2016 年度 実解析第一・第二 配布問題 (第 9 回) ∫ ( √ x )t2 −tx 1(−t,∞) (x) 1 + e m1 (dx) = 2π を,以下の手順に従って示せ: t→∞ R t ( x )t2 −tx 2 (a) (1) lim 1 + e = e−x /2 を示せ. t→∞ t ( x )t2 −tx 2 (2) t ≥ 1 とする.x < 0 のとき 1(−t,∞) (x) 1 + e ≤ e−x /2 , x ≥ 0 のとき t ( x )t2 −tx −x 1+ e ≤ (1 + x)e が成り立つことを示せ. t (b) 結論の式を示せ. 102 lim 103 Γ : (0, ∞) → R を Gamma 関数とする.前問の結果を用いて以下を示せ: Γ(t + 1) lim √ = 1. 2πtt+1/2 e−t t→∞ 104 ν : Ĩ1 → [0, ∞] (Ĩ1 は 100 のもの) を,ν((a, b] ∩ R) = b − a で定める.ν̂, ν̂ ′ : 2R → [0, ∞] を { } ∑ ∪ ν̂(A) := inf ν(An ) An ∈ Ĩ1 , A ⊂ An , n∈N n∈N { N } N ∑ ∪ ν̂ ′ (A) := inf ν(An ) An ∈ Ĩ1 , A ⊂ An , N ∈ N n=1 n=1 とする.ν̂(Q ∩ [0, 1]) および ν̂ ′ (Q ∩ [0, 1]) を求めよ. 105 ν を X 上の外測度とし,Mν を Carathéodory ν-可測集合の成す集合族とする.(X, Mν , ν) は完 備な測度空間になることを示せ. 106 G を半加法族とし,ν : G → [0, ∞] は可算加法的,すなわち,「An ∈ G (n ∈ N) が互いに素で, ∞ ∪ ∑ A= An ∈ G のとき ν(A) = ν(An )」が成り立つとする.ν̂ : 2X → [0, ∞] を次で定める: n=1 n∈N ν̂(A) := inf { ∑ } ∪ ν(An ) An ∈ G, A ⊂ An . n∈N (a) 各 B ⊂ X に対し ν̂(B) = inf A∈σ(G),B⊂A n∈N ν̂(A) を示せ. (b) 各 B ⊂ A に対して,B ⊂ A かつ ν̂(B) = ν̂(A) なる A ∈ σ(G) が存在することを示せ. 107 G ,ν を前問の通りとする.外測度 ν̂ に対する Caratheodory 可測集合族を Gν̂ とし,ν̂ を σ(G) ν∗ 上に制限して得られる測度を ν∗ とおく (注: 37 と 105 より,(X, Gν̂ , ν̂) は (X, σ(G) , ν̄∗ ) の拡 ν∗ 張になる).ν が G 上で σ-有限であれば,σ(G) = Gν̂ となることを示せ. 18 108 (X, d) を距離空間とする.A ⊂ X に対して,diam(A) := sup d(x, y) と定める (これを,A の x,y∈A 直径 (diameter) という).δ > 0, α > 0 に対して, } { ∞ ∞ ∪ ∑ Hδα (A) := inf Bn diam(Bn )α 各 n ∈ N で Bn は開距離球, diam(Bn ) ≤ δ, A ⊂ n=1 n=1 と定め,Hα (A) = limδ↓0 Hδα (A) とおく (Hα を α 次元 Hausdorff 外測度という). (a) Hα を定義する極限が存在し,Hα が外測度になることを示せ. (b)* A ⊂ X とする.ある α0 ∈ [0, ∞] で, 各 α > α0 で Hα (A) = 0,かつ,各 α < α0 で Hα (A) = ∞ なるものが存在することを示せ (α0 を集合 A の Hausdorff 次元といい,dimH A と書く). (c)* Rn に標準距離を考え距離空間とみなす.dimH Rn = n を示せ. (Hn は Lebesgue 外測度と定数倍の違いを除いて一致することが知られている) 109 (X, d) は距離空間とし,F = B(X) とする.x ∈ X, r ≥ 0 に対し Br (x) := {y ∈ X | d(x, y) ≤ r} とおく.「各 x ∈ X, r > 0 で µ(Br (x)) > 0」および「sup µ(Br (x)) < ∞」が成り立つとする. x∈X r≤1 また,ある C > 0 で,各 x ∈ X, r > 0 で µ(B2r (x))) ≤ Cµ(Br (x)) をみたすものが存在すると仮定する (これを volume doubling condition という). (a) ある α > 0, C1 > 0 により,各 x ∈ X, r ≥ 1 で µ(Br (x)) ≤ C1 rα が成り立つことを示せ. (b) N ∈ N, δ > 0, A ⊂ X について,{xi }N n=1 ⊂ A が各 i ̸= j で d(xi , xj ) ≥ δ をみたすと き,これを A の (N, δ)-網と呼ぶことにする.δ と r を固定したとき,ある N0 ∈ N で, 「各 N ≥ N0 , x ∈ X で Br (x) の (N, δ)-網は存在しない」が成り立つものがあることを示せ. (c) X が局所コンパクトである (すなわち,各 x ∈ X に対して,x のコンパクトな近傍が存在 する) ことを示せ. 110 X = Rn ,d を標準的な Euclid 距離,µ = mn とすれば 109 の仮定をみたすことを示せ. 111 Volume doubling condition をみたさない σ-有限測度の例を挙げよ. 112 A ∈ B(R), m1 (A) = 0 とする.Ac は R で稠密なことを示せ. 113 可測関数列 (fn )n∈N が g, h にそれぞれ測度収束しているとする.g = h a.e. を示せ. ∫ 1 π 114 各 n ∈ N ∪ {0} に対し,Jn (x) := cos(nt − x sin t)dt とおく.Jn が (少なくとも)C 2 -級であ π 0 ること,および,各 x ∈ R で x2 Jn′′ (x) + xJn′ (x) + (x2 − n2 )Jn (x) = 0 を示せ. 19
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