授業科目名 担当教員名 開講曜日・講時 サブタイトル 日本の歴史と芸能

授業科目名
日本の歴史と芸能
担当教員名
堤 邦彦
開講曜日・講時
木曜2限
サブタイトル
信仰と遊楽の民衆史
授業の目的・到達目標
(1)それぞれの芸能を個別にみるのではなく、ひとつづきの日本文化として理解する視点をやしなう
(2)芸能史の基礎知識を身につける
(3)古典芸能の現代社会における意義を分析する能力を得る
(4)上記(1)~(3)をことばにして説明できる
授業の概要
私たちをとりまく音楽、映像、小説、ドラマ、マンガなどは伝統的な芸能文化や大衆文化と関わりをもつのか、それとも断絶し
た存在なのか。この授業では、そうした疑問から出発し、「芸能文化」が内包する時代を超えた精神性や文化の構造を明らか
にしようとするものである。この国の人々が幾世代にもわたって泣き、笑い、感じとってきた風土の感性や神仏へのオソレとそ
の表現をあきらかにするところに、この講義の目的がある。
授業計画
〈まつりと日本人〉
1.自然へのオソレとまつりの起源
2.御霊信仰とは何か
〈仏教とあの世〉
3.『往生要集』の語るあの世の光景
4.六道絵、十王図の絵解き
5.高僧伝説の図絵化と図像文学
6.平曲と琵琶法師
7.修羅能と平家伝説
〈放浪芸の系譜〉
8.旅をするくぐつと人形
9.ゴゼの語りもの
10.まちかどの三味線芸能
〈かぶく十七世紀〉
11.浮き世の時代とかぶき者
12.お国歌舞妓から野郎歌舞伎へ
〈歌舞伎の民俗性〉
13.荒事と神・仏
14.けれん芸の登場
15.江戸時代の芸能と現代
授業外学習の指示(予習・復習・課題等)
講義のなかでとりあげる人物、作品、ことがらなど約15項目程度を事前に調べ、小レポートのかたちで提出する(4週間に1
度)。そのための下調べとまとめに週8時間の予習を必要とする。
評価方法・評価基準
講義のなかでとりあげる人物、作品、ことがらなど約15項目程度を事前に調べ、小レポートのかたちで提出する(4週間に1
度)。そのための下調べとまとめに週8時間の予習を必要とする。
小レポート(3回、45%)、期末レポート(40%)、コミュニケーション・ペーパー(15%)
履修条件・留意点及び受講生に対する要望
授業中にしばしば映像資料を使用するので、途中から教室に入ってこられると大変迷惑である。(要するに遅刻しないで欲し
いということです。)なお、授業を受ける前に平安時代~中世、近世の日本史の基礎知識を頭に入れておくとよい。
購入必須テキスト(授業内で配付するプリント類を除く)
なし(コピー使用)
参考文献・作品等(購入不要:より深く授業内容を理解するための有用資料)
服部幸造『大いなる劇場』(講談社文庫、2012)
服部幸造『歌舞伎のキーワード』(岩波新書、1989)
五来重『日本人の地獄と極楽』(吉川弘文館、2013)
参考WEBサイト(サイト名・URL)