2016年度 現代数学入門 B 第7回 演習

2016 年度 現代数学入門 B 第 7 回 演習
演習 7.27.
Z を mod n の剰余類で {C0 , C1 , . . . , Cn−1 } と分けたとき
Ca + Cb = Ca+b
mod n ,
Ca ∗ Cb = Cab
mod n
によって Zn = {C0 , C1 , . . . , Cn−1 } は環となるのであった.
Z5 , Z6 , Z7 , Z8 のそれぞれについて,C1 , . . . , Cn−1 に乗法 ∗ に関する逆元があるか調べよ.
逆元がある場合はその逆元を求めよ.なお,本問では Ca を単に a と略記して良い.
演習 7.28. 2 つの元からなる体 F2 = {0, 1} 上の 1 変数多項式の全体 F2 [X] を 3 次多項
式 X 3 + X + 1 に関する剰余類にわける.Cr(x) を X 3 + X + 1 で割った余りが r(x) と等し
い F2 [X] の元全体とすると,剰余類は,C0 , C1 , CX , CX+1 , CX 2 , CX 2 +X , CX 2 +1 , CX 2 +X+1 の
8 個となる.この 8 個の剰余類は,
Cr(X) + Cs(X) = Cr(X)+s(X) を X 3 +X+1 で割った余り ,
Cr(X) ∗ Cs(X) = Cr(X)s(X) を X 3 +X+1 で割った余り
によって環となるのであった.この環の乗法 ∗ に関する乗積表を書き,乗法に関する逆元
があるか調べよ.逆元がある場合はその逆元を求めよ.さらにこの環は体になっているか
どうか調べよ.なお,本問では Cr(x) を単に r(x) と略記して良い.