投資のヒント - 三井住友トラスト・アセットマネジメント

Column
ご参考資料
「投資のヒント」
2016年6月27日
※以下、ピムコジャパンリミテッド提供のレポートをご紹介します。
英国のEU(欧州連合)離脱にかかる
米国ハイイールド社債市場への影響と今後の見通し
 現地時間2016年6月23日(日本時間6月24日)、英国におけるEU離脱を問う国民投票の結果、EU離脱が過半数
を獲得。これにより24日のグローバル金融市場はリスク資産を中心に下落する展開に
 24日の米国ハイイールド社債市場も下落したものの、米金利の低下がマイナス幅の軽減につながり、株式対比
でマイナス幅は軽微に
 短期的には神経質な展開が想定されるも、資源関連セクターを除く米国ハイイールド社債の発行企業は健全な
ファンダメンタルズを維持しており、中長期的に底堅い推移が期待される
英国民投票の結果を受け24日は小幅に下落。年初来ではプラス・リターンを維持
 英国民投票の影響を受けるも、-1.0%(米ドルベース)に留まる
• 6月23日の英国民投票でEUからの離脱が決定、翌24日のグ
ローバル金融市場では株式を中心にリスク資産が大きく下落
• 米国ハイイールド社債市場(BB-B格)は利回りの土台である米
国債利回りが低下したことがマイナス幅を一部相殺し、下落幅
は限定的に
 年初来では+7.1%(米ドルベース)と堅調なリターンを維持
• 2016年初には中国経済に対する不安や原油安の影響を受ける
局面がみられるも、主に以下の要因がプラスに寄与し、年初来
の米国ハイイールド社債市場(BB-B格)のリターンは+7.1%と米
国株式を大きく上回る水準
• 米追加利上げ観測の後退による米国債利回りの低下
• 資源関連を除く米国ハイイールド社債発行企業の過去平均
デフォルト率を下回り、6.4%超の魅力ある利回り*
【2016年の各資産の騰落率】
(米ドルベース)
10%
7.1%
■ 2016年初来
■ 2016年6月24日(前日と比較した騰落率)
5%
0.8%
0%
-1.0%
-5%
-3.6%
米国株式
米国ハイイールド社債
(BB-B格)
110
105
【年初来の各資産の元本成長性】
(米ドルベース)
中国
懸念 原油
再燃 再下落
米国株式: 0.8%
100
95
90
米国ハイイールド
社債: 7.1%
米雇用統計
の鈍化
※2015年12月末を100として指数化
期間:2015年12月31日~2016年6月24日
85
出所:BofAメリルリンチ、ブルームバーグ
15年12月
米国ハイイールド社債(BB-B格):BofAメリルリンチ米国ハイイールド債券BB-B格指数
米国株式:S&P500(配当込)
*利回りはBofAメリルリンチ米国ハイイールド債券BB-B格指数の2016年6月24日時点の数値
16年2月
16年4月
当面は神経質な展開が想定されるも、中長期では健全なファンダメンタルズが下支えに
 英国のEU離脱の今後の展開は不確実な要素が多いものの、
リーマン・ショックや欧州債務問題のような信用危機とは異なる
• 25日のEU主要国外相による緊急会合後、不安定な状態を早期
に終息させるため英国のEU離脱手続きを早急に進める意向を
表明。しかし、EU側は他の加盟国が離脱に追随する動きをけん
制する目的から強い態度で英国との交渉に臨むことが想定され、
妥結には時間がかかる見込み
• かかる状況下、金融市場においても当面は神経質な展開が続く
可能性。ただし、リーマン・ショックや欧州債務問題のような金融
システム不安に直結する信用危機とは異なること、主要先進国
も金融システムの安定性の維持に乗り出す構えであることなど
から、無制限に市場の下落が続く可能性は限定的
 健全なファンダメンタルズが米国ハイイールド社債の下支えに
• 資源関連セクターを除く米国ハイイールド社債のデフォルト率は
過去平均を下回る水準で推移する等、発行企業は健全なファン
ダメンタルズを維持
過去の実績は将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。
【米国ハイイールド債券のスプレッド※とデフォルト率】
(%)
(%)
25
20
スプレッド
(市場全体、左軸)
18
デフォルト率
(市場全体、右軸)
16
14
デフォルト率
(除く資源関連、右軸)
12
15
10
10
デフォルト率過去平均
(除く資源関連、右軸)
資源関連以外の
デフォルト率は
8
過去平均を下回っ
て推移
6
5
4
2
0
0
06年12月
09年12月
12年12月
15年12月
※スプレッドとは、米国債に対する上乗せ金利
期間:2006年12月末~2016年5月末
出所:BofAメリルリンチ スプレッドは米国ハイイールド債券マスターⅡ
指数を使用
※上記は過去のデータであり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。
当資料はピムコジャパンリミテッドの情報を基に三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基
づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いについては最終ページをご覧ください。
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ご参考資料
(ご参考)現在の状況はリーマン・ショックやギリシャ財政危機のような信用危機ではない
 足元の状況は、リーマン・ショックやギリシャ財政危機と異なる
• 今回の英国民投票の結果は、中長期的な政治リスクあるいは
経済成長の低迷につながる可能性は排除できない一方、金融
市場の急落を生むような信用危機と状況は以下の2点で大きく
異なる
1. 金融的なイベントではなく政治イベント
 リーマン・ショックやギリシャ財政危機は、直接的なデフォ
ルトなどによる損失やデレバレッジ (借入の縮小)を伴って
いたが、同問題が金融システムを揺るがすようなデフォ
ルトやデレバレッジにつながるとは予想しづらい
2. 中央銀行の強力なサポートが存在、金融システムも高い頑
健性
 2008年や2012年と異なり、中央銀行による資産の買い入
れのほか、中央銀行による資金供給などのライフライン
が存在
 金融機関のレバレッジ (借入)が当時と比べると格段に低
下しており、イベントが金融機関の巨額の損失、金融シス
テムの機能不全とつながりにくい
 ECB(欧州中央銀行)は欧州周辺国債や投資適格社債の
買い入れを行っているほか、BOE(イングランド銀行)は今
後ゼロ金利政策の導入や、場合によっては量的緩和策
の再導入が見込まれる
【ギリシャ財政危機と英国のEU離脱との違い(イメージ図)】
ギリシャ財政危機の場合
ギリシャの
EU脱退
通貨はユーロから
ドラクマへ
ユーロ建て国債の
返済が困難
ギリシャ政府の
デフォルト懸念
国内銀行の
デフォルト懸念
金融システム
不安
イギリスのEU離脱の場合
イギリスの
EU脱退
通貨はポンドの
まま
国債は元々ポンド
建て
イギリス政府の
デフォルト懸念限定的
国内銀行の
デフォルト懸念限定的
金融システム
は健全
※上記はイメージであり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するもの
ではありません。
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づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いについては最終ページをご覧ください。
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