意味ネットワークを介した ドリルシステム開発 社会情報システム学講座 0312001112 高橋義昭 成果 ・意味ネットワーク上で関連を持たせたも の同士を優先的に出題・回答させること で連想的な記憶による学習効果の向上を 図ることを目的としたシステムの開発を 行った。 ・上の内容を取り入れた出題制御部分の 評価の結果、このシステムの学習方法は 通常より覚えやすかったという解答を得る ことができた システム内容(システムの売り) 1、意味ネットワークを用い、連想的な記憶を 支援する学習ができる 2、意味ネットワークからシステムが問題を 生成できる 3、1つの答えに対して問題文を複数生成で きる システム3本柱 • 意味ネットワークを用いた教材構造 • システム内での問題の生成 • 出題の動的制御 意味ネットワークとは 『個々の概念とその関係性を、ノード (節点)とノード間を結ぶリンク(弧)で表 す知識の表現方法』 ドリルで学ばせたい単語(ドリル中の 解答となる単語)をノード、単語同士の 関係を表した物をリンクとして扱う 意味ネットワークの特色 ノードの種類 「年」「人物」「法令」「事件」「その他」 リンクの種類 「年代」「制定」「発起」「目的」「構成」 「参加」「滅亡」「支配」 システム ドリルの出題画面を見ていただきます。 ドリルの問題を見ながら問題文の生成 についても説明を行います。 評価 作成したシステムの出題制御の評価を行った。 •コンピュータでWebブラウザを使用できる 大学生4名に協力者となってもらった。 •協力者にはまず評価手順書に従ってドリルの学習 部分を操作してもらい,終了後に今回使用した意味 ネットワークの図とアルゴリズムの説明書を渡し、 再度ドリルを操作してもらった。 •終了後、記述式のアンケートを行った 評価結果 • 評価を行った4名とも意味ネットワークを 使ったアルゴリズムは関連性を考えなが ら学習できるので覚えやすいという回答を 得られた。 • 知識の定着においても普通のドリルよりも 学習した内容が頭に残りやすいという意 見を得られた。 評価結果 • 問題文を作るときに、あまり多くのキー ワード使って問題を作ると、覚えるのが逆 に大変になりそうという意見が出された。 この意見については、問題文中に扱う ノードの数は4つまでと制限し、学習の妨 げにならないようなシステムへの改善を 行う まとめ • 今回の評価において評価の対象としたア ルゴリズムは、関連性を考えて学習でき るので覚えやすいとの意見が得られた。 • 今回は歴史学習に特化したシステムとし て作成したが、本システムを他教科での 使用ができるようなに発展させることが課 題となる。 ありがとうございました 評価結果(詳細) • アンケート(1)は協力者4人中4人全員か らこちらが渡した説明書どおりにアルゴリ ズムが進んでいることを確認できたとの 回答を得た. 評価結果(詳細) • アンケート項目(2)の結果,全員アルゴリズムを理解し てからの方が学習内容を覚えやすいという回答を得た. アンケート上ではその理由も記入してもらったが,「アル ゴリズムを知っていれば文章中に含まれている関係し た事例も覚えようという気になって学習に集中できる」と いう回答や「アルゴリズムを知っていれば,関連性を考 えながら学習でき,学習しているときに自分の頭に単語 同士の関係性が浮かびやすくて覚えやすかった」という 回答が見られた. • この結果から,学習者が意味ネットワークのイメージと システムのアルゴリズムを理解していることで学習効果 が上がるのではないかと考えられる. 評価結果(詳細) • アンケート項目(3)においては4人中2名が覚え にくい場面は特に無かったとの回答を出した.1 名から出た意見では「問題を作るときにキー ワードを使っているが,問題文中のキーワード が多すぎると覚えるのが大変になりそう」との意 見が出された.この意見で出された問題点はシ ステム内の問題生成システム中で問題作成時 にキーワードの使用数を最大4つに抑えること にして解決することにした. 評価計画(詳細) • もう1人の意見では,「問題を出題するときにす る時に,一度間違えて再び出題されたノード だった場合は『再出題』などの表示を出して欲し い」との意見であった.本システムでは出題され るたびに問題文が変更されていく仕様になって いるのでノードの再出題時の表示を行ってしま うとまったく見たことが無い問題文にも『再出題』 の表示がされてしまう.記憶の混乱が起こる可 能性もあるため,再出題ノードにはそのような表 示は行なわない.ただし,間違えたときとまった く同じ問題文が出題されたときは『再出題』の表 示が行われるように改良をした.
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