Today’s Headline ご参考資料 ご参考資料 “ジュネーブから今を見る” 今日のヘッドライン “ジュネーブから今を見る” 今日のヘッドライン 南米 2016年10月13日 ブラジル下院の可決は、金融政策に響くか? 今日のヘッドライン2016年9月28日号でブラジルのインフレレポートを紹介、利下げの条件に財政改革、食料品価格 並びにサービス価格の低下をあげましたが、財政改革に前進が見られ利下げ期待を高める可能性も考えられます。 ブラジル下院:歳出関連法案を可決、テメル 大統領の財政改革が1歩前進 ブラジル下院は2016年10月10日、国の歳出に上限をかける 歳出上限関連法案を本会議において550議席中、賛成366、 反対111で可決しました。可決に必要な賛成票は308です。 上院の審議入りの前に2回目の下院採決が法律で定められ ています。同法案は、連邦政府支出の伸び率を最大で前年 のインフレ率に抑えることで、急増し続ける歳出の抑制を狙 うものであり、憲法改正を伴うことから上下院で3分の2の賛 成が必要となります。まだ上院での審議を残すなど今後、紆 余曲折する可能性もありますが、テメル大統領が財政構造 改革に向けた重要なステップを踏み出しました。 待も感じさせられる内容です。兆候は10月月初のブラジル地 方選挙に見られました。ルセフ前大統領率いる労働者党は大 敗しました。一方、テメル大統領属するブラジル民主運動党は リオデジャネイロを落とすなど、根強い批判も見られましたが、 連立与党全体では統一地方選挙で勝利を確保した格好です。 地方選の勝利は、可決が危ぶまれていた歳出上限関連法案 が下院で賛成多数となった背景の1つになったとも見られます。 もっとも、前政権への嫌悪感が現在の連立政権を支える構図 の中で、最終的に構造改革が進むのか注視は必要です。 ブラジル中銀が今回の採決をどの程度評価するかは不明で すが、利下げの可能性は以前より高まったと見られます。 図表1:ブラジル銀行間翌日物金利先物 の推移 (日次、期間:2016年7月11日~2016年10月11日) どこに注目すべきか: 歳出上限法案、食料品価格、地方議会選挙 14.1 今日のヘッドライン2016年9月28日号でブラジルのインフレ レポートを紹介、利下げの条件として財政改革と食料品価 格並びにサービス価格の低下をあげました。今後の展開を 見守る必要はあるものの、財政改革の前進は、利下げ期待 を高める可能性も考えられます。 まず、市場の利上げ期待を銀行間翌日物金利先物で見ると 9月後半にインフレ率上昇に鈍化の兆しが見られたことから、 利下げを織り込む動きが見られ始めました(図表1参照)。 インフレ率を見ると、物価指数の構成ウェイトで25%以上を 占める食品が低下しており、ブラジル中銀がインフレレポー トで示した条件の1つに改善が見られます(図表2参照)。 次に、先の3条件の中でもっとも取り扱いが厄介と見られる のが財政改革です。ブラジルが取り組む財政改革は歳出を 実質ベース(インフレ率以下)で今後20年間凍結するという 歳出上限法案で、その後には、ブラジルの過剰ともいわれ る年金制度を改革する法案も控えています。10月10日は歳 出上限法案に対し下院で最初の採決が可決されただけとい う冷めた見方もあり、今後の動向に注視は必要です。 それでも、少なくとも法案が賛成多数で採決されたことは期 13.9 ピクテ投信投資顧問株式会社 政策金利の据え置き想定 % 14.0 2016年7-9月期 インフレレポート 13.8 銀行間翌日物金利先物 13.7 ※2017年1月限銀行間翌日 物金利先物 13.6 16年7月 16年8月 2016年9月 インフレ率 データが 低下 2016年10月 地方選挙 16年9月 16年10月 図表2:ブラジルのインフレ率と食料品価格の推移 (月次、期間:2013年9月~2016年9月、前月比) 2.5 2.0 % 1.5 インフレ率 食料品価格 1.0 0.5 0.0 -0.5 13年9月 14年9月 15年9月 16年9月 ※インフレ率:消費者物価指数(IPCA-15) 出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 ●当資料はピクテ投信投資顧問株式会社が作成した資料であり、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的と したものではなく、また特定の銘柄および市場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。●運用に よる損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。●当資料に記載された過去の実績は、将来の成果等を示唆 あるいは保証するものではありません。●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、 その正確性、完全性、使用目的への適合性を保証するものではありません。●当資料中に示された情報等は、 作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。●投資信託は預金等ではなく元本およ び利回りの保証はありません。●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構 の対象ではありません。●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資者保護基金の対象とはなりませ ん。●当資料に掲載されているいかなる情報も、法務、会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するも のではありません。
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