半導体⼯学 学籍番号 1回⽬ ⽒名 演習1 次の問に答えなさい ① 直接遷移型半導体と間接遷移型半導体の違いについて説明しなさい 伝導帯の底と価電⼦帯の頂のk(運動量)が同じものを直接遷移型半導 体、異なるものを間接遷移型半導体と呼ぶ ② フェルミエネルギーEfというのはどういう状態の時のエネルギーかを説明しなさい。 フェルミ・ディラック分布において、電⼦の存在確率が1/2となるとき のエネルギーのこと ③ 状態密度というのはどういう物理量かを説明しなさい。 単位体積・単位エネルギーあたりの状態数を意味する 演習2 以下の式を⽤いて速度v および 有効質量meのエネルギーE依存性(式)を求めなさい。 2k 2 E , p me v k 2me E 2 k E v 1 k k me Eをkで微分すると 答えるべきことは2つあります 更に、もう⼀度kで微分する。 2E 2 2 me 2 E k 2 me k 2 このmeを伝導帯電⼦の有効質量と呼ぶ。 演習3 伝導帯のE-k関係が左図のようであるとき、群速度vおよび電⼦の有効質量meの波数k依存 性はどのようになるか?概略を描きなさい。 E E 1 v k v k k a 0 a 0 a a me a 2a 0 k 2a a 2 me 2 E k 2 演習4 代表的な半導体の電⼦および正孔の有効質量は以下のとおりである。 Si Ge GaAs GaN 伝導帯電⼦の有効質量me 0.26m0 0.12m0 0.065m0 0.2m0 価電⼦帯正孔の有効質mh 0.52m0 0.35m0 0.45m0 1.1m0 (1) GaAsの伝導帯電⼦・価電⼦帯正孔のエネルギー状態密度を描いた図は以下のどれか?理由を付 して答えよ E E E Ze(E) Ze(E) Z (E) e Ec Ec Z(E) 0 Ec Z(E) 0 Z(E) 0 Zh(E) Zh(E) (a) Zh(E) (b) (c) 解答 (a)が相応しい。 状態密度はエネルギーEの1/2乗に⽐例し、また傾きは有効質量mの3/2乗に依存する。 伝導帯の電⼦の有効質量が価電⼦帯の正孔の有効質量よりも1桁以上軽いため、この場合(a)が 適当となる。 (2) GaAsの伝導帯電⼦・価電⼦帯正孔のE-k図として相応しいのは以下のどれか?理由を付 して答えよ エネルギーE エネルギーE エネルギーE 伝導帯 伝導帯 Eg 0 価電⼦帯 伝導帯 波数k 0 価電⼦帯 (a) Eg Eg (b) 波数k 0 波数k 価電⼦帯 (c) 解答 (b)が相応しい。理由は、伝導帯の電⼦の有効質量が価電⼦帯の正孔の有効質量よりも約 1桁程度軽いため、伝導帯の曲率が⼤きくなる必要があるため、この場合(b)が適当である。
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