学習メモ

数学Ⅱ
ラジオ
学習メモ
第 44 回
第 3 章 三角関数 [三角関数]
三角関数の性質 ⑵
講師
水谷信也
わかりやすい角に置き換えよう!
さまざまな大きさの角の三角関数の値を,で
きるだけわかりやすく求めるとはどういうこと
でしょうか。それは,ある大きさの角の三角関
数の値がすぐにわからなくても,わかりやすい
大きさの角に置き換えて簡単に値がわかるよう
にしようということです。
学習のポイント
① θ+ 180°の三角関数
② 三角関数の性質と動径の位置
③ わかりやすい大きさの角に置き換える工夫
θ+ 180°
の三角関数
右の図で,
角θ+ 180°の動径 OP' は,
角θの動径 OP を原点 O のまわりに 180°回転したものである。
点 P と点 P' は原点に関して対称の位置にある。
sin(θ+180°) =− y =− sinθ
y
cos(θ+180°) =− x =− cosθ
1
cosθ
sinθ
▼
−y y
tan(θ+180°) =
= = tanθ
−x x
P (x,y)
θ+180°
−1
tan θは,180°が周期であることを意味する。
θ
1
O
x
P'(−x,−y)
−1
cos (θ+180°)
sin (θ+180°)
例
(1) sin210°= sin(30°
+180°) =− sin30°=−
1
2
(2) cos240°= cos(60°+180°) =− cos60°=−
問
1
2
次の三角関数の値を求めなさい。
(1) sin240° (2) cos225° (3) tan210°
− 100 −
高校講座・学習メモ
数学Ⅱ
44 三角関数の性質 ⑵
三角関数の性質と動径の位置
θ+360°
×n :角θ+360°×n の動径と角θの
cosθ
y
動径は一致する。
sinθ
1
−θ
:角−θの動径は,角θの動径と
θ+180°
x 軸に関して対称の位置にある。
−1
θ+180°
P (x,y)
:角θ+ 180°
の動径 OP' は,角θ
θ
1
O
x
P'(−x,−y)
の動径OPを原点Oのまわりに
−1
180°回転したものである。
cos (θ+180°)
sin (θ+180°)
わかりやすい大きさの角に置き換える工夫
例
cos(−570°) = cos570° ← cos(−θ) = cosθ
= cos(210°+360°) ← cos(θ+360°×n) = cosθ
= cos(30°
+180°) ← cos(θ+180°) =− cosθ
=− cos30°
3
2
1
3
(2) cos225°= cos(45°+180°) =− cos45°=−
1
2
(1) sin240°= sin(60°+180°) =− sin60°=−
2
3
問・解答
=−
(3) tan210°= tan(30°
+180°) = tan30°
=
▼
= cos210°
− 101 −
高校講座・学習メモ