 出所:各社有価証券報告書、決算短信より弊行作成 主要5社:OKK、オークマ、ツガミ、DMG森精機、牧野フライス製作所 (注)DMG森精機は2015年度より決算期を3月から12月に変更。2015年度及 び2016年度は1~12月の実績・予想数値。 本資料は、情報提供を目的に作成されたものであり、何らかの取引を誘引することを目的としたものではありません。本資料は、作成日時点で弊行が一般に信頼できると思われる資料に基づいて作成されたものです が、情報の正確性・完全性を弊行で保証する性格のものではありません。また、本資料の情報の内容は、経済情勢等の変化により変更されることがありますので、ご了承ください。ご利用に際しては、お客さまご自 身の判断にてお取扱いくださいますようお願い致します。本資料の一部または全部を、電子的または機械的な手段を問わず、無断での複製または転送等することを禁じております。 Copyright © 2016 Sumitomo Mitsui Banking Corporation. All Rights Reserved.
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