短期予報解説資料1 2016年 9月16日03時40分発表 気象庁 予報部 1.実況上の着目点 ①台風第 16 号は眼が形成されつ つあり、発達傾向を示している。 ②本州付近には前線が停滞して おり、 前線付近では海上を中心に 30mm/h以上の激しい雨を解析。 ③水蒸気画像で中国東北区に寒 冷渦に対応した上層渦がみられ る。 その南側には500hPaの5700m 付近の強風軸に対応する暗域と 明域の境界が明瞭。 2.主要じょう乱の予想根拠と 解説上の留意点 ①台風第 16 号は、16 日朝までに 非常に強い台風となり、17 日午 前中に非常に強い勢力を維持したまま先島諸島にかなり接近するおそれがある。先島諸島中心に暴風、 高波、高潮、大雨に厳重に警戒。台風は、先島諸島通過後は海水温の低い東シナ海でゆっくり勢力が 弱まり、18 日には強い勢力となる見込み。 ②西日本には 17 日にかけて前線が停滞し、太平洋高気圧の縁辺の湿った空気が流れ込む。また、16 日 夜には華中の前線上に低気圧が発生する。台風第 14 号を起源とする湿った空気が低気圧や前線の南側 に流れ込み、17 日には西日本に達する。西日本中心に 17 日にかけて落雷や突風、短時間強雨に注意。 ③1 項③の寒冷渦の東進に伴って、16 日夜には日本海北部に前線を伴った低気圧が発生し、17 日にか けて低気圧からのびる寒冷前線が北海道付近を通過する。北海道では落雷や突風。短時間強雨に注意。 3.数値予報資料解釈上の留意点 ①総観場は最新 GSM を基本とする。台風周辺の予想は台風情報と数値予報資料の違いに留意。 4.防災関連事項 [量的予報と根拠] ①大雨ポテンシャル(06 時からの 24 時間):北海道 100mm。先島諸島では 17 日午後から台風第 16 号の 影響で大雨となるおそれがある。 ②波浪(明日まで):沖縄 12、奄美 3m。 ③高潮(明日まで):大潮の時期。西日本を中心に注意報基準に程度の潮位になる所がある。先島諸島で は台風の接近により警報基準を超えるおそれがある。 5.全般気象情報発表の有無 「台風第 16 号に関する情報(総合情報) 」を 5 時頃に発表予定。 1 量的な予報については、今後の状況により変化する場合がありますので、注意報・警報や全般気象情報等に記述する数値を利用願います。
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