宅森昭吉のファンダメンタルズ

宅森昭吉のファンダメンタルズ
7⽉4⽇〜7⽉8⽇に発表される主要経済指標予測:超暫定版
―5⽉分の景気動向指数・速報値で、先⾏CIは前⽉差若⼲の下降に転じるとみられる―
―5⽉分の⼀致CIは3カ⽉ぶりの前⽉差下降でも、景気の基調判断は「⾜踏み」継続か―
―5⽉分の先⾏DI・⼀致DIとも50%を上回り、景気の明るさを⽰唆か―
―5⽉分経常収⽀は1兆7600億円程度の⿊字と予測。23カ⽉連続の⿊字になりそう―
5⽉分の景気動向指数・速報値では、先⾏CIが前⽉差▲0.3程度と4⽉分の上昇の反動もあり若⼲の
下降に転じると超暫定的に予測する。速報値からデータが利⽤可能な9系列で、6⽉22⽇時点で数値が判明
しているのは、消費者態度指数、⽇経商品指数、マネーストック、東証株価指数、中⼩企業売上げ⾒通しDIの
5系列で、消費者態度指数、⽇経商品指数の2系列が前⽉差プラス寄与に、マネーストック、東証株価指数、中
⼩企業売上げ⾒通しDIの3系列が前⽉差マイナス寄与になることが判明している。残る、最終需要財在庫率指
数、鉱⼯業⽣産財在庫率指数、新規求⼈数、新設住宅着⼯床⾯積の4系列全てが前⽉差マイナス寄与になる
と超暫定的に予測した。
5⽉分の⼀致CIは前⽉差▲0.8程度と3カ⽉ぶりの下降になると超暫定的に予測する。速報値からデー
タが利⽤可能な、⽣産指数、鉱⼯業⽣産財出荷指数、耐久消費財出荷指数、投資財出荷指数、商業販売額
指数・⼩売業、商業販売額指数・卸売業、中⼩企業出荷指数、有効求⼈倍率の8系列全てが前⽉差マイナス
寄与になると超暫定的に予測した。
(次⾴へ)
◎⽶国
発表⽇
時間
指標
5(⽕)
6(⽔)
21:30
21:30
23:00
8(⾦)
21:30
21:30
21:30
予想
(⽉)
(⽇本)
製造業受注
貿易統計(BOPベース)
ISM景況指数(⾮製造業)
失業率
⾮農業雇⽤者数
週平均労働時間
(単位)
過去分
5⽉
4⽉
3⽉
-
+ 1.9
+ 1.7
(5⽉分)
(億ドル)
(▲0.6)
(5⽉分)
(億ドル)
(▲375.0)
-
▲ 374.4
▲ 355.4
(6⽉分)
(%)
(53.5)
52.9
55.7
54.5
(6⽉分)
(%)
(4.7)
4.7
5.0
5.0
(6⽉分)
(前⽉⽐増減・万⼈)
(+15.0)
+ 3.8
+ 12.3
+ 18.6
(6⽉分)
(時間)
(34.4)
34.4
34.4
34.4
◎⽇本
発表⽇
時間
指標
景気動向指数(速報値)先⾏CI
14:00
景気動向指数(速報値)⼀致CI
14:00
景気動向指数(速報値)先⾏DI
14:00
景気動向指数(速報値)⼀致DI
8(⾦)
8:50
経常収⽀
( )内は暫定予測値。後⽇変更する可能性があります。
7(⽊)
14:00
予想
(⽉)
(単位)
(5⽉分)
(前⽉差・ポイント)
(5⽉分)
(5⽉分)
過去分
4⽉
3⽉
2⽉
(▲0.3)
+1.4P
+0.1
▲1.3
(前⽉差・ポイント)
(▲0.8)
+2.0P
+0.2
▲1.8
(%)
(55.6)
55.6P
31.8
27.3
(5⽉分)
(%)
(62.5)
25.0P
40.0
30.0
(5⽉分)
(億円)
(17,600)
4⽉18,785、前年5⽉18,536
<その他指標>
7/8(⾦)
景気ウォッチャー調査6⽉調査
本レポートは、投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。投資判断に
関しましては、お客様ご自身の判断でなさるようお願い致します。
このレポートに記載された内容は今後予告なく変更されることがあります。また、SMBCフレンド証券は、このレポートに記載
された内容に関し、正確性・完全性を保証するものではありませんのでご了承ください。
⼀致CIを使った景気の基調判断は5⽉分でも、景気拡張の動きが⾜踏み状態になっている可能性が⾼いこと
を⽰す「⾜踏み」の判断が継続しそうだ。基調判断が景気拡張の可能性が⾼いことを⽰す「改善」に戻るには、「当
⽉の前⽉差の符号がプラス。かつ原則として3カ⽉以上連続して3カ⽉後⽅移動平均が上昇する」ことが必要だ。
しかし、5⽉分では前⽉差の符号がマイナス。⼀致CIの3カ⽉後⽅移動平均前⽉差も4・5⽉分と2カ⽉の上
昇にとどまるからだ。
⼀⽅、景気の基調判断が「下⽅への局⾯変化」に悪化するには、「当⽉の前⽉差の符号がマイナス。かつ7カ⽉
後⽅移動平均(前⽉差)の符号がマイナスに変化し、マイナス幅(1カ⽉、2カ⽉、または3カ⽉の累積)が1
標準偏差分(0.84)以上」であることが必要だ。5⽉分の⼀致CIの7カ⽉後⽅移動平均の各種の前⽉
差累計はどれもそこまで⼤幅なマイナスにならず、条件を満たさないだろう。
5⽉分の先⾏DIは55.6%程度と景気判断の分岐点の50%を僅かに上回ると超暫定的に予測する。
先⾏きの景気の明るさを⽰唆する数字になろう。速報値からデータが利⽤可能な9系列中、6⽉22⽇時点で数
値が判明しているのは5系列で、そのうち消費者態度指数、⽇経商品指数、マネーストック、東証株価指数の4系
列がプラス符号に、中⼩企業売上げ⾒通しDI1系列がマイナス符号になることが判明している。先⾏DIは44.
4%以上88.9%以下が既に確定している。残る4系列では、新設住宅着⼯床⾯積1系列がプラス符号に、
最終需要財在庫率指数、鉱⼯業⽣産財在庫率指数、新規求⼈数の3系列がマイナス符号になると超暫定的に
予測する。
5⽉分の⼀致DIは62.5%と7カ⽉ぶりに景気判断の分岐点の50%を上回る数字になると超暫定的
に予測する。景気の底堅さを⽰唆する内容になろう。速報値からデータが利⽤可能な8系列で、⽣産指数、鉱⼯
業⽣産財出荷指数、耐久消費財出荷指数、投資財出荷指数、有効求⼈倍率の5系列がプラス符号に、商業
販売額指数・⼩売業、商業販売額指数・卸売業、中⼩企業出荷指数の3系列がマイナス符号になると超暫定的
に予測する。
5⽉分の経常収⽀は1兆7600億円程度の⿊字と予測した。23カ⽉連続の⿊字になろう。前年5⽉分
の1兆8536億円からはやや⿊字幅が縮⼩しよう。前年同⽉⽐は▲5.0%程度とみた。貿易収⽀は725
億円程度と僅かだが通関統計のように⾚字ではなく4カ⽉連続の⿊字になろう。前年5⽉分は▲487億円の⾚
字だった。輸出の前年同⽉⽐は▲11.6%程度とみた。9カ⽉連続の減少になろう。⼀⽅、輸⼊の前年同⽉
⽐は▲13.6%程度とみた。17カ⽉連続の減少になろう。サービス収⽀は1000億円程度の⿊字で前年
同⽉⽐は+15.1%程度とみた。貿易・サービス収⽀は1725億円程度と4カ⽉連続の⿊字になろう。前年
同⽉⽐は+351.6%程度とみた。第⼀次所得収⽀は1兆8041億円程度の⿊字で、前年同⽉⽐▲1
0.0%程度と予測した。貿易・サービス収⽀と第⼀次所得収⽀が⿊字なので、経常収⽀は⿊字になるとみた。
(6⽉22⽇現在)
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