短期予報解説資料1

短期予報解説資料1 2016年 7月28日03時40分発表
気象庁 予報部
1.実況上の着目点
①前線を伴った低気圧が日本海
を東北東に進んでいる。27 日 21
時には前線は津軽海峡付近にの
びており、秋田や三沢で 850hPa
の相当温位 340K 以上を観測。
②千島の東の高気圧の縁辺をま
わる湿った空気が北海道に流れ
込んでおり、
北海道の太平洋側西
部や日本海側南部では強い雨が
続いている。胆振地方では 28 日
3 時までの 24 時間降水量が
200mm 前後となっている。
2.主要じょう乱の予想根拠と
解説上の留意点
①北海道には、29 日にかけて千島の東の高気圧から 1 項②の湿った空気が流れ込む。また、1 項①の
前線が 28 日夜には宗谷海峡付近までのびて 29 日にかけて停滞し、前線に沿って日本海からも暖湿気
が流れ込むため、大気の状態が不安定となる。北海道では 29 日にかけて激しい雨が降り、太平洋側西
部や日本海側南部を中心に大雨となるおそれがある。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水、落雷
や突風に警戒・注意。
②29 日にかけて、北日本から西日本には引き続き南から湿った空気が流れ込み、日中気温の上昇する
山沿いを中心に、大気の状態が不安定となる。落雷や突風、短時間強雨に注意。北陸地方を中心に 27
日までの降水で地盤の緩んでいる所がある。土砂災害に留意。
3.数値予報資料解釈上の留意点
①総観場は最新 GSM を基本とする。雨や風の予想は MSM も参考にする。
4.防災関連事項 [量的予報と根拠]
①大雨ポテンシャル(06 時からの 24 時間):北海道 250mm。2 項の短時間強雨にも注意。
②波浪(明日まで)
:北海道 3m。
5.全般気象情報発表の有無
発表の予定はありません
1
量的な予報については、今後の状況により変化する場合がありますので、注意報・警報や全般気象情報等に記述する数値を利用願います。