平成28年度事業計画

平成28年度事業計画
昨年度から会費、検査手数料の引上げが行われたこともあり、昨年度中に3社の脱退があ
りました。協会では、昨年実施した栄養成分表示の試験、削りぶしパンフレット作成等、会
員の事業活動の支援となる事業を更に進め、会員であるメリットを打ち出す事業を今後も続
け、会員の拡大と削りぶし事業の発展に努力します。
1.会員及び認定工場の拡大について
(1)協会の基盤強化のため、一般会員及びJAS認定工場の拡大を図ってきたが、本年度
も、事業に必要な情報提供や安全性向上事業等を実施し、そのメリットを会員皆様と共
にPRし、会員及び認定工場の拡大に努めます。
(2)賛助会員として、削りぶし関連の企業の入会を図っているが、現状は業界関連の一部
の入会に留まっているため、会員の皆様の協力を得ながら削りぶし原料生産業者(又は
団体)、資材業者、製造機械業者等の勧誘に努めます。
2.信頼性向上自主行動計画等の取り組みの推進
平成20年以降、毎年「信頼性向上自主行動計画」の制定を会員に進めてきた。また、
昨今食品表示基準の制定、景品表示法の強化等、食品に対する社会的コンプライアンスへ
の関心が高まっているため、法令遵守に向けた対応や消費者の信頼確保のための取り組み
が強く求められることから、本年度も「信頼性向上自主行動計画」の作成推進に取組みま
す。
3.依頼検査について
(1)削りぶし及び煮干魚類のJAS格付のための検査依頼は、格付製品の出荷に大きな影
響を及ぼすことから、速やかな検査の実施により、これまで10日から15日程度を要
していた検査を、昨年度は7日から10日に短縮しました。本年度は繁忙期を除き5日
から8日を目途に依頼検査結果の報告をするように努めます。
(2)格付の検査の結果等について、格付及び品質管理に影響が生ずる可能性があると思わ
れる事項がある場合は、今後も報告書に注意を記し、依頼者への情報提供をします。
(3)削りぶし及び煮干魚類の原料、原料製品等の格付検査以外の依頼検査を広く受付、会
員の品質管理に役立つよう努めます。
4.消費啓発事業(食育事業)について
日本鰹節協会と協力し、消費者への削り節・鰹節の普及啓発を図るため、本年6月に内
閣府主催で開催される全国食育大会(郡山市)に出展を計画しております。また、昨年度
参加したエコプロダクツへの出展を検討します。
5.研修会等の実施について
(1)今年度も日削協と連携し、JAS専門講習会、JAS格付検査担当者技能研修を実施
いたします。また、会員の要望を踏まえた、研修会等を必要に応じ開催いたします。
(2)地域の削節協会が行う研修会等への講師派遣要請に今後も積極的に対応いたします。
6.情報提供事業について
(1)全削協、公取協、全煮干協及び日削協の共同発行になる『削節・煮干情報』は、削り
節、煮干魚類の原料事情、生産情報、行政情報、話題等を提供しておりますが、更に、
会員の皆様の要望に対応するよう紙面の充実に努めます。
(2)本年4月に協会のホームページをリニューアルしまたが、今回のリニューアルで会員
の皆様にIDとパスワードを設定しましたので、会員に特化した情報提供を進めます。
(3)法律改正等の行政情報や食品事故等、緊急に提供が必要な情報が増えていることから、
情報のスピード化に対応するため、メールによる情報提供を併せて進めます。
(4)また、削り節のPAHs等、削り節の安全に係る情報に対し、削り節の風評被害が生
じないよう、行政、関係団体と連携し迅速な情報提供に努めます。
7.削り節の調査・研究事業について
(1)鰹節安全委員会、PAHs支援部会において、引き続きPAHs低減化について検討
を進めるとともに、その効果の検証試験を実施します。
(2)削り節、鰹節に係る生産、包装、流通、保存、マーケット等に関する調査・研究等の
情報を広く収集し情報提供を行います。
8.食品表示基準対応について
(1)昨年4月1日より食品表示基準が施行となり、削りぶしの表示が大きく変わりました。
そのため、食品表示基準に係る表示方法について、情報紙等により情報提供するとと
もに、各種説明会等の情報提供を行います。
(2)
「食品表示法」に関する会員からの問合せに対応するとともに、地域の協会の研修等を
活用し、食品表示基準の理解を図り、削り節商品のスムーズな表示の更新に努めます。
9.基本問題検討委員会の開催
本年度も協会の円滑かつ健全な運営を行うため、本年度も基本問題検討委員会等を開催
し、削りぶしの国際規格化等の検討を行います。
10.削りぶし・煮干魚類の生産と消費動向について
削りぶし・煮干魚類の生産と消費動向については、会員からの要望が高いことから、農
林水産省等の統計データが入手出来次第作成します。
11.懇親会の開催
(一社)日本鰹節協会との情報交換、共通課題への取組み等を行うべく懇談会を適宣開
催する。また、
「鰹節を語ろう会」等の関係業種の会議等にも参加します。
12.その他
(1)HACCPの制度化対応
厚生労働省が行っている、「HACCPの制度化による食品衛生管理を進めるための
制度検討会」について、その進行状況等の情報を会員に提供するとともに、削り節業界
に影響の大きな課題に対しては関係団体と連携して必要な対応をします。
なお、会員のHACCP導入は、国内取引はもとより、アメリカ・EU等との取引にも欠かせない
ものとなってきていることから、情報収集・提供等を図り、会員のHACCP導入の支援をします。
(2)加工食品の原料原産地表示対応
消費者庁と農林水産省の共催で開催している、加工食品の原料原産地表示制度に関
する検討会での検討結果によっては、かつお節以外の原料原産地表示や原料魚の産地
の表示を求められる可能性もあることから、その進行状況等の情報を会員に提供する
とともに、HACCPの制度化対応同様に、削り節業界だけでは対応が難しい課題に対して
は関係団体と連携して必要な対応をします。