ラジオ 学習メモ 第 50 回 数学Ⅱ 第 3 章 三角関数 [加法定理] 弧度法 ⑵ 講師 川﨑宣昭 弧度法は便利! これまで,角の大きさは 30° ,60° ,90° ,… などのように度を単位として表してきましたが, ここでは,これとは別の角の表し方を考えます。 今回は,弧度法を使って,三角関数の値を求め たり,おうぎ形の弧の長さや面積を求める方法 を学習します。 学習のポイント ① 弧度法による三角関数の値の求め方 ② 弧度法によるおうぎ形の弧の長さと面積 ③ おうぎ形の弧の長さと面積の求め方 弧度法による三角関数の値の求め方 弧度法を 60 分法(ラジアンを角度)に置き換える。 ⃝ sin 7 1 π= sin210°= sin(30°+180°)=−sin30°=− ← sin(θ+180°) =−sinθ 6 2 ※ 7 7 7 180° πラジアン= π× 1 ラジアン= π× = 210° 6 6 6 π π 1 ) = cos(−60° ) = cos60°= ← cos(−θ) = cosθ 3 2 ※− π π π 180° ラジアン=− × 1 ラジアン=− × =− 60° 3 3 3 π ▼ ⃝ cos(− ⃝ cos 1 7 π= cos315°= cos(135°+180°) =− cos135°= ← cos(θ+180°) =−cosθ 2 4 ※ 7 7 7 180° πラジアン= π× 1 ラジアン= π× = 315° 4 4 4 π ⃝ sin(− 4 3 π) = sin(−240°) =− sin240°=− sin(180°+60°) =− (−sin60°) = 3 2 ← sin(−θ) =− sinθ,sin(θ+180°) =− sinθ ※− 4 4 4 180° πラジアン=− π× 1 ラジアン=− π× =− 240° 3 3 3 π − 115 − 高校講座・学習メモ 数学Ⅱ 50 弧度法 ⑵ 弧度法によるおうぎ形の弧の長さと面積 ■弧度法で表された中心角の大きさと弧の長さ 半径が等しいおうぎ形は,中心角と弧の長さが比例する。 したがって, おうぎ形の弧の長さ : 円周の長さ = おうぎ形の中心角 : 2πラジアン (360°) ⇒ l:2πr=θ:2π よって,2πl = 2πrθ 2πr l したがって,l=rθ θ 2π O O r r ■弧度法で表された中心角の大きさとおうぎ形の面積 半径が等しいおうぎ形の面積は,中心角の大きさに比例する。 したがって, おうぎ形の面積 : 円の面積 = おうぎ形の中心角 : ラジアン (360°) ▼ ⇒ S:πr2 =θ:2π よって,2πS =πr2θ したがって,S = l 1 2 rθ 2 θ O S r πr2 2πr 2π O r 【おうぎ形に関する公式】 半径 r のおうぎ形の中心角をθ,弧の長さを l, θ 面積を S とするとき, l = rθ,S = 1 2 O r 2θ − 116 − S l r 高校講座・学習メモ 数学Ⅱ 50 弧度法 ⑵ おうぎ形の弧の長さと面積の求め方 ⃝半径 8cm,中心角 3 πのおうぎ形について, 4 弧の長さは,rl = 8 × 面積は,S = ※ S = 3 π= 6π(cm) 4 1 2 1 3 r θ= × 82 × π= 24π(cm2) 2 2 4 1 2 1 1 r θ= r(rθ) = rl より,底辺 l が,高さが r の三角形の面積をイメージして 2 2 2 おうぎ形の面積を求めることかできるので, S= 1 × 8 × 6π= 24π(cm2) ➡ 三角形の面積を求めるような感覚! 2 ⃝半径 6cm,中心角 2 πのおうぎ形について, 3 弧の長さは,rl = 6 × 面積は,S = ▼ ※ S = 2 π= 4π(cm) 3 1 2 1 2 r θ= × 62 × π= 12π(cm2) 2 2 3 1 1 rl = × 6 × 4π= 12π(cm2) ➡ 三角形の面積を求めるような感覚! 2 2 − 117 − 高校講座・学習メモ
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