短期予報解説資料1 2016年 8月20日15時40分発表 気象庁 予報部 1.実況上の着目点 ①北海道付近には前線が停滞し ており、 断続的に激しい雨を観測。 非常に激しい雨を観測したとこ ろもある。 関東地方でも台風や日 本のはるか東の高気圧の縁辺の 湿った空気の影響で激しい雨を 観測。 これまでの降水で北日本や 東日本を中心に地盤の緩んでい る所がある。 2.主要じょう乱の予想根拠と 解説上の留意点 ①台風第 11 号は、現在の勢力の まま 21 日朝には東北地方の太平 洋側の沿岸部にかなり接近し、 北 海道に上陸するおそれがある。 台 風の北上に伴い、北海道付近にかかっている前線の活動が活発となる。北日本では土砂災害に厳重に 警戒し、河川の増水やはん濫、低い土地の浸水に警戒。強風や高波、高潮にも注意。台風第 11 号は 22 日朝にはオホーツク海で温帯低気圧に変わる見込み。 ②台風第 9 号は発達しながら北上し、21 日午前中に小笠原諸島に接近する。小笠原諸島では高波、強 風、大雨に警戒・注意。その後、21 日夜から 22 日朝にかけて伊豆諸島に接近し、22 日には東日本に かなり接近し、上陸のおそれもある。東日本中心に 21 日から 22 日にかけて土砂災害、河川の増水や はん濫、低い土地の浸水、高波に警戒。強風や高潮にも注意。今後の台風第 9 号の発達によっては東 日本を中心に暴風となる可能性がある。 ③台風第 10 号は海水温の高い海域を発達しながら南西進し、南西諸島付近で動きが遅くなる。21 日ま では高波と間接的な湿った空気の流入による短時間強雨が防災事項の中心となるが、22 日以降の進路 や勢力はかなり不確実性があることに留意。 3.数値予報資料解釈上の留意点 ①総観場は最新の GSM を基本とする。台風に伴う風や波の予想は最新の台風情報を基本とする。 4.防災関連事項 [量的予報と根拠] ①大雨ポテンシャル(18 時からの 24 時間):北海道 180、東北・関東 100mm。 ②波浪(明日まで):伊豆諸島・小笠原諸島 6、北海道・東北 5、関東・東海・近畿・四国・九州南部・ 奄美 4、九州北部・沖縄 3m。 ③高潮(明日まで):大潮の時期。広い範囲で注意報基準を超える所があり、台風第 11 号の影響で北日 本では警報基準に近づく所がある。 5.全般気象情報発表の有無 「台風第 11 号に関する情報」と「台風第 9 号に関する情報」を夕方に発表する予定。 1 量的な予報については、今後の状況により変化する場合がありますので、注意報・警報や全般気象情報等に記述する数値を利用願います。
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