授業科目名 京都の産業 担当教員名 太田 達 開講曜日・講時 月曜2限 サブタイトル 授業の目的・到達目標 (1)宗教都市京都を正しく認識する (2)門前町におけるマーケティングを認識する (3)社会における花街の必要性を認識する 授業の概要 京都という都市は、日本の産業の中で他都市とは異なる性格を有して来た、律令国家の形成以後固定された都であり、120 0年間政治、文化、経済、宗教の中心地として多くの人々を魅了し、中華思想を形成した大都市としての生活(くらし)と業(なり わい)が重ねられた。その為の交通情報のネットワークは京都を中心にはりめぐらされ、一つの国家の中に一都市とそれ以 外の場所という関係が構築され、都鄙という概念が生まれた。京都の伝統産業及び観光産業としての「花街文化」をこの歴 史の考察によりとらえ、“ものづくり”と精神文化としての“京都ブランド”に重点を置き、また世界中の他都市との比較により、 21世紀日本の伝統産業の底流にある思想が、世界に向けて何を発信すべきか理解する事を目標とする。 授業計画 京都の五花街および島原を観光産業として考察、伝統産業の中でも、生活(くらし)の中のハレの日を表象し、また政治、文 化、宗教と深い関係のある京菓子など製作実習などの体験を通し、中国・ヨーロッパの歴史都市の産業との比較を考えた い。また、その底流にある信仰について各受講生が気づきを得ることも目的とする。 (1)京都における産業とは (2)平安京以前 ~半島との関わり~ (3)平安京の成立 ~官衙と産業~ (4)菓子から見た京都の歴史・地理 (5)祈りと食物 (6)供御人、神人 (7)『職人歌合』に見る産業 (8)花街文化1 上七軒、祗園、祗園東 (9)花街文化2 先斗町、宮川町 (11)花街文化3 島原と太夫 (12)花街文化4 花街の年中行事、舞妓と芸妓 (13)産業における「境界」思考 (14)クリスマスと産業 (15)茶道と産業 *京菓子つくり実習 授業外学習の指示(予習・復習・課題等) 予習はテキストの授業内で指示する箇所を熟読すること。 復習は授業内で指示した課題に取り組むこと。 評価方法・評価基準 平常点10% 課題発表20% レポート70% 履修条件・留意点及び受講生に対する要望 京都に暮らすということは、京都に学ぶということであり、それぞれ個々人のフィールドワークにより重層的に重なる歴史都市 を感じてほしい。 購入必須テキスト(授業内で配付するプリント類を除く) 太田達・平竹耕三編著『京の花街 ひと・わざ・まち』(日本評論社,2009) 参考文献・作品等(購入不要:より深く授業内容を理解するための有用資料) 『都市研究京都 京都ブランド戦略のあり方』(大学コンソーシアム 京都市) 『茶道学大系 懐石と菓子』(共著,淡交社) 参考WEBサイト(サイト名・URL)
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