別添 2 平成 28 年度気候変動に関する普及啓発資料等作成業務仕様書 1.業務の目的 近年、気候変動(地球温暖化)の影響が国内外で現れており、今後もその影響は避けられな いと考えられる。気候変動の影響として現在生じている事、及び将来生じうると予測される事 についての最新の知見を国民に理解してもらうことが気候変動対策を実施する上で必要不可欠 となる。そのため、普及啓発は緩和策・適応策に対する意識向上を促す上で非常に重要となる。 気候変動問題に関しては近年国内外で大きな動きがあった。日本では、平成 27 年 11 月には 「気候変動の影響への適応計画」が閣議決定され、観測・監視及び予測・評価の継続的実施、 気候リスク情報等の体系化と共有、地域での適応の推進等が基本戦略に挙げられている。 そこで本業務では、近年の気候変動に関する科学的情報及び気候変動の最新の動向を整理す るとともに、一般国民に対して適切かつわかりやすく情報提供するための方策について検討し、 それらを実行していくことで、一般国民の間に気候変動による影響についての認識が広まるた めの下地を作ることを目的とする。 2.業務の内容 気候変動に関する最新の科学的知見の情報及び気候変動の国内外の最新の動向について整理 し、国民に対し的確に情報提供することを支援するため、以下の業務を行うものとする。 なお、本業務にてヒアリングを行った専門家には、謝金(大学教授級 7,900 円)を支給する こと(1 回 1 時間程度、計 20 回程度を想定)。 (1) 『STOP THE 温暖化 2017(仮)』パンフレット作成 環境省が平成 27 年 3 月に作成・公表したパンフレット『STOP THE 温暖化 2015』を改訂する 形で『STOP THE 温暖化 2017(仮)』を作成すること。作成の際には、環境省担当官及び地球 温暖化の科学的知見に関する専門家等の指導・助言に基づき、最新の知見及び気候変動関係の 最新の動向を正確に反映した内容とすること。また、一般国民に対してわかりやすいものとな るよう、構成・デザイン・レイアウトを工夫すること。契約締結後2週間以内にパンフレット の構成骨子を環境省担当官に示し、了承を得ること。 なお、パンフレットは協賛する企業が広告を掲載して印刷することもあり得る。(広告掲載 の扱いは http://www.env.go.jp/earth/ondanka/pub_info.pdf にある「パンフレットへの広告 掲載について」を参照のこと。) 日本語版のパンフレットの内容は報告書に含むこととすること。 作成したパンフレットは電子媒体で提出するほか、様々な場所で広報が行えるよう、印刷製 本して提出すること(フルカラーで表紙・裏表紙を含めA4版 30 ページ程度、日本語版:3,000 部程度、英語版(『STOP Global Warming 2017(仮)』):300 部程度を想定)。英語版につい てはネイティブチェックを行い、環境省担当官の了承を得た上で確定すること。なお、提出す る電子データは、一般公開を目的とした pdf 形式のファイル、一般的な印刷業者への入稿及び 原稿の編集が可能なフォーマット(QuarkExpress・InDesign 等で作成したもの)のファイル、 及びパンフレット内で用いられている図版の元データとすること。 1 別添 2 このパンフレットは普及啓発用という性格から、資料の典拠や引用の可否について一般から 問い合わせを受けることが想定される。問い合わせへ円滑に対応するために、一次資料の提供 元についての情報(引用元、問い合わせ先、使用許諾の申請方法など)を一覧表の電子データ (Microsoft 社 Excel で編集できる形式、または CSV 形式で作成)として提出すること。なお、 一覧表には情報提供者の個人情報等、一般に公開できない情報が含まれる場合もあるため、他 の成果物とは分け、環境省担当官に直接提出すること。 (2) 「日本の気候変動とその影響」(統合報告書)更新版作成に向けた情報整理及び骨子作成 地球温暖化に関する様々な研究を利用者にわかりやすく、体系的にまとめた情報を提供する ため、環境省、文部科学省、気象庁等が、我が国を中心とした温暖化の観測・予測及び影響評 価分野の科学的知見を簡潔に統合・要約した報告書「日本の気候変動とその影響」(以下「統 合報告書」という。)の更新版を平成 29 年度に作成するにあたり、その準備として以下の業務 を行う。 ①最新の科学的知見についての整理 来年度に作成が予定される次期統合報告書に盛り込むべき知見を精査するため、気候変動に 関する観測・予測分野及び影響評価分野に関する既存の政府等の報告書や研究論文及び、現在 進められているプロジェクト等を整理し、記載されている最新の科学的知見について網羅的に 整理すること。なお、整理する際には以下の項目別にまとめること。 ○気候変動(温室効果ガス、気温、降水量、積雪・降雪、海洋、海氷、台風) ○農林水産業分野 ○水環境・水資源 ○自然生態系分野 ○自然災害・沿岸域分野 ○健康分野 ○産業・経済活動分野 ○国民生活・都市生活分野 また、国内の各プロジェクトで開発・使用されている、あるいは研究機関で開発されている気 候予測計算及び影響予測計算についても合わせて整理すること。具体的には以下の項目を含め た形で整理を行うこと。 ○水平解像度 ○ダウンスケーリング手法 ○メンバー数 ○計算シナリオ ○予測対象期間 ○計算要素 ○特徴 2 別添 2 また、整理された科学的知見についてまとめたものを、わかりやすい形でパワーポイント資 料にまとめること(日英それぞれ 50 枚程度)。 ②次期統合報告書骨子案の作成 ①の調査結果をもとに、次期統合報告書の骨子案を作成すること。骨子案の作成にあたって は、IPCC 第 5 次評価報告書統合報告書の構成も参考にしつつ、温暖化の観測-予測-影響の流 れが一貫したストーリーとして理解されるような構成に配慮すること。なお、骨子案の作成に あたっては、環境省担当官の確認を得ること。 (3) 気候変動の影響及びその適応策について国民にわかりやすく伝えるためのツール作成 一般向けの展示ブース等において、一般の方に気候変動の影響及び適応策についてわかりやす く理解してもらうためのツールとしてパネルを作成すること(B1版カラー3 枚程度を想定)。 パネルは文字の羅列ではなく図やイメージ写真等を含めたものとすること。また、パネル間の一 連の流れまで考慮し、立ち寄る方々の目を惹き、かつ気候変動対策に対して危機感を醸成できる ような工夫を行うこと。なお、適応策については、「気候変動の影響への適応計画」(平成 27 年 11 月閣議決定)第2部に示す7分野を含めること。 提出の際には、パネルだけでなくパネル作成の際に使用する印刷用の電子データも合わせて提 出すること。また、契約締結後 1 ヶ月以内にパネルとする候補として 5 枚程度の具体的な提案を 環境省担当官に行うこと。 3.業務履行期限 平成 29 年 3 月 31 日まで 4.成果物 報告書:10 部(A4版 150 頁程度) 電子媒体:報告書及び電子データを収納した電子媒体(DVD-R) 「STOP THE 温暖化 2017(仮)」 日本語版 「STOP Global Warming 2017(仮)」 展示ブースで使用するパネル 英語版 5式 3,000 部 300 部 一式 報告書等(業務上発生するパンフレット・冊子等の印刷物を含む。)及びその電子データの 仕様及び記載事項は、別添によること。 5.著作権等の扱い (1)成果物に関する著作権、著作隣接権、商標権、商品化権、意匠権及び所有権(以下「著 作権等」という。)は、環境省が保有するものとする。 (2)請負者は、自ら制作・作成した著作物に対し、いかなる場合も著作者人格権を行使しな いものとする。 (3)成果物に含まれる請負者又は第三者が権利を有する著作物等(以下「既存著作物」とい う。)が含まれている場合、その著作権は請負者に留保されるが、可能な限り、環境省が 第三者に二次利用することを許諾することを含めて、無償で既存著作物の利用を許諾す 3 別添 2 る。 (4)成果物の中に第三者の著作物が含まれている場合、その著作権は第三者に留保されるが、 請負者は可能な限り、環境省が第三者に二次利用することを許諾することを含めて、第三 者から利用許諾を取得する。 (5)成果物納品の際には、第三者が二次利用できる箇所とできない箇所の区別がつくように 留意するものとする。 (6)納入される成果物に既存著作物等が含まれる場合には、請負者が当該既存著作物の使用 に必要な費用の負担及び使用許諾契約等に係る一切の手続を行うものとする。 6.情報セキュリティの確保 請負者は、下記の点に留意して、情報セキュリティを確保するものとする。 (1)請負者は、請負業務の開始時に、請負業務に係る情報セキュリティ対策とその実施方法 及び管理体制について環境省担当官に書面で提出すること。 (2)請負者は、環境省担当官から要機密情報を提供された場合には、当該情報の機密性の格 付けに応じて適切に取り扱うための措置を講ずること。 また、請負業務において請負者が作成する情報については、環境省担当官からの指示に 応じて適切に取り扱うこと。 (3)請負者は、環境省情報セキュリティポリシーに準拠した情報セキュリティ対策の履行が 不十分と見なされるとき又は請負者において請負業務に係る情報セキュリティ事故が発生 したときは、必要に応じて環境省担当官の行う情報セキュリティ対策に関する監査を受け 入れること。 (4)請負者は、環境省担当官から提供された要機密情報が業務終了等により不要になった場 合には、確実に返却し又は廃棄すること。 また、請負業務において請負者が作成した情報についても、環境省担当官からの指示に 応じて適切に廃棄すること。 (5)請負者は、請負業務の終了時に、本業務で実施した情報セキュリティ対策を報告する こと。 (参考)環境省情報セキュリティポリシー http://www.env.go.jp/other/gyosei-johoka/sec-policy/full.pdf 7.その他 請負者は、本仕様書に疑義が生じたとき、本仕様書により難い事由が生じたとき、あるいは 本仕様書に記載のない細部については、環境省担当官と速やかに協議しその指示に従うこと。 4 別添 2 (別添) 1.報告書等の仕様及び記載事項 報告書等の仕様は、「環境物品等の調達の推進に関する基本方針」(平成 28 年2月2日閣議 決定。以下「基本方針」という。)の「印刷」の判断の基準を満たすこと。 なお、「資材確認票」(基本方針 204 頁、表3参照)及び「オフセット印刷又はデジタル印刷 の工程における環境配慮チェックリスト」(基本方針 205 頁、表4参照)を提出するとともに、 印刷物にリサイクル適性を表示する必要がある場合は、以下の 表示例を参考に、裏表紙等に表示すること。 リサイクル適性の表示:印刷用の紙にリサイクルできます この印刷物は、グリーン購入法に基づく基本方針における「印刷」に係る判断の基準にしたが い、印刷用の紙へのリサイクルに適した材料[Aランク]のみを用いて作製しています。 なお、リサイクル適性が上記と異なる場合は環境省担当官と協議の上、基本方針 (http://www.env.go.jp/policy/hozen/green/g-law/kihonhoushin.html)を参考に適切な表示 を行うこと。 英語サマリーについては、以下により作成すること。 (1) 以下の対訳集等を参考に、ネイティブチェックを経ること。 ① 環境用語和英対訳集(EIC ネット http://www.eic.or.jp/library/dic/) ② 法令用語については、日本法令外国語訳データベースシステムの標準対訳辞書 (http://www.japaneselawtranslation.go.jp/) (2)海外で参照されることを念頭に入力は半角で行い、全角文字や全角スペースは使用しない こと。特に以下に注意すること。 ・丸数字は使用不可。「℃」→「degrees C」又は「degrees centigrade」 ・記号はすべて半角。例:「“ ”」→「" "」、「`」「’」→「'」、「-」→「-」 ・化学物質は英文名+化学記号(半角の英数字)。1/4 文字にしない。二度目以降は化学記 号のみでも可。例:carbon dioxide (CO2) ・環境省の略称は「MOE」(大文字) 2.電子データの仕様 (1)Microsoft 社 Windows7 SP1 上で表示可能なものとする。 (2)使用するアプリケーションソフトについては、以下のとおりとする。 ・文章;Microsoft 社 Word(ファイル形式は Word2010 以下) ・計算表;表計算ソフト Microsoft 社 Excel(ファイル形式は Excel2010 以下) ・画像;BMP 形式又は JPEG 形式 (3)(2)による成果物に加え、「PDF ファイル形式」による成果物を作成すること。 (4)以上の成果物の格納媒体は DVD-R 等とする。事業年度及び事業名称等を収納ケース及び 5 別添 2 DVD-R 等に必ずラベルにより付記すること。 (5)文字ポイント等、統一的な事項に関しては環境省担当官の指示に従うこと。 3.成果物の二次利用 (1)納品する成果物(研究・調査等の報告書)は、オープンデータ(二次利用可能な状態)と して公開されることを前提とし、環境省以外の第三者の知的財産権が関与する内容を成果 物に盛り込む場合は、①事前に当該権利保有者の了承を得、②報告書内に出典を明記し、 ③当該権利保有者に二次利用の了承を得ること。 第三者の知的財産権が関与する内容の一部または全部について、二次利用の了承を得るこ とが困難な場合等は、当該箇所や当該権利保有者等の情報を、以下の URL からダウンロード 出来る様式に必要事項を記入し提出すること。 (2)環境省が保有するオープンデータの情報を政府が運用するオープンデータのポータルサイ ト「データカタログサイト DATA.GO.JP(http://www.data.go.jp/)」に掲載及び更新情報 を反映させるためのデータに関する説明(メタデータ)について、成果物と併せて以下の URL からダウンロード出来る様式に必要事項を記入し提出すること。 http://www.env.go.jp/kanbo/koho/opendata.html 4.その他 成果物納入後に請負者側の責めによる不備が発見された場合には、請負者は無償で速やかに 必要な措置を講ずること。 6
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