モロッコ王国 1.位置付け 首都:ラバト カサブランカ ■ 地政学的重要性(中東,アフリカ及び欧州への玄関口。大西洋を挟んで米国と隣接。) ■ 資源が豊富な国ではないが,地理的利点を生かしつつインフラ・投資環境整備を進めた 結果,地中海南岸諸国の投資先として諸外国の注目を集めている。 2.内政 ■ 比較的安定。モハメッド6世国王は地域・社会格差の是正と貧困削減に積極的に取組む。 ■ 最大の懸案は,旧スペイン領サハラの帰属を巡るモロッコとポリサリオ戦線と間の「西サ ハラ問題」。国連のイニシアティブの下,平和的解決のために努力している。 ■ 2011年の中東・北アフリカ諸国で発生した政変の動きを受け,同年7月に民主政強化に向 けた憲法改正に係る国民投票を実施。11月に新憲法下で衆議院選挙が行われ,穏健イ スラム派の「公正と発展」党(PJD)他3党の連立政権発足。 ■ 2013年7月,連立政権からイスティクラル党(第2党)が離脱。代わりに,独立国民連合(RNI) が加わり,第2次ベンキラン内閣が発足。 ■ 2015年10月に参議院選挙(地方議会と職能別代表の互選)を実施。 基礎データ 1.人口: 3,392万人(15年,世銀) 2.GDP: 約1,070億米ドル(14年,世銀) 3.1人当たりGDP: 3,316米ドル(14年,世銀) 4.政体・議会: 立憲君主制,二院制 5.失業率: 9.7%(15年,モロッコ中銀) 6.日本との貿易額: 輸出 217百万ドル(魚介類,燐鉱石関連) 輸入 344百万ドル(乗用車,産業用車両) (14年,モロッコ為替局) 7.在留邦人数: 375人(15年10月現在) 8.渡航情報: 全土に十分注意 3.外政 ■ 親欧米路線を基調としつつアラブ諸国とも協調。アラブ諸国の中では穏健派に属し,柔軟 かつ現実的な外交政策を展開。 ■ アラブ・マグレブ連合(AMU)の活動(事務局はラバト)については,まずは現実的分野で ある経済統合を模索中。 4.二国間関係 ■ 1956年6月19日に我が国はモロッコの独立を承認。1961年10月1日に在モロッコ大使館を 開設。モロッコは1965年11月5日に在本邦大使館を開設。2016年は外交関係樹立60周年。 ■ 伝統的に良好な関係。経済協力や文化協力を実施。国際場裏でも友好的なパートナー。 2005年11月、モハメッド6世国王が国賓として訪日。 ■ 日モロッコ合同委員会を定期的に開催(第1回:09年10月、第2回:11年3月,第3回14年3月)。 ■ 日本企業は自動車部品製造分野を中心に進出(約50企業) ■ モハメッド5世大学他計4機関に日本語講座が開かれており、JICAシニアボランティアが日 本語教師として派遣。 ■ 1985年に漁業協定を締結。水産分野での協力も盛ん。
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