特殊相対性理論を考慮した 光のドップラー効果

特殊相対性理論における
光のドップラー効果
大阪工業大学
情報科学部情報システム学科
B02-095 江本賢泰
はじめに

私たちの日常扱うスケールでの有効な理論で
あるニュートン力学と、光の速さに近い運動を
正しく記述する特殊相対性理論を、ドップラー
効果で比較する。

光の世界でのドップラー効果とはどんなものか?

光速のロケットから見た景色はどうなるのか?
ドップラー効果


音源、光源と観測者との相対的な速度で
波の周波数が異なって観測される現象の
こと。
パトカーのサイレン
可視光の波長
周波数
400(kHz)
750
ニュートン力学から
ニュートン力学では発生源の周波数を
f 0 として、 v 、u を、発生源、観測者の
速度として、観測者の観測する周波数 f N は
fN
cv

f0
cu
となる。
ここで
c
は光速である。
特殊相対性理論から
特殊相対性理論では、同様に周波数
f SR
f SR は
1  

1  



v
ここで、βは  
c
1
2
f0
ドップラー効果のシミュレーション
SR
SR
SRSR
不可視
不可視
特殊相対性理論
特殊相対性理論
特殊相対性理論
特殊相対性理論
ニュートン力学
ニュートン力学
ニュートン力学
ニュートン力学
NN
N N
不可視
不可視
不可視不可視
不可視
不可視
不可視
不可視
ニュートンと特殊相対論の比較
SR/NT比
6
周波数-倍
5
4
3
SR/NT比
2
1
0
0
50
光速-%
100
ニュートン力学、特殊
相対性理論で表され
る周波数変化を比に
とる。 f SR / f 0
f N / f0
光速に近づくにつれて
ニュートン力学に比べ
特殊相対性理論では、
ドップラー効果が大きい。
横ドップラー効果1
光の場合には光源が観測者に対して真横に運動していて、
視線方向の速度を持っていない場合(θ=90°)でも
光の振動数が変化して見えることである。
これを横ドップラー効果という。
fS  f0
1   
2
1
2
1   cos 
横ドップラー効果のシミュレーション
速度が無いとき
光速の10%の時
光速の30%の時
光速の50%の時
光速の90%の時
結論
ニュートンvs特殊相対性理論
 速度が光速の40%以下なら、差は無い。
 光速に近づくにしたがって、特殊相対性
理論のドップラー効果が大きく見られた。
 光速の50%で、可視光領域は見えなくな
る。(赤外線領域が見える?)
結論
横ドップラー効果
 中心程青方偏移が起こり、光速の50%で
可視領域外へ。
 光速の50%付近から真横で赤方偏移が
起こり、光速の60%付近から赤方偏移
により可視領域外へ。
 見えている景色が虹色に変化する
StarBowと呼ばれる現象が起こる。