基礎数学演義2・読み書きワークシート 1 部分集合の定義

基礎数学演義2・読み書きワークシート 1
部分集合の定義
2016 年
月
日
(1・2・3・4・5)
学籍番号
氏 名
以下の文章をよく読み、解答しなさい。各解答は枠内に直接書き込みなさい。
[部分集合の定義]
集合 B が集合 A の部分集合であるとは、
(∗)
B に属するどの元も A の元である
ときをいい、このことを、B ⊂ A または A ⊃ B と書き表わす。
(∗) を記号で書くと、
(∗∗)
x∈B
⇒
x∈A
となるから、B ⊂ A か否かを調べたかったら、B から任意に元 x をとり、それがすべて A に
属しているか否かを調べればよい。A に属さない x が 1 つでも見つかれば B は A の部分集
合でない、すなわち、B ̸⊂ A ということになる。
[例題1] 集合 B = {1, 4, 7}, A = {1, 2, 4, 8} について、B ⊂ A であるか否かを調べなさい。
[例題1の考察]
B から任意に元 x をとり、x ∈ A であるか否かを調べる。
B から任意に元 x をとると、x は 1, 4, 7 のいずれかである。
• x = 1 のとき、1 は A の元として含まれているから、x ∈ A である。
• x = 4 のとき、4 は A の元として含まれているから、x ∈ A である。
• x = 7 のとき、7 は A の元として含まれていないから、x ̸∈ A である。
B の元の中で A の元でないものが見つかったので、B は A の部分集合ではない。
[例題1の整理した解答]
7 ∈ B は A の元ではないから、B ̸⊂ A である。
[課題1] 集合 B = {9, 6, 3, 0}, A = {3, 6, 9} について、B ⊂ A であるか否かを調べなさい。(整
理した解答を書くこと)。
[課題2] 集合 B = {9, 6, 3, 0}, A = {3, 6, 9} について、A ⊂ B であるか否かを調べなさい。(整
理した解答を書くこと)。
(裏面に続く)
[例題2] 集合 B = {1, 4}, A = {1, {1, 4}} について、B ⊂ A であるか否かを調べなさい。
[例題2の考察]
B から任意に元 x をとり、x ∈ A であるか否かを調べる。
B から任意に元 x をとると、x は 1, 4 のいずれかである。
• x = 1 のとき、1 は A の元として含まれているから、x ∈ A である。
• x = 4 のとき、4 は A の元として含まれていないから、x ̸∈ A である (なぜなら、
A の元は 1 と {1, 4} のみであり、4 はそのいずれとも異なるから)。
B の元の中で A の元でないものが見つかったので、B は A の部分集合ではない。
[例題2の整理した解答]
4 ∈ B は A の元ではないから、B ̸⊂ A である。
[課題3] 集合 B = {1, 4}, A = {{1}, 4} について、B ⊂ A であるか否かを調べなさい (整理し
た解答を書くこと)。
[課題4] 集合 B = {{1, 4}}, A = {1, 4} について、B ⊂ A であるか否かを調べなさい (整理し
た解答を書くこと)。
[例題3] 集合 B = { x | x は x2 = 4 を満たす奇数 }, A = { x | x は x2 = 3 を満たす実数 }
について、B ⊂ A であるか否かを調べなさい。
[例題3の整理した解答]
x2 = 4 を満たす奇数は存在しないから、B = ∅ (空集合) である。空集合は任意の集合の
部分集合である (と約束する) から、B ⊂ A である。
[課題5] 集合 X = {1, 4, 7} の部分集合をすべて挙げなさい。
[課題6] 集合 X = {∅, {1, 4}} の部分集合をすべて挙げなさい。