短期予報解説資料1 2016年 8月13日15時40分発表 気象庁 予報部

短期予報解説資料1 2016年 8月13日15時40分発表
気象庁 予報部
1.実況上の着目点
①アムール川中流の寒冷渦周
辺をまわるトラフが、中国東北
区を東進中。また、日本の東に
500hPa-9℃以下(300hPa-33℃
以下)の寒冷渦があってゆっく
り西進中。
②全国的に晴れて気温上昇。南
西諸島は高気圧の南縁にあた
り、東から 850hPa相当温位
345K以上の下層暖湿気が流入
している。
③台風第 6 号は日本のはるか
東を北上中。フィリピンの東に
は熱帯低気圧があってゆっく
り東に進んでいる。
2.主要じょう乱の予想根拠と解説上の留意点
①1 項①のトラフが日本海に進み、13 日夜には日本海西部に低気圧が発生、15 日にかけて日本海を東
に進む。低気圧に向かって 850hPa 相当温位 345K 以上の下層暖湿気が流入し、周辺では対流雲が発達
しやすくなる。また、14 日は 1 項①の日本の東の寒冷渦が東北地方に接近する。15 日にかけて西~北
日本では日中気温が上昇、内陸や山沿いを中心に午後は大気の状態が不安定な状態となるが、以上の
ことから、13 日に比べて不安定となる地域・時間帯が広がる見込み。落雷や突風、短時間強雨に注意。
②南西諸島への下層暖湿気流入は徐々に弱まるが、14 日から 15 日にかけて上空に 300hPa-30℃以下の
寒気が入り、局地的に対流雲が発達するおそれがある。落雷や突風、短時間強雨に注意。
③台風第 6 号は、15 日にかけて北海道に接近する見込み。強風やうねりを伴った高波に警戒・注意。
北緯 35 度以北では、台風第 6 号は海面水温 26℃以下の海域を北上し、台風から温帯低気圧へと変化す
る過程に入りつつ北海道へ接近するため、接近時には強風域が広がる可能性がある。また、台風が接
近する 15 日は大雨のおそれもある。
④1 項③の熱帯低気圧は、発達して台風となり、父島の南に進む見込み。
3.数値予報資料解釈上の留意点
①総観場は最新 GSM を基本とする。雨や風の予想は MSM も参考にする。②潮位:台風接近時には、
吸い上げと吹き寄せによる潮位上昇が見込まれる。今後の台風の進路と強度、接近タイミングに留意。
4.防災関連事項 [量的予報と根拠]
①大雨ポテンシャル(18 時からの 24 時間):高い所(100mm 以上)はないが、2 項の短時間強雨に注意。
②波浪(明日まで):北海道、小笠原諸島 3m。
5.全般気象情報発表の有無 発表の予定はありません。
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量的な予報については、今後の状況により変化する場合がありますので、注意報・警報や全般気象情報等に記述する数値を利用願います。