平成27年度事業報告 - CIIC 一般財団法人 建設業情報管理センター

平成27年度事業報告
平成27年度建設投資は、前年度よりわずかに減少すると見込まれるものの、回復基調は
変わらず、堅調に推移している。
また、建設業では、未来志向が高まり、建設技能労働者の不足を踏まえた担い手確保策、
生産性の向上策、下請の重層構造の改善策その他諸課題への取組みが行われている。
このような状況の下、当財団は、収入確保のための営業努力を継続するとともに、引き続
き経費の節減など経営の合理化に努めつつ、定款に定める目的を達成するため、以下の事業
を実施した。
1 建設業許可及び経営事項審査に係る情報処理事業
(1) 許可・経審の情報処理
国及び都道府県が実施する建設業許可及び経営事項審査に係る情報処理事業を実
施した。
(建設業許可処理件数 :127,238 件、前年度比:158.5%、+46,950 件)
(経営事項審査処理件数:142,218 件、前年度比: 97.8%、-3,273 件)
(2)
(3)
第7期建設業情報管理システムの改造
第7期建設業情報管理システムについては、平成28年6月から施行された建設
業法施行規則の改正にあわせ、建設業許可システム及び経営事項審査システムの改
造を行った。
利用者向け支援
建設業法施行規則の改正にあわせて、建設業許可、経営事項審査及び経営状況分析
の申請にあたり申請書類及び財務諸表の作成をサポートするソフトウェア、「なんで
も経審」を改良し無償配布を行った。
なお、当該ソフトの使用により、建設業法施行規則様式に準拠した申請書類を簡単
に作成できるほか、経営事項審査の評点計算シミュレーションなども可能となってい
る。
・ダウンロード件数 68,485 件
・CD配布枚数
87,939 枚
2 経営状況分析事業
(1) 経営状況分析の処理
建設業法に基づく登録経営状況分析機関として、経営事項審査に係る経営状況分
析を行った。
(経営状況分析処理件数:79,941 件、前年度比:97.3%、-2,177 件)
(2)
第2期経営状況分析システム等の運用
システムの安定稼働に努めたほか、電子申請システムの機能向上(ネットバンキ
ングとの連携、マイページの開発)を行い顧客利便の向上、内部事務の効率化を図っ
た。
また、拠点間(支部、事務所)の繁閑対策として処理を移管(融通)できるシス
テムづくりに取り組んでいる。
(3)
営業活動の強化
受付件数に数値目標を設定し、下記の営業施策を実施した。
① 大口顧客を対象に、訪問活動など積極的な営業を展開した。
② 継続申請率が高いと見込まれる電子申請を積極的に普及促進した。
③ 迅速な業務処理を促進し、照会等を要する場合を除き、結果通知書の3営業日以
内の発送に努めた。
④ 建設業法施行規則の改正にあわせて、建設業許可申請、経営事項審査申請及び経
営状況分析申請を行える「なんでも経審」の改造を行い、ホームページからのダ
ウンロード、CDによる無料提供を行った。
・ダウンロード件数 68,485 件(再掲)
・CD配布枚数
87,939 枚(再掲)
⑤ この他、分析手数料の金融機関振込手数料の無償化、前述の電子申請システムの
改良、後述の講習会、勉強会開催などを通じ、顧客の利便、サービス向上に努め
た。
3 調査研究開発事業
(1) 地域建設産業のあり方に関する調査研究
「地域建設産業のあり方検討委員会」を設置し、モデル県について、建設業の特
徴を分析したうえで、地域ごとの建設業のあり方等の調査研究を実施し提言を行っ
た。
・モデル県:福島県(座長:大橋 弘 東京大学大学院教授)
(2)
「建設業の経営分析」の作成・提供
当財団へ経営状況分析申請のあった建設業者の財務諸表に基づき、建設業の経営
状況を分析した資料「建設業の経営分析」(平成26年度版)を作成・提供した。ま
た、平成24年度から作成している「建設業/建設産業関係データ集」を更新し、関
係機関に配布した。
(3)
その他
建設業に関する情報管理及び情報提供を円滑に行うため、必要なシステム開発を
行った。
4 情報の公開及び提供事業
(1) 経営事項審査情報処理事業の一環として、経営事項審査結果の公表を実施した。
(2)
データベースに蓄積した建設業許可情報及び経営事項審査情報を、関係行政庁等に
提供した。
5 広報・研修・講習会
(1) 当財団の業務内容・事業等について広報活動を行った。
① 「CIICだより」のメールによる配信
許可行政庁 58 機関に対し毎月1回配信。
② 「CIICメールマガジン」の配信
当財団への経営状況分析申請者等に、4月から9月は毎月1回、10月から3
月は月2回の定期配信のほか臨時配信を4回実施。
(平成28年3月末 配信登録者数 22,093 名)
(2)
行政庁職員を対象とした建設業情報管理システムの研修を行った。
(受講者 36 機関、出席者数 99 名)
(3) 行政書士会、建設業界団体等の会員を対象とした講習会、勉強会の開催、また講師
の派遣等を行った。
主な講習内容
・建設業会計の基礎知識
・建設業法様式の財務諸表作成上の注意点
・経営状況分析の8指標について
・経営状況分析申請書類作成上の注意点等
(実施回数 30 回、実施団体数 29 団体、受講者数 1,452 名)
(4)
行政庁職員を対象とした建設業会計の基礎知識、虚偽申請防止対策の勉強会に
講師(当財団職員、顧問公認会計士)を派遣した。
(実施回 7 回、実施団体 7 団体、国及び都道府県受講者数 119 名)
以上