宅森昭吉のファンダメンタルズ

宅森昭吉のファンダメンタルズ
9⽉5⽇〜9⽉9⽇に発表される主要経済指標予測:暫定版
―7⽉分景気動向指数⼀致CI前⽉差は2カ⽉連続の上昇の⾒込み―
―景気の基調判断は7⽉分でも「⾜踏み」の判断が15カ⽉連続で継続か―
―7⽉分の経常収⽀は25カ⽉連続の⿊字に―
―8⽉分のマネーストック・前年同⽉⽐は7⽉分に⽐べ上昇しにくい状況か―
7⽉分の景気動向指数・速報値では、先⾏CIが前⽉差▲0.1程度と2カ⽉ぶりの前⽉差下降になると超
暫定的に予測する。速報値からデータが利⽤可能な9系列で、8⽉23⽇時点で数値が判明しているのは、消費
者態度指数、⽇経商品指数、マネーストック、東証株価指数、中⼩企業売上げ⾒通しDIの5系列で、⽇経商
品指数1系列が前⽉差プラス寄与に、消費者態度指数、マネーストック、東証株価指数、中⼩企業売上げ⾒通し
DIの4系列が前⽉差マイナス寄与になることが判明している。残る、最終需要財在庫率指数、鉱⼯業⽣産財在
庫率指数、新規求⼈数、新設住宅着⼯床⾯積の4系列は全て前⽉差プラス寄与になると超暫定的に予測した。
7⽉分の⼀致CIは前⽉差+0.7程度と2カ⽉連続の上昇になると超暫定的に予測する。速報値からデー
タが利⽤可能な8系列中、⽣産指数、鉱⼯業⽣産財出荷指数、耐久消費財出荷指数、投資財出荷指数、商
業販売額指数・⼩売業、商業販売額指数・卸売業、中⼩企業出荷指数の7系列が前⽉差プラス寄与に、有効
求⼈倍率1系列が前⽉差マイナス寄与になると超暫定的に予測した。
(次⾴へ)
◎⽶国
主要経済指標の発表は特になし
◎⽇本
発表⽇
時間
指標
景気動向指数(速報値)先⾏CI
14:00
景気動向指数(速報値)⼀致CI
14:00
景気動向指数(速報値)先⾏DI
14:00
景気動向指数(速報値)⼀致DI
8(⽊)
8:50
実質GDP 第2次速報値
8:50
経常収⽀
9(⾦)
8:50
マネーストック M2
8:50
マネーストック M3
8:50
マネーストック 広義流動性
13:30
第3次産業活動指数
( )内は暫定予測値。後⽇変更する可能性があります。
7(⽔)
14:00
予想
(⽉)
(単位)
(7⽉分)
(前⽉差・ポイント)
(▲0.1)
(7⽉分)
(前⽉差・ポイント)
(7⽉分)
(%)
(7⽉分)
(%)
4〜6⽉期
(前期⽐年率%)
過去分
7⽉
6⽉
5⽉
-
0.0P
▲0.3
(+0.7)
-
+1.3P
▲2.6
(44.4)
-
83.3P
60.0
(62.5)
-
50.0P
55.6
-
(20,200)
4-6⽉+0.2%、1-3⽉+2.0%
(7⽉分)
(億円)
(8⽉分)
(前年同⽉⽐%)
(+3.3)
+3.3
6⽉9,744、前年7⽉17,938
+3.5
+3.4
(8⽉分)
(前年同⽉⽐%)
(+2.9)
+2.9
+2.9
+2.9
(8⽉分)
(前年同⽉⽐%)
(+1.5)
+1.7
+2.0
+2.3
(7⽉分)
(前⽉⽐%)
(▲0.2)
-
+0.8
▲1.2
<その他指標>
9/8(⽊)
景気ウォッチャー調査8⽉調査
本レポートは、投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。投資判断に
関しましては、お客様ご自身の判断でなさるようお願い致します。
このレポートに記載された内容は今後予告なく変更されることがあります。また、SMBCフレンド証券は、このレポートに記載
された内容に関し、正確性・完全性を保証するものではありませんのでご了承ください。
⼀致CIを使った景気の基調判断が景気拡張の可能性が⾼いことを⽰す「改善」に戻るには、「当⽉の前⽉差の
符号がプラス。かつ原則として3カ⽉以上連続して3カ⽉後⽅移動平均が上昇する」ことが必要だ。しかし、5⽉分
で3カ⽉後⽅移動平均の前⽉差が0.00なので、⼀致CIの3カ⽉後⽅移動平均前⽉差上昇6・7⽉分の
2カ⽉連続上昇にとどまる。このため基調判断は7⽉分でも、景気拡張の動きが⾜踏み状態になっている可能性が
⾼いことを⽰す「⾜踏み」の判断が15カ⽉連続で継続するとみた。
7⽉分の先⾏DIは44.4%程度と景気判断の分岐点の50%を4カ⽉ぶりに下回ると超暫定的に予測
する。速報値からデータが利⽤可能な9系列中、8⽉23⽇時点で数値が判明しているのは5系列で、そのうち
消費者態度指数1系列がプラス符号に、⽇経商品指数、マネーストック、東証株価指数、中⼩企業売上げ⾒通し
DIの4系列がマイナス符号になることが判明している。先⾏DIは11.1%以上55.6%以下が既に確
定している。残る4系列では、最終需要財在庫率指数、新規求⼈数、新設住宅着⼯床⾯積の3系列がプラス符
号に、鉱⼯業⽣産財在庫率指数1系列がマイナス符号になると超暫定的に予測する。
7⽉分の⼀致DIは62.5%程度と景気判断の分岐点の50%を上回る数字になると超暫定的に予測す
る。6⽉分が改定値で速報値の50.0%から上⽅修正されるとみられることから、景気が拡張局⾯であることを
⽰唆する⽬安とかつて⾔われていた3カ⽉連続の50%超となりそうだ。速報値からデータが利⽤可能な8系列で、
⽣産指数、鉱⼯業⽣産財出荷指数、耐久消費財出荷指数、投資財出荷指数、有効求⼈倍率の5系列がプラ
ス符号に、商業販売額指数・⼩売業、商業販売額指数・卸売業、中⼩企業出荷指数の3系列がマイナス符号に
なると超暫定的に予測する。
なお、8⽉31⽇発表の7⽉分鉱⼯業⽣産指数に関するレポートの中で、更新版の景気動向指数の予測値
を発表する予定である。
9⽉8⽇発表の4〜6⽉期実質GDP第2次速報値は9⽉1⽇発表の4〜6⽉期法⼈企業統計を待っ
て、予測値を出す予定である。
7⽉分の経常収⽀は2兆0200億円程度の⿊字と予測した。25カ⽉連続の⿊字になろう。前年7⽉分
の1兆7938億円からは前年同⽉⽐で+12.6%程度の増加になるとみた。貿易収⽀は5536億円程
度と6カ⽉連続の⿊字になろう。なお前年同⽉は▲880億円の⾚字であった。輸出の前年同⽉⽐は▲16.
6%程度とみた。11カ⽉連続の減少になろう。⼀⽅、輸⼊の前年同⽉⽐は▲26.0%程度とみた。19カ
⽉連続の減少になろう。サービス収⽀は▲1964億円程度の⾚字で前年同⽉⽐は▲5.0%程度とみた。貿
易・サービス収⽀は3572億円程度と6カ⽉連続の⿊字になろう。前年同⽉の▲2947億円の⾚字から⿊
字に転じるとみた。第⼀次所得収⽀は1兆7798億円程度の⿊字で、前年同⽉⽐▲19.7%程度と予測
した。
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本レポートは、投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。投資判断に
関しましては、お客様ご自身の判断でなさるようお願い致します。
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された内容に関し、正確性・完全性を保証するものではありませんのでご了承ください。
8⽉分のマネーストック「M2」平残・前年同⽉⽐は+3.3%程度と7⽉分の+3.3%と同程度の伸び
率になると予測する。15年8⽉分の「M2」前⽉⽐年率は+4.5%、16年7⽉分は同+2.4%だった。
前年同⽉の前⽉⽐が⾼いので、前年同⽉⽐の伸び率は上昇しにくいであろう。04年4⽉にマネーストック統計と
なってから史上最⾼だった13年11⽉分の同+4.4%の伸び率との差は1.1ポイント程度であろう。
8⽉分の「M3」平残・前年同⽉⽐は+2.9%程度と7⽉分の+2.9%と同程度の伸び率になると予測
する。過去の数字が変わらなければ、4カ⽉連続で同じ前年同⽉⽐になろう。マネーストック統計となってから史上最
⾼だった13年11⽉分・14年1⽉分の同+3.5%の伸び率との差は0.6ポイント程度だろう。15年
8⽉分の「M3」前⽉⽐年率は+3.5%、16年7⽉分は同+2.2%だった。
8⽉分の「広義流動性」平残・前年同⽉⽐は+1.5%程度と7⽉分の+1.7%から伸び率が鈍化すると
予測する。マネーストック統計となってから史上最⾼だった15年8⽉分の+4.7%の伸び率との差は3.2ポ
イント程度になろう。15年8⽉分の「広義流動性」の前⽉⽐年率は+4.3%、16年7⽉分は同▲0.
3%であった。また、8⽉のドル円レートの前年同⽉⽐は▲18%台程度と、7⽉分の▲15.7%から円⾼⽅
向への変化になるとみる。8⽉分では為替は「広義流動性」の前年同⽉⽐の低下要因になりそうだ。
7⽉分の第3次産業活動指数は、関連指標の7⽉分商業動態統計など関連指標の公表前なので、6⽉分
が前⽉⽐+0.8%であった反動で▲0.2%程度のマイナスの伸び率になると超暫定的に予測する。第3次
産業活動指数の前⽉⽐は2⽉分以降プラス・マイナスを繰り返している。
(8⽉23⽇現在)
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