発表資料(PDF/238KB)

諸外国では仕事と家族のケアを
夫婦でどのように分担しているのか
〜共働き社会に即した男女の働き方、
共同役割に向けての提言〜
日本女子大学
大沢真知子
アメリカのWLBの変遷
• 1970年代ー平等の視点からのWLB
• 1980年後半〜90年代ー多様性確保のため
のWLB
• 2000年代中頃〜ーMBAをもつ高学歴女性の
離職が話題になる
• 2000年代後半ーWLBが男女を問わず利用可
能になる
先進国が経験する2つの革命
• 1970年代ー静かな革命(女性の役割の変化)
女性の自己投資の増加
アイデンティティの変化
女性の社会進出と男性の家庭進出
• 2000年代ージェンダー革命(ジェンダー平
等化)
超少子化が生み出されるメカニズム
ジェンダー平等度
労働市場
超少
子化
人口置換水準への移行
経済の発展度
人間開発指標と出生率の相関関係
1975年と2005年の比較
合計特殊出生率
人間開発指標
強固な性別役割分業
(分)
WLBが日本で進まない理由
• 家族との時間を大切にするよりも仕事を優先
することが評価される日本の企業風土
• 理想の社会ー24時間会社のために働ける
企業戦士
→それが日本の企業風土や評価制度に無意識
のうちに反映され、子供をもって働く母親の活
躍と男性の家庭進出を妨げている
労働生産性と労働時間は逆相関
150
Norway
Luxembourg
120
United States
Ireland
Denmark
Sweden
Netherlands
労働生産性
90
France
Germany
Austria
Euro area
Belgium
G7 countries
Switzerland
Australia
Iceland
60
Spain
Finland
United Kingdom
Canada
Italy
New Zealand
Japan
Slovenia
Portugal
Estonia
Greece
Israel
Chile
Slovak Republic
Korea
Russian Federation
30
Czech Republic
Turkey
Mexico
Poland
Hungary
0
1000
1500
総労働時間
2000
2500
(時間)
ワーク・ハードから
ワーク・スマートへの転換を
• 「家庭と仕事の両立に理解のない中高年層」
(粘土層)が多い職場では男性の意識も古い
まま
→管理職の意識改革が必要
日本の女性労働政策の問題点
育児は女性がやるものという前提で政
策が作られてきた
女性の活躍推進も女性を対象としてキャ
リア意識を啓発するものがほとんど。男
性の家庭進出を進める施策は重点をお
かれていない
10
どうしたらいいのか
女性の社会進出と男性の家庭進出を進め、
男女がともに働きケアをする新しい社会への
転換が必要