数学検定2級 目次

★
数学検定2級
目次
1次 計算技能検定
1回
2回
数と式 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2 次関数 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
4
3回
4回
5回
6回
7回
8回
9回
10 回
11 回
場合の数と確率 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
集合と平面幾何 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
三角比 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
数列 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
指数関数・対数関数 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
図形と方程式 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
複素数と方程式 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
微分積分 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ベクトル ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
9
12
16
20
24
27
30
33
36
2次 数理技能対策
1回
2回
3回
4回
5回
6回
7回
8回
9回
三角関数 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
指数関数・対数関数 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
場合の数と確率 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
確率統計 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
式と証明 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
複素数と方程式 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
図形と方程式 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
数列 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ベクトル ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
38
41
44
47
50
52
55
57
60
10 回 微分積分 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
11 回 思考力を解く問題 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1 次 過去問題解説 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2 次 過去問題解説 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
練習問題 解答集 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
過去問題 解答集 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
※動画の最後に,2 級数学検定の試験に臨むにあたってが入っています。
63
67
69
72
74
91
1 次:計算技能対策
1
数と式
講義のポイント
・式の展開,因数分解は数をこなすこと!
・分母の有理化は最短で行うこと!
・整式の除法は係数のみを用いて筆算すること!
■式の展開
式の展開は,たとえ公式を忘れてしまっても,自力で展開できるようにしておくことが
重要である。しかしながら,公式利用は計算スピードの向上に役立つので,しっかりと確
認しておこう。
(𝒂 ± 𝒃)𝟑 = 𝒂𝟑 ± 𝟑𝒂𝟐 𝒃 + 𝟑𝒂𝒃𝟐 ± 𝒃𝟑 (複合同順)
(𝒂 + 𝒃)(𝒂𝟐 − 𝒂𝒃 + 𝒃𝟐 ) = 𝒂𝟑 + 𝒃𝟑
(𝒂 − 𝒃)(𝒂𝟐 + 𝒂𝒃 + 𝒃𝟐 ) = 𝒂𝟑 − 𝒃𝟑
(𝒂 + 𝒃 + 𝒄)𝟐 = 𝒂𝟐 + 𝒃𝟐 + 𝒄𝟐 + 𝟐𝒂𝒃 + 𝟐𝒃𝒄 + 𝟐𝒄𝒂
■因数分解
因数分解の方法は,主に以下の 3 つの手法がある。
① 展開公式の逆を利用する
② 共通因数でくくる
③ 置き換えて 2 次式に変形してから,たすき掛けで因数分解する
他にも因数分解の手法は存在するが,主な問題はこれらの手法を用いる,またはこれら
の応用で解くことができる。
1
1 次:計算技能対策
■分母の有理化
有理化とは,根号を含む式,特に平方根を含む式から,根号を取り除いて計算しやすい
分数に変形することを言う.分母,分子ともに有理化することができるが,今回は分母の
有理化を扱う。
(例)
√𝑎 + √𝑏
√𝑎 − √𝑏
=
(√𝑎 + √𝑏)
2
(√𝑎 − √𝑏)(√𝑎 + √𝑏)
𝟐
(√𝒂 + √𝒃)
=
𝒂−𝒃
■整式の除法
割る式,割られる式をともに降べきの順にそろえ,次数の高い項から順に商を求めてい
く。余りの式の次数が割る式の次数よりも低くなるまで計算を行う。
また,筆算では,係数のみで計算を行うと,書く量が削減されるため,効率よく計算で
きる。
2
1 次:計算技能対策
●練習問題●
1
□
式の展開
次の式を展開しなさい。
(1) (3𝑥 − 4𝑦)2
(3) (𝑎 + 2)
(2) (4𝑎 + 3𝑏)(4𝑎 − 3𝑏)
3
(4) (𝑥 + 2)(𝑥 2 − 2𝑥 + 4)
(5) (2𝑥 + 𝑦 − 3𝑧)2
(6) (𝑎 + 2𝑦)2 (𝑎 − 2𝑦)2
(7) (𝑥 − 1)(𝑥 − 2)(𝑥 + 1)(𝑥 + 2)
(8) (𝑥 2 + 𝑥 + 2)(𝑥 2 + 𝑥 − 3)
2
□
因数分解
次の式を因数分解しなさい。
(1) (𝑎 + 𝑏)𝑥 2 + (𝑏 − 𝑎)𝑥𝑦
(2) 144 − 49𝑥 2 𝑦 2
(3) 𝑥 3 − 27
(4) 𝑥 3 + 𝑥 2 − 4𝑥 − 4
(5) 4𝑥 3 − 8𝑥 2 − 9𝑥 + 18
(6) 2𝑥 4 − 7𝑥 2 − 4
(7) (𝑥 2 + 4𝑥)2 − 9(𝑥 2 + 4𝑥) − 36
(8) 𝑎3 𝑏 + 16 − 4𝑎𝑏 − 4𝑎2
3
□
有理化・整式の除法
次の式を簡単にしなさい。
(1)
(3)
1
(2)
√3 − √5
√3
1 + √6
−
√2
(4)
4 + √6
2
3 − √5
1
√2 + √3 + √5
次の多項式 𝐴 を多項式 𝐵 で割った商と余りを求めなさい。
(5) 𝐴 = 3𝑥 2 + 5𝑥 + 4,𝐵 = 𝑥 + 2
(6) 𝐴 = 2𝑥 4 − 3𝑥 2 + 𝑥,𝐵 = 𝑥 − 1
(7) 𝐴 = 𝑥 4 + 2𝑥 3 + 4𝑥 − 1,𝐵 = 𝑥 2 + 2
(8) 𝐴 = −𝑥 4 + 2𝑥 3 + 2𝑥 2 − 5𝑥 + 1,
𝐵 = 2𝑥 2 + 𝑥 − 1
3
1 次:計算技能対策
2 次関数
2
講義のポイント
・2 次関数の頂点は公式の導出までできるように!
・共有点の個数では判別式の意味を理解しよう!
・2 次不等式はグラフで解をチェック!
■2 次関数の頂点
2 次関数の頂点は,公式を覚えるだけでなく,公式の導出ができるようにしておくことが
重要である.以下に平方完成を用いた頂点導出を示すので,自力で求められるようにして
おこう。
2 次関数 𝒚 = 𝒂𝒙𝟐 + 𝒃𝒙 + 𝒄 の頂点の座標は
(−
𝒃
𝒃𝟐 − 𝟒𝒂𝒄
,−
)
𝟐𝒂
𝟒𝒂
(証明)
𝑦 = 𝑎𝑥 2 + 𝑏𝑥 + 𝑐
𝑏
= 𝑎 (𝑥 2 + 𝑥) + 𝑐
𝑎
= 𝑎 {(𝑥 +
𝑏 2
𝑏 2
) −( ) }+𝑐
2𝑎
2𝑎
= 𝑎 (𝑥 +
𝑏 2 𝑏2
) −
+𝑐
2𝑎
4𝑎
= 𝒂 (𝒙 +
𝒃 𝟐 𝒃𝟐 − 𝟒𝒂𝒄
) −
𝟐𝒂
𝟒𝒂
■2 次関数のグラフと 𝒙 軸の共有点の個数
2 次関数のグラフと 𝑥 軸の共有点を求めることは, 𝑥 軸,つまり直線 𝒚 = 𝟎 との共有点を
求めることと同じである。2 式を結び,その式の判別式の符号を見ることで,共有点の個数
を判断することができる。
この判別式は,頂点の 𝒚 座標の値と 𝒙 軸との位置関係,または,解の根号内部の符号を
判別していると考えられる。
4
1 次:計算技能対策
2 次関数 𝒚 = 𝒂𝒙𝟐 + 𝒃𝒙 + 𝒄 について,𝒙 軸との共有点は 𝒚 = 𝟎 を考えて,
𝒂𝒙𝟐 + 𝒃𝒙 + 𝒄 = 𝟎
この判別式 𝑫 = 𝒃𝟐 − 𝟒𝒂𝒄 について,
𝑫 > 𝟎 のとき,𝒙 軸との共有点は 2 個
𝑫 = 𝟎 のとき,𝒙 軸との共有点は 1 個(接する)
𝑫 < 𝟎 のとき,𝒙 軸との共有点は 0 個
(判別式の意味)
①
頂点の 𝑦 座標と 𝑥 軸との関係
2 次関数 𝑦 = 𝑎𝑥 2 + 𝑏𝑥 + 𝑐 (𝒂 > 𝟎) について,
頂点の座標は
(−
𝑏
𝑏2 − 4𝑎𝑐
,−
)
2𝑎
4𝑎
であるから,この 𝑦 座標について,
(i) −
𝒃𝟐 − 𝟒𝒂𝒄
< 𝟎 ⇔ 𝒃𝟐 − 𝟒𝒂𝒄 > 𝟎 のとき
𝟒𝒂
𝑦 座標が 𝑥 軸より下方に位置するので,共有点を 2 個持つ。
(ii) −
𝒃𝟐 − 𝟒𝒂𝒄
= 𝟎 ⇔ 𝒃𝟐 − 𝟒𝒂𝒄 = 𝟎 のとき
𝟒𝒂
𝑦 座標が 𝑥 軸と一致するので,グラフは 𝑥 軸に接し,共有点(重解)を 1 個持つ。
(iii) −
𝒃𝟐 − 𝟒𝒂𝒄
> 𝟎 ⇔ 𝒃𝟐 − 𝟒𝒂𝒄 < 𝟎 のとき
𝟒𝒂
𝑦 座標が 𝑥 軸より上方に位置するので,共有点を持たない。
これらのことは,𝒂 < 𝟎 の場合も同様である。
②
解の根号内部の符号
2 次関数 𝑦 = 𝑎𝑥 2 + 𝑏𝑥 + 𝑐 について,𝑦 = 0 とおいたとき,解の公式より 𝑥 軸との
共有点の座標は,
𝑥=
−𝑏 ± √𝑏2 − 4𝑎𝑐
2𝑎
ここで,解の根号内部について,
(i) 𝒃𝟐 − 𝟒𝒂𝒄 > 𝟎 のとき
根号は正負の 2 種類存在するため,2 次関数は共有点を 2 個持つ。
(ii) 𝒃𝟐 − 𝟒𝒂𝒄 = 𝟎 のとき
根号は 1 種類になるため,2 次関数は共有点を 1 個持つ。
(iii) 𝒃𝟐 − 𝟒𝒂𝒄 < 𝟎 のとき
根号は実数値を取らないので,2 次関数は共有点を持たない。
5
1 次:計算技能対策
■2 次関数のグラフと直線の共有点の個数
2 次関数のグラフと直線の共有点の個数は,𝑥 軸との共有点の求め方と同様に行えば良い。
2 次関数 𝒚 = 𝒂𝒙𝟐 + 𝒃𝒙 + 𝒄 について,𝒚 = 𝒑𝒙 + 𝒒との共有点は
𝒂𝒙𝟐 + 𝒃𝒙 + 𝒄 = 𝒑𝒙 + 𝒒
⇔ 𝒂𝒙𝟐 + (𝒃 − 𝒑)𝒙 + 𝒄 − 𝒒 = 𝟎
となるので,この判別式 𝑫 = (𝒃 − 𝒑)𝟐 − 𝟒𝒂(𝒄 − 𝒒) について,
𝑫 > 𝟎 のとき,𝒙 軸との共有点は 2 個
𝑫 = 𝟎 のとき,𝒙 軸との共有点は 1 個(接する)
𝑫 < 𝟎 のとき,𝒙 軸との共有点は 0 個
■2 次不等式
不等式内の変数に値を代入したとき,正しい評価を与えるものを不等式の解といい,不
等式を解くことは,その解をすべて求めることである。今回は 2 次項を不等式内に含む 2
次方程式の解を扱う。
𝒑 < 𝒒,𝒂 > 𝟎 のとき,
2 次不等式 𝒂(𝒙 − 𝒑)(𝒙 − 𝒒) < 𝟎 の解は,𝒑 < 𝒙 < 𝒒
2 次不等式 𝒂(𝒙 − 𝒑)(𝒙 − 𝒒) > 𝟎 の解は,𝒙 < 𝒑,𝒒 < 𝒙
■解と係数の関係
2 次方程式の解は,因数分解や解の公式を用いなくても,方程式の係数を見ることで,大
まかな予想をすることができる。以下が解と係数の関係であり,導出までしっかりと理解
しておくことが重要である。
2 次方程式 𝒂𝒙𝟐 + 𝒃𝒙 + 𝒄 = 𝟎 の 2 つの解を 𝛂,𝜷 とすると
𝒃
𝒄
𝜶 + 𝜷 = − ,𝜶𝜷 =
𝒂
𝒂
(証明)
①
因数分解からの証明
2 次方程式 𝑎𝑥 2 + 𝑏𝑥 + 𝑐 = 0 の 2 解を 𝛼,𝛽 とすると,
𝑎𝑥 2 + 𝑏𝑥 + 𝑐 = 𝑎(𝑥 − 𝛼)(𝑥 − 𝛽)
𝑏
𝑐
⇔ 𝑎 (𝑥 2 + 𝑥 + ) = 𝑎{𝑥 2 − (𝛼 + 𝛽)𝑥 + 𝛼𝛽}
𝑎
𝑎
となり,係数を比較すると,
𝜶+𝜷=−
𝜶𝜷 =
𝒃
𝒂
𝒄
𝒂
6
1 次:計算技能対策
②
解の公式からの証明
2 次方程式 𝑎𝑥 2 + 𝑏𝑥 + 𝑐 = 0 の 2 解を 𝛼,𝛽 (𝛼 < 𝛽)とすると,解の公式から
𝛼=
−𝑏 − √𝑏2 − 4𝑎𝑐
2𝑎
𝛽=
−𝑏 + √𝑏2 − 4𝑎𝑐
2𝑎
であり,
𝜶+𝜷=
=
−𝑏 − √𝑏2 − 4𝑎𝑐 −𝑏 + √𝑏2 − 4𝑎𝑐
+
2𝑎
2𝑎
−2𝑏
2𝑎
=−
𝒃
𝒂
−𝑏 − √𝑏2 − 4𝑎𝑐
−𝑏 + √𝑏2 − 4𝑎𝑐
𝜶𝜷 = (
)∙(
)
2𝑎
2𝑎
2
(−𝑏)2 − (√𝑏2 − 4𝑎𝑐)
=
4𝑎2
=
𝑏2 − 𝑏2 + 4𝑎𝑐
4𝑎2
=
𝒄
𝒂
7
1 次:計算技能対策
●練習問題●
1
□
2 次関数の頂点
次の 2 次関数の頂点の座標を求めなさい。
(1) 𝑦 = 2(𝑥 + 1)2
(2) 𝑦 = 2𝑥 2 + 4𝑥 − 1
(3) 𝑦 = −𝑥 2 + 4
1
7
(4) 𝑦 = 𝑥 2 − 3𝑥 −
2
2
2
□
2 次関数のグラフと直線の共有点の個数
(1) 放物線 𝑦 = 𝑥 2 + 2(2 − 𝑘)𝑥 + 𝑘 が 𝑥 軸に接するように,定数 𝑘 の値を定めなさい。
(2) 放物線 𝑦 = 𝑥 2 − 4𝑥 + 𝑘 と 𝑥 軸の共有点の個数は,定数 𝑘 の値によってどのように
変わるか調べなさい。それぞれの場合について,𝑘 の範囲を数直線上に図示しなさい。
(3) 放物線 𝑦 = −𝑥 2 と直線 𝑦 = −2𝑥 + 𝑘 の共有点の個数を調べなさい。ただし,𝑘 は定数
とする。
(4) 放物線 𝑦 = −𝑥 2 + 2(𝑘 + 1)𝑥 − 2𝑘 2 が直線 𝑦 = 4𝑥 − 2 と共有点をもつような定数 𝑘 の
範囲を求めなさい。
3
□
2 次不等式・解と係数の関係
次の 2 次不等式を解きなさい。
(1) 𝑥 2 − 𝑥 − 6 < 0
(2) 6𝑥 2 − 𝑥 − 1 ≥ 0
(3) 5𝑥 > 3(4𝑥 2 − 1)
(4) − 𝑥 2 + 2𝑥 +
1
≥0
3
次の 2 次方程式の解を 𝛼,𝛽 とするとき,𝛼 + 𝛽,𝛼𝛽 の値を求めなさい。
(5) 𝑥 2 + 4𝑥 − 5 = 0
(6) − 2𝑥 2 + 𝑥 + 4 = 0
(7) 3𝑥 2 − 4 = 0
(8) 4𝑥 2 + 4𝑥 − 1 = 0
8
1 次:計算技能対策
場合の数と確率
3
講義のポイント
・順列問題で悩んだら,手を動かして調べてみよう!
・組合せ問題は,順列問題との関係を意識しよう!
・確率問題は,場合分けに注意しよう!
■順列
異なる個のものから個を取り出して一列に並べたものを順列
順列といい,その総数を
順列
で表す。
個
個
また,自然数の 1 からまでの積をの階乗
階乗といい,と表す。これを用いて,
階乗
とも表す。ただし, である。
(例) 1,2,3,4,5 から 2 つの数を選んで並べる方法は
通り
通り
通り
■組合せ
異なる個のものから個選ぶ組合せの数を と表す。
(例) 1,2,3,4,5 から 2 つの数を選ぶ方法は
通り
通り
通り
9
1 次:計算技能対策
■確率の定義
全事象 の根元事象
根元事象のどれが起こることも同様に確からしいとき,事象!の起こる確率
根元事象
"!は
#$ 事象$の根元事象の個数
事象 の根元事象の個数
全事象%の根元事象の個数
全事象 の根元事象の個数
となる。
※根元事象
根元事象…試行において起こりうる個々の事象をいう。
根元事象
(例) 1 つのさいころを投げる試行において,奇数の目が出る事象を!とすると
&,,,,,6(
全事象
事象! &,,(
根元事象)*,)*,)*,)*,)*,)6*
"! 6
10
1 次:計算技能対策
●練習問題●
練習問題●
1
□
順列
次の計算をしなさい。
次の計算をしなさい。
+ ,,
次の設問に答えなさい。
次の設問に答えなさい。
人から 人を選んで並べる並べ方は何通りありますか。
から の数字を並べ変えてできる けたの偶数はいくつありますか。
2
□
組合せ
次の計算をしなさい。
次の計算をしなさい。
-.
A を含む 5 人の男子生徒,B
人の男子生徒,B を含む 5 人の女子生徒の計 10 人から 5 人を選ぶとき,次の
人を選ぶとき,次のよ
次のよ
うな方法は何通りあるか。
うな方法は何通りあるか。
全員から選ぶ選び方
男子 人,女子 人を選ぶ選び方
男子から A を含む 人,女子から B を含む 人を選ぶ選び方
60 人を 人, 人の 組に分ける分け方
3
□
確率
枚の硬貨を投げるとき, 枚だけ表になる確率を求めなさい。
赤球 6 個と白球 個が入っている袋から同時に 個の球を取り出すとき,取り出した 個の
球のうち,少なくとも 個が赤玉である確率を求めなさい。
人で 回じゃんけんをして,勝負がつかない確率を求めなさい。
11
1 次:計算技能対策
集合と平面幾何
4
講義のポイント
・集合問題はベン図が書ければ解けたも同然!
・ド・モルガンの法則は自分で説明できるところまで理解しよう!
・平面図形の問題は素早く図が書けるように訓練しよう!
■集合
物の集まりで,それぞれに含まれる明確な定義のあるものを集合
集合という.集合の記法に
集合
は,①要素の列挙,②
①要素の列挙,② 要素の代表と条件 の 2 種類ある。
① 要素の列挙
,
,,
,,
,,
,
② 要素の代表と条件
,
,は整数
は整数
は整数
集合を構成する,,,,をそれぞれ集合の要素
要素といい,
は集合の要素
要素
要素
の個数を示し,上記の場合は,
となる。また,集合の要素・包含関係の記法は以
の個数
下になる。
は集合
は集合
の要素
は集合 の要素
の要素
は集合
は集合
の要素でない
は集合 の要素でない
の要素でない
は
はの部分集合
の部分集合
の部分集合
と
との要素は全て一致
の要素は全て一致
の要素は全て一致
集合同士の関係を表す記法には以下がある。
積集合
,どちらにも属する要素全体の集合
どちらにも属する要素全体の集合
積集合 ,
どちらにも属する要素全体の集合
和集合
,の少なくとも一方に属する要素全体の集合
の少なくとも一方に属する要素全体の集合
和集合 ,
の少なくとも一方に属する要素全体の集合
空集合
空集合 要素をつも持たない集合であり,全ての集合の部分集合
要素を つも持たない集合であり,全ての集合の部分集合
つも持たない集合であり,全ての集合の部分集合
補集合
補集合 ! 全体集合"の要素で,
全体集合 の要素で,
に属さない要素全体の集合.
の要素で, に属さない要素全体の集合.
集合論において非常に重要になるのが,ド・モルガンの法則
ド・モルガンの法則である。積集合・和集合・
積集合・和集合・
ド・モルガンの法則
否定の関係を示したこの法則は,ベン図
ベン図を用いて関係を視覚化することができる。
否定の関係
ベン図
ド・モルガンの法則
########
!
!
########
!
!
12
1 次:計算技能対策
積集合
積集合 ド・モルガンの法則
########
!
!
和集合
和集合 ド・モルガンの法則
########
!
!
!
補集合
補集合
13
1 次:計算技能対策
■平面幾何
メネラウスの定理・チェバの定理は,頂点
頂点 $ 分点 $ 頂点 $ $ 頂点と一周する
頂点と一周する,と覚
と一周する
えるとよい.問題では素早く図が書けるように多くの問題を解こう。
メネラウスの定理
%& ') *+
(
(
&' )* +%
左図のように,,
と直線&+が
が
左図のように, *%'と直線
と直線
交わっているとき
%& ') *+
(
(
&' )* +%
が成り立つ。
が成り立つ。
チェバの定理
チェバの定理
%& ') *+
(
(
&' )* +%
左図のように,, *%'の内部に点
の内部に点-を
の内部に点 を
取り,3
取り,3 頂点と結んだ直線と 3 辺との
交点を&,
,+とすると,
とすると,
交点を ,),
%& ') *+
(
(
&' )* +%
が成り立つ。
が成り立つ。
三角形の角の 2 等分線と比例
左図のように,,
で1*とその外角
とその外角
左図のように, *%'で
と交わるとき,
の 2 等分線が,直線%'と交わるとき,
等分線が,直線
その交点を/,
その交点を ,0とすると,
とすると,
*%. *' %/. /' %0. 0'
が成り立つ
14
1 次:計算技能対策
●練習問題●
練習問題●
1
□
集合
100 から 200 までの整数のうち,次の整数の個数を求めなさい。
かつ 8 の倍数
または 8 の倍数
でも 8 でも割り切れない整数
で割り切れなくて 8 で割り切れる整数
2
□
メネラウスの定理・チェバの定理
, ABCの辺BCの垂直二等分線が辺BC,CA,ABまたはその延長と交わる点を,
それぞれP,Q,Rとするとき,交点Rが辺ABを. に内分するとする。
①PQ. QRを求めなさい。
②AQ. ACを求めなさい。
, ABCの辺ABを. に内分する点をD,辺ACを. に内分する点をEとし,線分BE
と線分CDの交点をOとする。線分AOと線分ACの交点をFとするとき,BF. FCを求めなさい。
3
□
三角形の角の 2 等分線と比例
, ABCにおいて,∠C 90°,AC であり,∠BACの 等分線とBCの交点をDとすると
AD @0である.このとき,以下の長さを求めなさい。
CD
BD
AB
15
1 次:計算技能対策
三角比
5
講義のポイント
・正弦定理・余弦定理は証明まで理解しよう!
・三角比の相互関係は
を使いこなせるようにしよう!
を使いこなせるようにしよう!
三角比の相互関係は
」も忘れずに!
・三角形の面積は,「底辺
・三角形の面積は,「底辺 高さ 」
■三角比
正弦・余弦・正接とは,単位円において点,から正の方向に回転した動点 P を定
めたとき,以下のように定義される。
, , 上記の公式の導出は以下になる。
(証明)
動点 P は円周上にあるため,
これより,
であり,定義から
よって,
16
1 次:計算技能対策
■正弦定理・余弦定理
■正弦定理・余弦定理
! "#$において,頂点",#,$に向かい合う対辺#$,$","#の長さを,それぞれ
,,とし,∠",∠#,∠$の大きさを%,&,'と表すとき,以下が成り立つ。
正弦定理
は ! 234の外接円の半径
の外接円の半径
正弦定理 1は
の外接円の半径 1
. / 0
余弦定理
余弦定理
5 .
5 /
(正弦定理の証明)
① () %について
(i) BC が外接円の直径でない場合
円周角の定理より,AB または AC が直径になるので,
三角比の定義から
% ()
* () %
(ii) BC が外接円の直径である場合
円周角の定理より,+" ,-であるので,
() % () ,-
②③も同様にして
() & , () '
が成り立つ。
よって,①②③より
1
. / 0
17
5 0
1 次:計算技能対策
(余弦定理の証明)
上図のように座標軸を取ると,それぞれの頂点の座標は
",,#,,$ % , %
となり,頂点 C から辺 AB に下ろした垂線の足を点 H とするとき,
! 6#$において,三平方の定理より
7 5 %7 8 %9 5 ( % 8 % %9
5 .
ここで,それぞれの文字を循環的に変える
循環的に変えることで,
循環的に変える
5 /
5 0
が成り立つ。
■三角形の面積
三角形の面積は,三角比を用いても求めることができる。しかし,「底辺 高さ (」の
公式も使える時は使うようにしよう。
! 234の面積
の面積:は
の面積 は
18
:
.
:
/
:
0
1 次:計算技能対策
●練習問題●
練習問題●
1
□
三角比
;(
8 ≤ ≤ =9のとき次の値を求めなさい。
89 839? ? 2
□
8(9 5 849ta 5
ta 正弦定理・余弦定理
! "#$において,対辺の長さを,,,外接円の半径を)とする。
89 6,& 3-,' 5-のとき,と)を求めなさい。
8(9 ),& (-のとき,%を求めなさい。
839 ;6 5 ;(, (;3,% 45-のとき,と'を求めなさい。
8498 9: 8 9: 8 9 4: 5: 6のとき,%を求めなさい。
3
□
三角形の面積
円に内接する四角形"#$Dがある。"# 4,#$ 5,$D 7,D" のとき,この四角形
の面積Hを求めなさい。
19
1 次:計算技能対策
数列
6
講義のポイント
・等差数列,等比数列は公式の導出までできるようにしよう!
・和の公式は性質まで理解しよう!
■等差数列
等差数列とは,
隣接する項
数列の最初の項を初項
初項,
等差数列
隣接する項の差が一定になっている数列である。
一定
初項
共通する差を公差
公差という。また,等差数列は隣接項の差が一定なので,の
の 1 次式で表され
公差
次式
る。初項,末項,公差の等差数列 について,以下の性質がある。
定義
,,, 一般項
第項までの和
項までの和
等差中項
数列
が等差数列ならば,を
との等差中項といい
の等差中項といい
数列 ,,が等差数列ならば,
が等差数列ならば, をと
の等差中項といい
(等差数列の和の公式)
各項を項番号について昇順・降順に列挙し,辺々加えると,
よって,第 3 式の右辺は を個加えたものなので,
20
1 次:計算技能対策
■等比数列
等比数列
隣接する項の比が一定になっている数列である。
数列の最初の項を初項
初項,
等比数列とは,
数列
隣接する項の比が一定
初項
共通する比を公比
公比という。初項,末項,公比
の等比数列 について,以下の性質
公比
がある。
定義
' ,,, ' ≠ (,
,' ≠ (のとき
のとき
のとき
一般項
'"
第項までの和
項までの和
① ' ≠ のとき
のとき
' ' '
'
'
'
② ' のとき
のとき
のとき
等比中項
数列
が等比数列ならば,を
との等比中項といい
の等比中項といい
数列 ,,が等比数列ならば,
が等比数列ならば, をと
の等比中項といい
)
*
(等比数列の和の公式)
各項を項番号について昇順に列挙し,各項に をかけたものを引くと,
1 0
0
!
!
よって,第 3 式より,
1 1 両辺1 ≠ 0で割って,
' '
' '
ここで,末項は '
'
"#
であるから,
21
"!
"!
0
"#
"#
0
1 次:計算技能対策
■和の記号 +
和の記号は,厳密には数列の和を表す記号である。和の記号には以下の性質がある。
① 加法・減法に関する性質
5/
5/
5/
+5 ± 5 + 5 ± + 5 複合同順
複合同順
複合同順
② 分配法則に関する性質
5/
5/
+ 5 + 5
+ は
はに無関係な定数
無関係な定数
5/
また,以下の公式があり,数列の和を計算する上で重要になる。
① 1 次和
+5 5/
② 2 次和
+ 5 5/
4
③ 3 次和
+ 5 7 8
5/
④ 等比和
+ '5" 5/
'
ただし,
ただし,'
ただし, ≠ '
(例)
./#
./#
+, 3, 1 + , + 3, + 1
./#
!
./#
!
1
1
1 1 3 ∙ 1 6
1
1 1 9 1 6
6
1
! 3 1 9 9 6
6
1
! 1 4
6
4 22
1 次:計算技能対策
●練習問題●
練習問題●
1
□
等差数列
1初項が 13,第 5 項が 7 である等差数列の第 0 項を求めなさい。
第 10 項が 30,第 3 項が 69 である等差数列の初項を求めなさい。
3等差数列をなす 3 数について,和が 4,積が 440 である.この 3 数を求めなさい。
4初項が 00,公差が 5 である等差数列の,和の最小値を求めなさい。
2
□
等比数列
1初項が 4,第 4 項が 3 である等比数列の公比を求めなさい。
初項が 3,第 3 項が 7 である等比数列の第 6 項までの和を求めなさい。ただし,公比は正
3数列,6,;,4 は各項が正の等比数列である.,;の値を求めなさい。
4初項 ,公比 3,末項 486 である等比数列の和を求めなさい。
3
□
和の記号
次の数列の和を求めなさい。34は,数列の第項までの和を求めなさい。
11! ,3! ,5! , ,19!
8= ,9= ,10= , ,0=
37,77,777, 41,1 ,1 3, 23
1 次:計算技能対策
7
指数関数・対数関数
講義のポイント
・指数関数,対数関数はグラフまでかけるようにしよう!
・累乗根は指数の形で計算すること!
■指数関数と累乗根
指数関数と累乗根
指数関数とは,べき乗
べき乗において指数部分
指数部分を変数
累乗根とは,
指数関数
べき乗
指数部分 変数とする関数である。累乗根
変数
累乗根
「の
の乗根」
乗根」という形で表され,乗すると
乗するとになる数
乗根」
乗すると になる数のことである。よって,累乗根と
になる数
指数関数には以下の等式が成り立つ。
は正の整数
は正の整数
は正の整数
また,指数関数には以下の性質がある。
,
, ,
,,
,を
を有理数とすると
① ② ③ ④
⑤ ⑥ ⑦
指数関数のグラフは以下のようになる。
① のとき
のとき
② のとき
のとき
24
1 次:計算技能対策
■対数関数
対数関数は,指数関数と大きく関わっている。任意の数を,を底とする指数関数によ
対数関数
り としたときのが対数
対数である。
対数
と表記し,を
をを底とする
を底とするの対数
真数という。
を底とする の対数といい,を真数
の対数
真数
対数関数を議論するときには,
① 底の条件 ,
, ② 真数条件 に注意する必要がある。対数関数には以下の性質がある。
底の条件 ,
, ,
, ,
, 真数条件 ,
, ,
, ①
②
③
④
! " # # 底の変換公式
底の変換公式
底の変換公式
対数関数のグラフは以下のようになる。
① のとき
のとき
② のとき
のとき
25
1 次:計算技能対策
●練習問題●
練習問題●
1
□
指数関数・累乗根
指数関数・累乗根
13& × 9) ÷ 27) 次の式を簡単にしなさい。
2- ) & × & -) ÷ . - / 1
1
3"16 × "4 ÷ 38)
1
8
4567 1 の形で表す
54: " 2:) " 32 0
次の方程式,不等式を解きなさい。
625: " 5: " 2 ≥ 0
2
□
対数関数
次の式を簡単にしなさい。
1 log ) 3 ! log & 2 " log . 3 " log @ 2
27ABCDE .
次の問いに答えなさい。
3 log ) 3 , log & 5 -のとき, log ) 10 と logF/ 40 を,-を用いて表しなさい。
4対数方程式 log G ! log G ! 2 1を解きなさい。
5対数不等式 log ) " 2 < 1 ! log F " 4
)
3
□
指数と対数
F F F
J を,-,Iを用いて
,-,Iを自然数とし,): - ) I )J 4のとき,8:
表しなさい。
26
1 次:計算技能対策
図形と方程式
8
講義のポイント
・内分,外分は図をかいて理解しよう!
・直線,円の方程式は平行移動を意識しよう!
■内分点・外分点
線分を
を に
に内分・外分
平面上に,2 点 , ,
, をとったとき,線分
線分
する点
数直線上で辺の比をとることで求めることが
する点は以下のようになる。以下の公式は,数直線上で辺の比をとる
数直線上で辺の比をとる
できる。
① 線分の内分点
の内分点の座標
線分
の内分点 の座標
,
② 線分の外分点
の外分点の座標
線分
の外分点 の座標
,
図 1 内分点
図 2 外分点①
図 3 外分点②
27
1 次:計算技能対策
■直線の方程式・円の方程式
一般に,座標平面上にある全ての直線は, = ≠ ,
, ≠ の形で表すこ
とができ,直線の方程式は以下の条件がそろうことで求めることができる。
① 直線上の 1 点とその直線の傾き
直線が点,
,を通り,その傾きが
を通り,その傾きがであるとき
直線が点
を通り,その傾きが であるとき
= " # ② 異なる 2 点
直線が点
, , を通るとき
を通るとき
直線が 点 , ,
=
" #
特に,切片が明示された場合は切片形
= ここで,座標平面上での平行移動
座標平面上での平行移動は以下の操作を行うことで求めることができることに
座標平面上での平行移動
注意したい。
軸方向に
軸方向に(,
軸方向に)だけ平行移動した関数
軸方向に ,軸方向に
軸方向に だけ平行移動した関数
→ (,
, → )
(
※この操作を+),だけ平行移動とも言う
だけ平行移動とも言う
※この操作を
中心,,半径!の円の方程式は" # " # = $ で表されるが,これは,原
点を中心とする円 = $ の円を,軸方向に
軸方向に,
軸方向にだけ平行移動
軸方向に ,軸方向に
軸方向に だけ平行移動したも
だけ平行移動
のと考えられる。
,半径$の円の方程式
中心,
,,半径
,半径
の円の方程式
中心
○ 基本形
" # " # = $
と
と の係数が等しい場合が円であり,平方完成して上記を求める
の係数が等しい場合が円であり,平方完成して上記を求める
○ 一般形
% = "% & > #
は半径が正になる条件
※% & > は半径が正になる条件
28
1 次:計算技能対策
●練習問題●
練習問題●
1
□
内分点・外分点
線分 AB を以下の割合で内分・外分する点を求めなさい。
"1#2,4,
6,3,2 1
"2#5,1,
2, 1,3 5
"3#0,4,
6,0,1 1
"4#3,3,
7,1,2 3
2
□
直線の方程式・円の方程式
直線の方程式・円の方程式
次の直線,円の方程式を求めなさい。
"1#点2,4を通り,傾きが 3の直線
"2#2 点2,3,8,3を通る直線
"3#点0,3を中心とし,点1,6を通る円
"4#点2,4を中心とし,軸に接する円
3
□
直線と円
直線と円
円" 2# " 3# = 2と直線 = 5が共有点を持つような定数の値の範囲を
求めなさい。
29
1 次:計算技能対策
複素数と方程式
9
講義のポイント
・複素数問題
複素数問題は
問題は実数項と虚数項に分ける
実数項と虚数項に分けるのがポイント
分けるのがポイント!
のがポイント!
・対称式を基本対称式で表せるようにしよう!
対称式を基本対称式で表せるようにしよう!
※本講義において,,,,などの文字は実数とする。
■複素数
複素数とは, の形で表されるものをいい,
を満たす 1 つの数を虚数単位
虚数単位
という。ここで,を実部
実部,
虚部といい,
この複素数は, のとき実数
のとき実数であり,
の
の
実部 を虚部
虚部
のとき実数
とき純虚数となる。
とき純虚数
また,2 つの複素数 , を共役
共役(
共役(きょうやく)
きょうやく)な複素数といい、共役な複素数の
な複素数
和と積は実数になる。
和と積は実数
(例)
和: 積: 複素数は実数項・虚数項に分けて考えることが重要
○複素数の相等
,
, ○複素数の計算
①加法・減法
②乗法
③除法
30
1 次:計算技能対策
■対称式
対称式とは,変数を入れかえても式が変わらない多項式
変数を入れかえても式が変わらない多項式のことである.すべての対称式
対称式
変数を入れかえても式が変わらない多項式
は基本対称式
基本対称式で表される。基本対称式は文字の和、積、またはその組み合わせで表される。
基本対称式
対称式:
, ,
,
対称式: ,
基本対称式:
,,
, ,
, ,
,
基本対称式: ,
(例)
2
3 31
1 次:計算技能対策
●練習問題●
練習問題●
1
□
複素数の計算・相等
複素数の計算・相等
次の計算をしなさい。
13 2
2
2 5 10
3 1 3
次の等式を満たす実数 ,!の値を求めなさい。
31 3 7 1 !
2
□
対称式
2 次方程式
2 3 0の 2 つの解を#,$とするとき,# 2 次方程式を 1 つ作りなさい。
3
□
方程式の解
方程式の解
次の方程式を複素数の範囲で解きなさい。
12
2
5 4 0
80
32
1
1
,$ を解とする
$
#
1 次:計算技能対策
微分積分
10
講義のポイント
・微分は定義式から求められるようにしよう!
・定積分は定数であることに注意!
■微分係数と導関数
関数について,極限値
極限値
極限値 が存在する
が存在するとき,これをの
が存在する
で表す。
における微分係数
微分係数といい,
微分係数
関数が,ある区間のすべてのの値で微分可能である
その区間の任意の値
任意の値に
ある区間のすべての の値で微分可能であるとき,
の値で微分可能である
任意の値
対応する微分係数を考えれば,新しい関数が得られ,これを導関数
導関数という.
また,
導関数
この導関数を求めることを, を微分する
微分するという。
微分する
○微分法の基本性質
○微分係数の定義
③ ④ とくに
また,導関数の表記は
以外には
また,導関数の表記は 以外には
,
② ⑤ ○導関数の定義
① は定数
は定数
は定数
!
# "
$ !
⑥% %%&#
,
33
1 次:計算技能対策
■不定積分と定積分
関数に対し,微分するとになる関数を,の不定積分
不定積分または原始関数
原始関数といい,
不定積分
原始関数
' で表す。
○不定積分の定義
の不定積分の
の不定積分の 1 つを(とすると,
とすると,の不定積分は
の不定積分は
つを
とすると,
' ( ))は積分定数
は積分定数
は積分定数
:被積分関数,
:被積分関数,:積分変数
:被積分関数, :積分変数
:積分変数
○不定積分の基本性質
不定積分の基本性質
' * ' * ' 不定積分の結果は,積分変数の関数
積分変数の関数になる一方,定積分の結果は定数
定数になることに注意
積分変数の関数
定数
を要する。
○定積分の定義
とするとき,この区間内の 2 数
ある区間で連続な関数の不定積分の
の不定積分の 1 つを(とするとき,この区間内の
つを
ある区間で連続な関数
,
,+に対して,
に対して,の
のから
から+までの定積分
に対して,
から までの定積分は
までの定積分は
+
' ,(-+ (+ (
:
:下端,
:上端
下端,+:
上端
※,
,+の大小は
の大小は
, +,
, > +のいずれ
のいずれも可
の大小は < +,
のいずれも可
○定積分の基本性質
定積分の基本性質
+
+
+
①
,*は定数,複合同順
は定数,複合同順
' * ' * ' ,
は定数,複合同順
②
' ④
' ' ' +
③
+
34
+
' ' +
1 次:計算技能対策
●練習問題●
練習問題●
1
□
微分係数・導関数
1 1
を定義に従ってで微分しなさい。
2 2 12 を微分し, 0における微分係数を求めなさい。
2
□
不定積分
次の不定積分を求めなさい.ただし,はに無関係とする。
1' 12 4 ' 12 4
2' 1 24
3
□
定積分
次の定積分を求めなさい。
6
1' 3 1 14
&7
8
8
2' 6 24 ' 6 24
&6
6
35
1 次:計算技能対策
ベクトル
11
講義のポイント
・ベクトルは
ベクトルは縦ベクトルで書くのがオススメ!
縦ベクトルで書くのがオススメ!
・三角比の復習をしてから講義に臨もう!
三角比の復習をしてから講義に臨もう!
■ベクトルの成分と大きさ
ベクトルとは,向き
向きと大きさ
成分・
向き 大きさを持った量である。座標平面においてベクトルは成分・
大きさ
成分・
成分を,
座標空間においてベクトルは成分
成分・成分
成分・成分
成分を持つ。
また,ベクトルの大
大
成分
成分
と表す。特に,大きさが
きさを
大きさが 1 のベクトルを単位ベクトル
単位ベクトルという。
きさ
単位ベクトル
○ベクトルの大きさ
のとき,
のとき,
のとき, のとき,
のとき,
のとき, ○単位ベクトル
と同じ向きの単位ベクトル
と同じ向きの単位ベクトル ■ベクトルの内積
ベクトルの内積
内積は,ベクトルの大きさ
大きさと,ベクトル同士のなす角の大きさ
角の大きさによって定義
内積
大きさ
角の大きさ
される。
, ,なす角を
とするとき
とするとき
,なす角を
! "定義
!
定義#
定義
$ "成分表示
成分表示#
成分表示
ベクトルの大きさが分かっている場合,定義式の余弦
余弦
を用いてベクトル同士のな
余弦
す角の大きさを求めることができる。
36
1 次:計算技能対策
●練習問題●
練習問題●
1
□
ベクトルの成分・大きさ
ベクトルの成分・大きさ
2
11
1 1 ,' であるとき,( を* +'の形に表しなさい。
10
1
2
2 1 ,' 1 に対して,+ 'の大きさが1となる+の値を求めなさい。
2
1
2
□
ベクトルの内積・なす角の大きさ
ベクトルの内積・なす角の大きさ
2 つのベクトル,'が, 1,!'! 2,! 2'! 3を満たすとき,と'のなす角-
および! − 2'!の値を求めなさい。
3
□
単位ベクトル
ベクトル −1
に対して次のものを求めなさい。
2
1垂直な単位ベクトル/
2平行な単位ベクトル0
37
2 次:数理技能対策
三角関数
1
講義のポイント
・三角関数の公式の基本,加法定理をまずマスターしよう!
・各公式が加法定理から導出されることを理解しよう!
■加法定理・2
加法定理・2 倍角の公式
倍角の公式
加法定理は左辺から右辺
右辺から左辺への変換もできるよう
加法定理 左辺から右辺への変換だけでなく,逆の右辺から左辺
左辺から右辺
右辺から左辺
にしておかなければならない。
○加法定理
2 倍角の公式は加法定理の応用である。余裕があれば,半角の公式
半角の公式も見ておくとよい。
倍角の公式
半角の公式
半角の公式は,2 倍角の公式の角度を半分
角度を半分にすることで求めることができる。
角度を半分
○2 倍角の公式
※半角の公式は
とし,整理することで求まる
38
2 次:数理技能対策
■積和の公式・和積の公式
積和の公式・和積の公式も加法定理
積和の公式・和積の公式 加法定理の応用になる.どちらも覚えることが望ましいが,
加法定理
どちらか一方を覚えておけば,もう一方は導出で求まる。
○積和の公式
○和積の公式
+ + + +
+ +
+ + + + 39
+
+
2 次:数理技能対策
●練習問題●
練習問題●
1
□
加法定理
次の値を求めなさい。
1 sin 105°
2 cos 165°
3 tan
2
□
7
(
12
2 倍角の公式・和積の公式
倍角の公式・和積の公式
△ ABC において以下の式が成り立つとき,この三角形の形状を決定しなさい。
cos - + cos . sin /
3
□
積和の公式・和積の公式
積和の公式・和積の公式
次の値を求めなさい。
1 sin 10° + sin 50° sin 70°
2 sin 10° sin 50° sin 70°
40
2 次:数理技能対策
指数関数・対数関数
2
講義のポイント
・指数関数,対数関数の底に対する変化に注意しよう!
・対数を用いた桁数の求め方をマスターしよう!
対数を用いた桁数の求め方をマスターしよう!
■指数関数
指数関数のグラフは以下のようになる。
① のとき
のとき
② のとき
のとき
○指数関数の底底を
○指数関数の底 底をとする
底を とする
とする ① のとき
のとき
関数は単調増加関数
関数は単調増加関数
のとき
② のとき
関数は単調減少関数
41
2 次:数理技能対策
■対数関数
対数関数のグラフは以下のようになる。
② のとき
のとき
① のとき
のとき
○対数関数の底
底を とする
とする 対数関数の底底を
関数の底 底をとする
① のとき
のとき
関数は単調増加関数
関数は単調増加関数
② のとき
のとき
関数は単調減少関数
■正の数の桁数
対数の中でも,底を
底を 10 とするものを常用対数
常用対数という。常用対数を用いることで,正の数
常用対数
の桁数を求めることができる。
,は整数
は整数で表され
正の数は
は ,
は整数 で表され
正の数
よって,正の数が
桁の数であるならば
よって,正の数 が桁の数であるならば
42
2 次:数理技能対策
●練習問題●
練習問題●
1
□
複利計算
100 万円を年利(複利)5%で預金した。このとき,何年後に初めて預金総額が 150 万円を
超えるか求めなさい。必要ならば,次の値を使ってもよい。
log 2 0.3010, log 3 0.4771, log 7 0.8451
2
□
対数の大小
対数の大小
1 ! " !# のとき,以下の 4 つの値を小さい方から並べなさい。
log $ " , log % ! , log $ !" , log %
3
□
"
!
正の数の桁数
自然数& 7''' について以下の問いに答えなさい。必要ならば,次の値を用いてもよい。
log 2 0.3010, log 5 0.6990, log 7 0.8451
*1+&は何桁の数か求めなさい。
*2+&の先頭の数字は何か求めなさい。
*3+&の末尾の数字を求めなさい。
43
2 次:数理技能対策
場合の数と確率
3
講義のポイント
・同じものを含む順列の計算方法を理解しよう!
同じものを含む順列の計算方法を理解しよう!
・反復試行の確率を求められるようにしよう!
反復試行の確率を求められるようにしよう!
■同じものを含む順列
個の中に個,個の区別のつかない同じものが含まれている順列は,
① 始めは区別のできるものとして順列を計算
② 区別のつかない同じものの並び順を計算
③ ①÷②で同じものを含む順列を算出
として求める。
かつ
かつ
, かつ ,
(同じものを含む順列)
A が 1 個,B が 1 個,C が 2 個(区別できない)の順列を考える。
① 区別のできるものとして計算する
C を C1,
A,B,C1,
C1,C2 として考えると,A
C1,C2 の順列になる。
例) A,C1,
C1,B,C2 なので通り
なので 通り
② 同じものの並び順を計算する
C1 と C2 の順列なので通り
通り
a. ①の例では【
【A,□,B
C が入る。
,□,B,□】の□に
,□】
b. C1,
C1,C2 または C2,
C2,C1 となる。
(つまり,A
A,C1,
C1,B,C2 または A,C2,
C2,B,C1)
C1
c. 全ての場合において
C の通りが成り立つ。
全ての場合
③ ①÷②で結果を計算する
C1,
C1,C2 として考えていた分の重複を取り除くと
通り
通り
44
2 次:数理技能対策
■反復試行の確率
反復試行とは同じ試行を繰り返
繰り返す
どのタイミン
反復試行
繰り返すことであり,ある事象がその反復の中のどのタイミン
グで起こるかということが議論の対象になる。
グで起こるか
○1 回の試行で事象 A が起こる確率:
が起こる確率:
○反復回数:回
○反復回数: 回
このとき,事象 A がちょうど回起こる確率は
がちょうど 回起こる確率は
⬚ ⬚ −
(反復試行の確率の公式)
コインを 4 回投げたとき,2 回表が出る確率を求める.(表:H,裏:T)
① 順番は無視して表が
2 回出る確率を求める
順番は無視して
− ② 表が出るタイミングを選ぶ
表が出るタイミング
a. 式から考える
H が 2 個,T が 2 個の順列を考えると
①を加味して
b. 表の出る場所(回目)を選ぶ
【1 回目,2 回目,3 回目,4 回目】から表の出るところを 2 回分選ぶ
①を加味して
■期待値
ある試行を行い,得られる大体の利得をその試行の期待値
期待値という。(1
回ギャンブルでの
期待値
賞金の平均など)
のとり得る値" ," , ⋯ ,"
○変数!のとり得る値
のとり得る値
○変数
○変数!に対する確率
○変数 に対する確率
に対する確率 , , ⋯ ,
このときの期待値は
! " " ⋯ " 45
2 次:数理技能対策
●練習問題●
練習問題●
1
□
同じものを含む順列
AABBCCD の 7 文字の並べ方について,以下のものを求めなさい。
並べ方の総数
Dの両隣がAである場合
2
□
反復試行の確率
1 個のさいころを 5 回投げるとき,素数の目が 4 回以上でる確率を求めなさい。
3
□
期待値
1 から 7 までの数字から,重複しないように 3 つの数字を選ぶ。その中の最小の数字を&と
するとき,&の期待値'&を求めなさい。
46
2 次:数理技能対策
・確率用語と公式の対応をしっかり覚えよう!
・確率変数の変換は導出までしっかり理解しよう!
■確率
試行の結果,それが起こる確率が定まるものを確率変数という。確率変数 𝑋 とその変数 𝑋
の発生する確率の対応関係を,𝑋 の確率分布という。
確率変数 𝑿 が 1 つの値 𝒙𝒌 をとる確率を
𝑷(𝑿 = 𝒙𝒌 ) = 𝒑𝒌 (𝒌 = 𝟏,𝟐, ⋯ ,𝒏) とすると
𝒑𝟏 ≥ 𝟎,𝒑𝟐 ≥ 𝟎, ⋯ ,𝒑𝒏 ≥ 𝟎
𝒑𝟏 + 𝒑𝟐 + ⋯ + 𝒑𝒏 = 𝟏
■分散・標準偏差
分散・標準偏差は,どちらも期待値からのばらつき度合を示す値である。注意するのは,
確率変数の単位と分散の単位は異なる。
(例)
確率変数の単位…cm
分散の単位………cm2
○分散
𝒏
𝟐
𝑽(𝑿) = ∑(𝒙𝒊 − 𝑬(𝑿)) 𝒑𝒊
𝒊=𝟏
○標準偏差
𝝈(𝑿) = √𝑽(𝑿)
(分散の公式)
分散の公式を展開すると,
𝑛
2
𝑉(𝑋) = ∑(𝑥𝑖 − 𝐸(𝑋)) 𝑝𝑖
𝑖=1
𝑛
=
∑ 𝑥𝑖2 𝑝𝑖
𝑖=1
𝑛
2
𝑛
− 2𝐸(𝑋) ∑ 𝑥𝑖 𝑝𝑖 + (𝐸(𝑋)) ∑ 𝑝𝑖
𝑖=1
47
𝑖=1
2 次:数理技能対策
ここで,
𝑛
∑ 𝑝𝑖 = 1 であるから,
𝑖=1
2
2
𝑉(𝑋) = 𝐸(𝑋 2) − 2(𝐸(𝑋)) + (𝐸(𝑋))
= 𝑬(𝑿𝟐 ) − (𝑬(𝑿))
𝟐
と表すこともできる。
■確率変数の変換
確率変数 𝑋 ,定数 𝑎,𝑏 を用いて𝑌 = 𝑎𝑋 + 𝑏 としても,この 𝑌 も確率変数となる。
○期待値
𝑬(𝒀) = 𝑬(𝒂𝑿 + 𝒃) = 𝒂𝑬(𝑿) + 𝒃
○分散
𝑽(𝒀) = 𝑽(𝒂𝑿 + 𝒃) = 𝒂𝟐 𝑽(𝑿)
○標準偏差
𝝈(𝒀) = 𝝈(𝒂𝑿 + 𝒃) = |𝒂|√𝑽(𝑿)
(確率変数の変換)
○期待値
𝑛
𝐸(𝑌) = ∑ 𝑦𝑘 𝑝𝑘
𝑘=1
𝑛
= ∑(𝑎𝑥𝑘 + 𝑏)𝑝𝑘
𝑘=1
𝑛
𝑛
= 𝑎 ∑ 𝑥𝑘 𝑝𝑘 + 𝑏 ∑ 𝑝𝑘
𝑘=1
𝑘=1
𝑛
= 𝒂𝑬(𝑿) + 𝒃 (∵ ∑ 𝑝𝑘 = 1)
𝑘=1
○分散
2
𝑉(𝑌) = 𝐸(𝑌 2 ) − (𝐸(𝑌))
= 𝐸((𝑎𝑋 + 𝑏)2 ) − (𝐸(𝑎𝑋 + 𝑏))
2
= 𝐸(𝑎2 𝑋 2 + 2𝑎𝑏𝑋 + 𝑏2 ) − (𝑎𝐸(𝑋) + 𝑏)2
2
= 𝑎2 𝐸(𝑋 2 ) + 2𝑎𝑏𝐸(𝑋) + 𝑏2 − 𝑎2 (𝐸(𝑋)) − 2𝑎𝑏𝐸(𝑋) − 𝑏2
2
= 𝑎2 (𝐸(𝑋 2 ) − (𝐸(𝑋)) )
= 𝒂𝟐 𝑽(𝑿)
○標準偏差
𝜎(𝑌) = √𝑉(𝑌)
= √𝑎2 𝑉(𝑋)
= |𝒂|√𝑽(𝑿)
48
2 次:数理技能対策
●練習問題●
1
□
平均・分散・標準偏差
2 枚の硬貨を同時に投げ,表の出た枚数を 𝑋 とする。このとき,確率変数 𝑌 = 3𝑋 − 2 の
期待値 𝐸(𝑌),分散 𝑉(𝑌),標準偏差 𝜎(𝑌)の値を求めなさい。
2
□
確率分布
0 ,1 ,2 のいずれかの値をとる確率変数 𝑋 の期待値および分散が,それぞれ 1 ,
1
である
2
とする。このとき 𝑋 の確率分布を求めなさい。
3
□
期待値
2 個のさいころを同時に投げて,出た目の数の 2 乗の差の絶対値を 𝑋 とする。確率変数 𝑋
の期待値 𝐸(𝑋) を求めなさい。
49
2 次:数理技能対策
式と証明
5
講義のポイント
・式の証明は「0
・式の証明は「0 との評価」がポイント!
・相加平均・相乗平均の関係をしっかり理解しよう!
■式の証明
式の証明には「等式の証明」
「等式の証明」,「不等式の証明」の
「0 との評価」
「不等式の証明」 2 種類がある。どちらも「
に持ち込むことで,式の証明ができる。 不等式の証明において,等号成立条件
等号成立条件が求められ
等号成立条件
るときは,求めることが必要になる。
○等式の証明
①条件を用いて,
左辺
右辺
を示す
①条件を用いて, 左辺
左辺 右辺
右辺 を示す
②両辺をそれぞれ変形して,同じ式を導く
③片方の辺(
③片方の辺(複雑な方)
複雑な方)を変形して,他方の式を導く
○不等式の証明
①片方の辺に式を移項して,0
①片方の辺に式を移項して,0 との評価を行う
実数
を用いて評価する
②
実数
実数 を用いて評価する
■相加平均・
相加平均・相乗平均の関係
2 つの実数,について,相加平均・相乗平均
相加平均・相乗平均を以下のように定義する。
相加平均・相乗平均
・相加平均・・・
・相乗平均・・・
・相乗平均・・・
相加平均・相乗平均の関係
,
, のと
のとき
のとき
等号成立は
等号成立は
等号成立は 50
2 次:数理技能対策
●練習問題●
練習問題●
1
□
等式の証明
0のとき,以下の式を証明しなさい。
3
2
□
不等式の証明
実数,が不等式 < 1 < を満たすとき,以下の式を証明しなさい。
1 <
1
<1
3
□
相加平均・相乗平均の関係
,,を正の数とするとき,以下の不等式が成り立つことを証明しなさい。
1
4
9
48
51
2 次:数理技能対策
複素数と方程式
6
講義のポイント
・3 文字の対称式を基本対称式で表す練習をしよう!
文字の対称式を基本対称式で表す練習をしよう!
・剰余の定理,因数定理は導出まで理解しよう!
剰余の定理,因数定理は導出まで理解しよう!
■解と係数の関係
これまでに 2 次方程式の解と係数の関係
解と係数の関係を学んだ.3
次方程式の解と係数の関係も,2 次
解と係数の関係
方程式のとき同様に,基本対称式
基本対称式で表される。
基本対称式
○2 次方程式
次方程式 ○3 次方程式
次方程式 ■剰余の定理・因数定理
剰余の定理・因数定理
剰余の定理とは,多項式の
多項式の割
剰余の定理
多項式の割算に関する定理である。同じ 1 つの文字についての 2 つの
多項式,において,をで割ったときの商,余りについて以下の
割算の基本等式が成り立つ。
割算の基本等式
は
はまたは
または
より低い次数
より低い次数
または
より低い次数
52
2 次:数理技能対策
剰余の定理
① 多項式
を
を 1 次式
で割ったときの余り
多項式
次式 で割ったときの余り
② 多項式
を
を 1 次式
で割ったときの余り
で割ったときの余り
多項式
次式
!
(剰余の定理)
割算の基本等式より
であるので,
① のとき両辺に
を代入して
∴ ② のとき両辺に
を代入して
! ! ! ! " ! # ! ∴ !
因数定理とは,剰余の定理において,余り
余り
因数定理
余り の場合である。
因数定理
因数定理
① 1 次式
が多項式
の因数であるとき
の因数であるとき
次式 が
多項式
② 1 次式
が
が多項式
の因数であるとき
の因数であるとき
次式
多項式
!
ここで, 0となる有理数の候補は,
±
定数項の約数
最高次の項の約数
の中に必ず存在する
必ず存在する。
必ず存在する。
53
2 次:数理技能対策
●練習問題●
練習問題●
1
□
解と係数の関係
& ' 21 0の解のうち,2 つが 1,3 であるとき,定数,の値と他の解を
求めなさい。
2
□
剰余の定理
2 ** 5を ' 1で割ったときの余りを求めなさい。
3
□
因数定理
3 - 17 & ' 12が ' 2 3で割り切れるとき,定数,の値を求めなさ
い。
54
2 次:数理技能対策
図形と方程式
図形と方程式
7
講義のポイント
・領域問題では,必ず図示して考えること!
・軌跡問題では,例外がないかの確認を怠らないこと!
・軌跡,領域の問題は数をこなすことで様々なパターンに慣れよう!
■領域と最大・最小
,がある条件を満たす連立不等式を構成しているとき,条件を満たす関数,
,の
範囲(最大値,最小値)を求める手順は以下の通りである。
①連立不等式の表す領域を図示する
①連立不等式の表す領域 を図示する
, とおき,
とおき,,
, のグラフと
のグラフと
②,
とおき,
領域が共有点をもつような
領域 が共有点をもつようなの範囲を調べる
が共有点をもつような の範囲を調べる
■軌跡と方程式
与えられた条件を満たす点が動いてできる図形を,その条件を満たす点の軌跡
軌跡という。
軌跡
軌跡を求める手順は以下の通りである。
①与えられた条件を満たす動点 P の座標を,
とおく
の座標を ,とおく
②与えられた条件を,
の関係式で表す
②与えられた条件を ,の関係式で表す
③軌跡の方程式を導き,その方程式の表す図形を求める
④その図形上の点が条件を満たしているか確認する(
④その図形上の点が条件を満たしているか確認する(例外がないか確認する)
例外がないか確認する)
55
2 次:数理技能対策
●練習問題●
練習問題●
1
□
領域の最大・最小
連立不等式 ≥ 0, ≥ 0,4 ≤ + ≤ 9の表す領域において, + 3の最大値,最小
値を求めなさい。
2
□
軌跡と内分
軌跡と内分
放物線 上を動く点Pと定点A2,1を考える。線分APを1: 2に内分する点Qの軌
跡の方程式を求めなさい。
3
□
軌跡と円
円 + + 3 − 2 + + 2 − 1 0において,の値が変化するとき,円の中心
の軌跡を求めなさい。
56
2 次:数理技能対策
数列
8
講義のポイント
・漸化式には様々な問題があるので,自分で問題を見つけて積極的に解こう!
の条件が付いている計算は,必ず初項の確認を忘れないこと!
・ の条件が付いている計算は,必ず初項の確認を忘れないこと!
■階差数列・群数列
階差数列・群数列
数列 の隣接項の差 ,,, を項とする数列 を,数列 の階
階
差数列という。ただし,
差数列
である。
(階差数列)
数列
の階差数列を
とすると
数列 の階差数列を
の階差数列を とすると
のとき
のとき
のとき
また,数列 をある規則によって適当な群に分けた数列を群数列
群数列という。群数列を扱う
群数列
群数列の規則を見出す。
ときは,もとの数列
もとの数列
群数列の規則
もとの数列 から群数列の規則
57
2 次:数理技能対策
■漸化式
数列の各項を,その前の項から順にただ一つに決める規則を与える式を漸化式
漸化式という.
漸化式
漸化式で定められる数列の一般項は以下のようになる。
①等差数列漸化式
, #の一般項
の一般項
①等差数列 漸化式
漸化式 ,
! "#
②等比数列漸化式
, $ の一般項
の一般項
②等比数列 漸化式
漸化式 ,
$
③その他の数列の一般項
!"漸化式
漸化式
, %!"%!"は
はの関数
の関数
漸化式 ,
の関数
%!" のとき
のとき
のとき
!"漸化式
漸化式
, & '!& ≠ "
漸化式 ,
) '
'
* & &
&
■数学的帰納法
ある命題 について,それがすべての自然数
すべての自然数において成り立つことを示す証明方法の
すべての自然数
一つに,数学的帰納法
数学的帰納法がある。以下に数学的帰納法の手順を示す。
数学的帰納法
数学的帰納法
① のとき命題
のとき命題+が成り立つことを示す
のとき命題 が成り立つことを示す
② のとき命題
のとき命題+が成り立つと仮定したとき,
のとき命題 が成り立つと仮定したとき,
のときも命題
のときも命題+が成り立つことを示す
のときも命題 が成り立つことを示す
58
2 次:数理技能対策
●練習問題●
練習問題●
1
□
階差数列
次の数列の第
項とその数列の第
項までの和を求めなさい。
,4,7,6,4,4, 2
□
漸化式
次の条件で定められる数列 の一般項を求めなさい。
/, / / ≠ 0の定数
/
3
□
数学的帰納法
すべての自然数
について, は5の倍数であることを証明しなさい。
59
2 次:数理技能対策
ベクトル
9
講義のポイント
・位置ベクトルの使い方をマスターしよう!
・ベクトルの応用では,図までかけるように訓練しよう!
■位置ベクトル
で表さ
平面・空間上で 1 点を固定して考えると,任意の点の位置はベクトル
と表す。
れる。このとき,点に関する点の位置ベクトル
位置ベクトルといい,
位置ベクトル
以下に重要な位置ベクトルを示す。
○内分点・外分点の位置ベクトル
を結ぶ線分
,
2 点
,
を結ぶ線分を
を に内分する点
に内分する点,外分する点
を結ぶ線分
に内分する点 ,外分する点
,外分する点
の位置ベクトル
, ○三角形の重心の位置ベクトル
,
,
を頂点とする
3 点
,
,
を頂点とする
の重心
の位置ベクトル
を頂点とする の重心
の重心 の位置ベクトル
60
2 次:数理技能対策
■ベクトルの応用
同一平面・同一空間上のベクトルは,平行でない
平行でない 2 つのベクトル ,!を用いて
と一意に表せる。これをベクトルの一次独立
#
"
ベクトルの一次独立という。この性質を用いて,ベク
ベクトルの一次独立
トルで様々な図形を表現することができる。
○平行(
○平行(共線)
共線)条件
となる実数
-%
直線が直線
が直線%と平行
と平行⇔
となる実数-が存在する
直線
が直線
と平行 となる実数 が存在する
となる実数
-
となる実数-が存在する
点が直線
が直線上にある
上にある⇔
となる実数 が存在する
が直線
上にある ○垂直条件
(
∙ %
⊥ % ⇔ ○共点条件
,
,
が一致する
/
3 点
,
,.
/
が一致する⇔
が一致する ○共面条件
が平面
が平面上にある
上にある
点
が平面
)
"
#
,
⇔
," # ) *となる実数
となる実数",
,)が存在する
が存在する
となる実数 ,#,
○存在条件
で与えられるとき
が
"
#
点
が
で与えられるとき
" # * ⇔ 直線
直線
" # *,
," ≥ (,
,# ≥ ( ⇔ 線分
線分
" # ≤ *,
," ≥ (,
,# ≥ ( ⇔ の周および内部
の周および内部
の周および内部
( ≤ " ≤ *,
,( ≤ # ≤ * ⇔ 平行四辺形の周および内部
の周および内部
平行四辺形
61
2 次:数理技能対策
●練習問題●
練習問題●
1
□
位置ベクトル
3B
2AC
が成り立つとき,点の位置を
2AB
ABCと点があり,4A
求めなさい。
2
□
平面ベクトル
0を満たし
6B
7C
6,7を6 ≥ 0,7 ≥ 0なる実数とする。 ABC内の点が,3A
ているとき,次の設問に答えなさい。
をAB
,AC
,6,7を用いて表しなさい。
1A
26,7が6 7 3を満たしながら変化するとき,点のえがく図形を求めなさい。
3
□
空間ベクトル
4 点A0,0,2,B2, 2,3,C , 1,4,D1, ,1が同じ平面上にあるよう
に,定数 の値を求めなさい。
62
2 次:数理技能対策
微分積分
10
講義のポイント
・微積分は計算のツールにすぎない!多くの問題を解いて,その使い方をマスター
しよう!!
■接線・法線の方程式
法線とは,曲線上の点における接線と,点で直交
直交する直線である。接線,法線の傾
傾
直交
きは,曲線の式の微分係数
微分係数を用いて算出することができる。
微分係数
曲線
曲線 上の点
上の点
,における
における
上の点 ,
・接線の方程式
・接線の方程式
・法線の方程式
2 直線の直交条件
傾きの積
傾きの積
傾きの積 ただし
ただし ■関数の極大・極小
連続な関数が, の前後で増加から減少
増加から減少に変わるとき,は
で極大
極大であ
増加から減少
極大
るといい,を極大値
極大値という。逆に,連続な関数が,
の前後で減少から増加
減少から増加に
極大値
減少から増加
変わるとき,は で極小
極小であるといい,を極小値
極小値という。
極小
極小値
また,極大値・極小値を合わせて極値
極値という。
極値
連続な関数において,
において,
で増減が変わるとき
連続な関数
において, で増減が変わるとき
で増減が変わるとき
① 増加から減少の場合
増加から減少の場合
の符号が正から負に変わる
の符号が正から負に変わる
の符号が正から負に変わる
② 減少から増加の場合
減少から増加の場合
の符号が負から正に変わる
の符号が負から正に変わる
の符号が負から正に変わる
注意
関数が
が で微分可能であるとき,
で微分可能であるとき,
関数
で微分可能であるとき,
が極値
が極値 が極値
が極値 63
2 次:数理技能対策
■面積
面積計算は,定積分
定積分により求めることができる。以下に面積の計算方法を示す。
定積分
曲線と座標軸の間の面積
曲線と座標軸の間の面積
曲線
,軸,
軸,2
, で囲まれた面積
で囲まれた面積は
曲線 ,
軸,2 直線
直線 ,
で囲まれた面積 は
① 区間!,
で常に
≥ であるとき
であるとき
区間 ,"で常に
で常に
であるとき
② 区間!,
で常に
≤ であるとき
であるとき
区間 ,"で常に
で常に
であるとき
2 曲線間の面積
曲線間の面積
曲線
, と
と 2 直線
, で囲まれた面積
で囲まれた面積は
曲線 ,
直線 ,
で囲まれた面積 は
区間!,
で常に
≥ であるとき
であるとき
区間 ,"で常に
で常に
であるとき
また,面積計算に役立つ積分公式を示す。
① %次関数
次関数放物線
次関数 放物線
放物線
' &
② '次関数
次関数
次関数
% 64
(
%
2 次:数理技能対策
■偶関数・奇関数の定積分
以下が偶関数・奇関数
偶関数・奇関数の定義である。偶関数・奇関数の性質を利用することで,以下の
偶関数・奇関数
公式を導くことができる。公式の証明は省略するが,偶関数・奇関数のグラフを書くこと
で理解できる。
① 常に
→ 偶関数
常に
→ 奇関数
② 常に
常に
・偶関数の線形結合も偶関数
・奇関数の線形結合も奇関数
・偶関数との積も偶関数
・奇関数との積は偶関数
・奇関数との積は奇関数
・偶関数との積も奇関数
・% ,( など
など
・,
,' など
など
・グラフは軸に関して対称
・グラフは 軸に関して対称
・グラフは原点に関して対称
偶関数・奇関数の定積分
の形の定積分において
の形の定積分において
*
① が偶関数の場合
が偶関数の場合
% *
② が
が奇関数の場合
*
■積分方程式
積分方程式とは,未知の関数
未知の関数が積分の中に入っている方程式のことである.以下に積分
積分方程式
未知の関数
方程式の解き方を示す。
積分方程式の解法
①
++ ,
,は定数
は定数は,定数であるから
は定数 は,定数であるから,とおく
は,定数であるから とおく
②
のように,被積分関数に積分変数+以外の文字として
,
,++ のように,被積分関数に積分変数
のように,被積分関数に積分変数 以外の文字として
以外の文字として
変数を含む場合は,
変数 を含む場合は,を定数と見なして積分計算を行う
を含む場合は, を定数と見なして積分計算を行う
③ 積分区間に変数
積分区間に変数を含む場合は,
を含む場合は,
++ は定数
は定数を用いる
は定数 を用いる
を用いる
65
2 次:数理技能対策
●練習問題●
練習問題●
1
□
関数の極大・極小
関数 - + / 0 + /が極値を取らないような,定数/の値の範囲を求めなさい。
2
□
接線の方程式・面積
接線の方程式・面積
曲線1 - + 6 0 + 16 32の, 4における接線と曲線とで囲まれた面積を6
とする。このとき,
3
□
6
の値を求めなさい。
18
積分方程式
:
+ 80 98 を満たす関数がただ1つしか存在しないように定数の
;
値を定めなさい。また,そのときの関数を求めなさい。ただし,を正の実数とする。
66
2 次:数理技能対策
思考力を問う問題
11
講義のポイント
・今まで学んだことを総動員して問題にぶつかろう!
■非定型的な問題の考え方
数学検定 2 級 2 次検定における非定型的な問題の考え方は以下になる。
①問題文をよく読み,その問題の背景
①問題文をよく読み,その問題の背景や本質をつかんで,
背景や本質をつかんで,
別の問題に置き換えて考える。
別の問題に置き換えて考える。
また,いくつかの事象が起こる場合に,1
また,いくつかの事象が起こる場合に,1 つの場合の矛
盾を調べて他の場合を類推することも大切。
盾を調べて他の場合を類推することも大切。
②一定の規則に従って場合分けを考えて,モレが無いよう
②一定の規則に従って場合分けを考えて,モレが無いよう
にする.
67
2 次:数理技能対策
●練習問題●
練習問題●
1
□
円周率(1)
円周率(1)
円周率が3より大きいことを証明しなさい。
2
□
円周率(
円周率(2)・円周
円周率が3.05より大きいことを周の長さの観点から証明しなさい。
3
□
円周率(
円周率(3)・面積
円周率が3.05より大きいことを面積の観点から証明しなさい。
68
過去問題【1 次:計算技能検定】
過去問題解説【1 次:計算技能検定
計算技能検定】
検定】
1 過去問題解説
問題 1.
次の式を展開して計算しなさい。
問題 2 .
次の式を因数分解しなさい。
問題 3 .
次の式の 重根号をはずして簡単にしなさい。
問題 4 .
において, , , であるとき,その面積を求め
なさい。
問題 5.
大,中,小の 3 個のさいころを同時に振るとき,出る目の数の積が 16 となる
場合の数は何通りありますか。
問題 6.
のとき, の値を求めなさい。
69
過去問題【1 次:計算技能検定】
放物線 について,次の問いに答えなさい。
問題 7.
①
上の放物線が 軸と共有点をもたないような の値の範囲を求めなさい。
②
①で求めた の値の範囲を数直線上に図示しなさい。
問題 8.
0
平面において,原点 O を中心とし,点 ,
を通る円の半径の長さを
求めなさい。
問題 9.
次の計算を,分母を有理化して答えなさい.ただし, は虚数単位を表します。
÷ 問題 10.
次の和を求めなさい。
"
!
#$%
問題 11.
次の方程式を解きなさい。
log log 0
問題 12.
sin 0 を, sin , cos を用いて表しなさい。
70
過去問題【1 次:計算技能検定】
問題 13.
次の方程式を解きなさい。
0
問題 14.
問題 15.
空間に つのベクトル ./ ,, ,01/ ,, があります。
./ ⊥ 01/ となるように, の値を定めなさい。
次の問いに答えなさい。
①
不定積分
②
定積分
3 4
3 4
5
を求めなさい。
を求めなさい。
71
過去問題【2 次:数理技能検定】
過去問題解説【2 次:数理技能
次:数理技能検定
技能検定】
検定】
2 過去問題解説
問題 1.
(選択)
地点から地点まで行きたいと思います。この距離は 7です
が,この道が工事中で通れないときは,地点から地点を経由して
地点まで行かなければなりません。地点から地点までの距離は
7 3で, です。
道路はすべて直線であるとし,移動する速さが一定であるとき,
地点から地点を経由して地点まで行くのにかかる時間は,地点
から地点に直接行くのにかかる時間の何倍ですか。答えは小数第 3
位を四捨五入して小数第 2 位まで求めなさい。
問題 2 .
(選択)
1 から 6 までの 6 個の整数をすべて並べて 6 けたの整数をつくります。このとき,その 6
けたの整数が 3 の倍数になる確率を求めなさい。
問題 3 .
(選択)
すべての正の整数に対して, が必ず 7 の倍数になることを証明しなさい。
(証明技能)
問題 4 .
(選択)
空間の 2 つのベクトル , , と ,,のなす角を求めなさい。
72
過去問題【2 次:数理技能検定】
問題 5.
(選択)
右の図のように,長さがの線分が,直径がの円Oと
点で接しています。異なる 2 つの実数解を持つ 2 次方程式
! ! > , > を満たす!のうち,正の数とな
O
る解と等しい長さの線分Pを,作図によって求める方法を
考えます。このとき,次の問いに答えなさい。
(1) 点Pを円Oの周上にとるとき,右の図を用いて,点P
をコンパスとものさしを使って作図しなさい。作図をす
る代わりに作図の手順を言葉で説明してもかまいません。
(作図技能)
(2) (1)の作図が正しいことを証明しなさい。
(証明技能)
問題 6 .
(必須)
連続する 2 つの正の数$,%$ < 'があります。このとき,2 次式! ± $! と
! ± ! $はすべて係数が整数の範囲で因数分解できることを証明しなさい。
(証明技能)
問題 7 .
(必須)
放物線) ! と直線) !があります。この放物線と直線とで囲まれた部分の面積
9
が となるように,の値を定めなさい。
73
解答集(1 次)
0
1
解答集(1 次)
数と式
1
□
(1) 9𝑥 2 − 24𝑥𝑦 + 16𝑦 2
(2) 16𝑎2 − 9𝑏2
(3) 𝑎3 + 6𝑎2 + 12𝑎 + 8
(4) 𝑥 3 + 8
(5) 4𝑥 2 + 𝑦 2 + 9𝑧 2 + 4𝑥𝑦 − 6𝑦𝑧 − 12𝑧𝑥
(6) 𝑎4 − 8𝑎2 𝑦 2 + 16𝑦 4
(7) 𝑥 4 − 5𝑥 2 + 4
(8) 𝑥 4 + 2𝑥 3 − 𝑥 − 6
2
□
(1) 𝑥{(𝑎 + 𝑏)𝑥 + (𝑏 − 𝑎)𝑦}
(2) (12 + 7𝑥𝑦)(12 − 7𝑥𝑦)
(3) (𝑎 − 3)(𝑎2 + 3𝑎 + 9)
(4) (𝑥 − 2)(𝑥 + 1)(𝑥 + 2)
(5) (𝑥 − 2)(2𝑥 + 3)(2𝑥 − 3)
(6) (𝑥 + 2)(𝑥 − 2)(2𝑥 2 + 1)
(7) (𝑥 − 2)(𝑥 + 1)(𝑥 + 3)(𝑥 + 6)
(8) (𝑎𝑏 − 4)(𝑎 + 2)(𝑎 − 2)
3
□
(1) −
(3)
√3 + √5
2
√2
5
(2)
3 + √5
2
(4)
2√3 + 3√2 − √30
12
(5) 商 ⋯ 3𝑥 − 1 余り ⋯ 6
(6) 商 ⋯ 2𝑥 3 + 2𝑥 2 − 𝑥 余り ⋯ 0
(7) 商 ⋯ 𝑥 2 + 2𝑥 − 2 余り ⋯ 3
1
5
1
31
9
(8) 商 ⋯ − 𝑥 2 + 𝑥 + 余り ⋯ − 𝑥 +
2
4
8
8
8
74
解答集(1 次)
2
2 次関数
1
□
(1) (−1,0)
(2) (−1, − 3)
(3) (0,4)
(4) (3, − 8)
2
□
(1) 𝑘 = 1,4
(2) 𝑘 < 4 のとき 2 個,𝑘 = 4 のとき 1 個,𝑘 > 4 のとき 0 個
(3) 𝑘 < 1 のとき 2 個,𝑘 = 1 のとき 1 個,𝑘 > 1 のとき 0 個
(4) − 3 ≤ 𝑘 ≤ 1
3
□
1 1
(2) 𝑥 ≤ − , ≤ 𝑥
3 2
(1) − 2 < 𝑥 < 3
(3) −
1
3
<𝑥<
3
4
(4)
1
(6) 𝛼 + 𝛽 = ,𝛼𝛽 = −2
2
(5) 𝛼 + 𝛽 = −4,𝛼𝛽 = −5
(7) 𝛼 + 𝛽 = 0,𝛼𝛽 = −
3 − 2√3
3 + 2√3
≤𝑥≤
3
3
4
3
(8) 𝛼 + 𝛽 = −1,𝛼𝛽 = −
75
1
4
解答集(1 次)
3
場合の数と確率
1
□
(1) 120
(2) 24
(3) 360360 通り
(4) 48 個
2
□
(1) 10
(2) 9
(3) 252 通り
(4) 100 通り
(5) 24 通り
(6) 126 通り
(6) 126 通り
3
□
(1)
3
8
(3)
1
3
4
集合と平面幾何
(2)
41
42
1
□
(1) 3 個
(2) 31 個
(3) 70 個
(4) 10 個
2
□
(1) ① 3: 2
(2) 8: 9
② 1: 1
3
□
(1) 1
(3)
(2)
15
4
76
5
4
解答集(1 次)
5
三角比
1
□
(1) −
(3)
1
4
(2)
5√2
8
√6
2
(4) − 2√3
2
□
(1) 𝑎 = 6√2,𝑅 = 6
(2) 10°,130°
(3) 𝑎 = 2√2,𝐶 = 120°
(4) 120°
3
□
36
6
数列
1
□
(1) − 82
(2) 3
(3) 5,8,11
(4) − 4100
2
□
(1)
1
2
(2) 665
(3) 𝑎 = 3,𝑏 = 12
(4) 728
3
□
(1) 1330
(3)
(2)43316
7
(10𝑛+1 − 10 − 9𝑛)
81
1
(4) 𝑛(𝑛 + 1)(𝑛 + 2)
6
77
解答集(1 次)
7
指数関数・対数関数
1
□
(1) 3
(2) 𝑎5 𝑏3
(3) 1
(4) √𝑎
(5) 𝑥 = 3
(6) 𝑥 ≥ log5 2
24
2
□
(1) 0
(2) 2
(3) log2 10 = 𝑎𝑏 + 1, log15 40 =
𝑎𝑏 + 3
𝑎(𝑏 + 1)
(4) 𝑥 = 2
(5) 4 < 𝑥 < 3 + √3
3
□
𝑎3 𝑏3 𝑐 3
8
図形と方程式
1
□
(1) 内分点 (
14 10
, ) ,外分点(10,2)
3
3
19 1
31
(2) 内分点 ( , ) ,外分点 ( ,4)
8
4
2
23 11
(4) 内分点 ( , ) ,外分点(−5,7)
5
5
(3) 内分点(3,2),外分点 存在しない
2
□
(1) 𝑦 = −3𝑥 − 2
2
(2) 𝑦 = 3
2
(4) (𝑥 + 2)2 + (𝑦 − 4)2 = 16
(3) 𝑥 + (𝑦 − 3) = 10
3
□
2 − √3 ≤ 𝑎 ≤ 2 + √3
78
解答集(1 次)
9
複素数と方程式
1
□
(1) − 9 + 46𝑖
(2) 3 − 3𝑖
2
55
(3) 𝑥 = − ,𝑦 = −
7
7
2
□
3𝑥 2 − 8𝑥 + 16 = 0
3
□
(1)
−5 ± √7𝑖
4
10
(2) 2, − 1 ± √3𝑖
微分積分
1
□
(1) 𝑓
′ (𝑥)
1
1
−𝑥
𝑥
+
ℎ
= lim
ℎ→0
ℎ
= lim {−
ℎ→0
= lim −
ℎ→0
=−
ℎ
1
∙ }
(𝑥 + ℎ)𝑥 ℎ
1
(𝑥 + ℎ)𝑥
1
𝑥2
(2) 𝑓 ′ (𝑥) = 24𝑥 2 + 24𝑥 + 6,𝑓 ′ (0) = 6
2
□
(1) − 2𝑥 3 − 2𝑥 + 𝐶
(2)
2 3 1 2
𝑥𝑎 + (𝑥 + 2)𝑎2 + 𝑥𝑎 + 𝐶
3
2
(2)
16
3
3
□
(1) 9
79
解答集(1 次)
11
ベクトル
1
□
(1) 𝑐⃗ = 3𝑎⃗ + 4𝑏⃗⃗
(2) − 1, −
1
5
2
□
𝜃 = 180°
|𝑎⃗ − 2𝑏⃗⃗| = 5
3
□
(1) 𝑝⃗ = ±
1 2
( )
√5 1
(2) 𝑞⃗ =
80
1 ∓1
( ) (複合同順)
√5 ±2
解答集(2 次)
0
1
解答集(2 次)
三角関数
1
□
(1)
√6 + √2
4
(2) −
(3) − 2 − √3
2
□
∠A = 90° または ∠B = 90° の直角三角形
3
□
(1) 0
2
(2)
1
8
指数関数・対数関数
1
□
9 年後
2
□
log𝑏
𝑏
𝑎
< log𝑏 𝑎 < log𝑎 𝑏 < log𝑎 𝑎𝑏
3
□
(1) 657 桁
(2) 4
(3) 7
81
√6 + √2
4
解答集(2 次)
3
場合の数と確率
1
□
(1) 630 通り
(2) 30 通り
2
□
3
16
3
□
2
4
確率統計
1
□
𝐸(𝑌) = 1
𝑉(𝑌) =
9
2
𝜎(𝑌) =
3
√2
2
□
𝑋
0
1
2
計
𝑃
1
4
2
4
1
4
1
3
□
245
18
82
解答集(2 次)
5
式と証明
1
□
𝑎 + 𝑏 + 𝑐 = 0 より,𝑐 = −(𝑎 + 𝑏)なので
(𝑎 + 𝑏)2
𝑎2
𝑏2
+
+
(𝑎 + 𝑏)(−𝑏) (−𝑎)(𝑏 + 𝑎) (−𝑏)(−𝑎)
(左辺) =
=
−𝑎3 − 𝑏 3 + (𝑎 + 𝑏)3
𝑎𝑏(𝑎 + 𝑏)
=
−𝑎3 − 𝑏 3 + 𝑎3 + 3𝑎2 𝑏 + 3𝑎𝑏2 + 𝑏3
𝑎𝑏(𝑎 + 𝑏)
=
3𝑎𝑏(𝑎 + 𝑏)
𝑎𝑏(𝑎 + 𝑏)
=3
= (右辺)
以上より,題意は示された。∎
2
□
与式より,
−1 <
𝑎𝑏 + 1
𝑎𝑏 + 1
⇔
+1>0
𝑎+𝑏
𝑎+𝑏
𝑎𝑏 + 1
𝑎𝑏 + 1
<1⇔1−
>0
𝑎+𝑏
𝑎+𝑏
を示せばよい。
|𝑎| < 1 から −1 < 𝑎 < 1 なので
𝑎+𝑏 >𝑏−1
> 0 (∵ 𝑏 > 1)
よって,
𝑎𝑏 + 1
𝑎𝑏 + 1 + 𝑎 + 𝑏
+1=
𝑎+𝑏
𝑎+𝑏
=
1−
(𝑎 + 1)(𝑏 + 1)
>0
𝑎+𝑏
𝑎𝑏 + 1 𝑎 + 𝑏 − 1 − 𝑎𝑏
=
𝑎+𝑏
𝑎+𝑏
=
(1 − 𝑎)(𝑏 − 1)
>0
𝑎+𝑏
以上より,題意は示された。∎
83
解答集(2 次)
3
□
𝑎 > 0,𝑏 > 0,𝑐 > 0 より,相加平均・相乗平均の関係より,
(左辺) ≥ 2 ∙ √𝑎 ∙
1
4
9
∙ 2 ∙ √𝑏 ∙ ∙ 2 ∙ √𝑐 ∙
𝑏
𝑐
𝑎
1
4
9
= 8 ∙ √𝑎 ∙ ∙ 𝑏 ∙ ∙ 𝑐 ∙
𝑏
𝑐
𝑎
=8∙6
= 48
= (右辺)
よって,題意は満たされた。∎
ここで,等号成立条件は
𝑎=
1
⇔ 𝑎𝑏 = 1
𝑏
𝑏=
4
⇔ 𝑏𝑐 = 4
𝑐
𝑐=
9
⇔ 𝑐𝑎 = 9
𝑎
辺々かけあわせると
(𝑎𝑏𝑐)2 = 36
∴ 𝑎𝑏𝑐 = 6 (∵ 𝑎𝑏𝑐 > 0)
よって,
𝑎=
3
2
𝑏=
2
3
𝑐=6
84
解答集(2 次)
6
複素数と方程式
1
□
−6
𝑎=2
𝑏 = 18
2
□
2𝑥 + 5
3
□
𝑎=9
𝑏 = 41
7
図形と方程式
1
□
最大値 3√10 (𝑥 =
3√10
9√10
,𝑦 =
)
10
10
最小値 2(𝑥 = 2,𝑦 = 0)
2
□
𝑦 = 3𝑥 2 − 8𝑥 + 6
3
□
4
𝑦 = 𝑥2
9
85
解答集(2 次)
8
数列
1
□
1
𝑎𝑛 = (3𝑛−1 + 5)
2
1
𝑆𝑛 = (3𝑛 + 10𝑛 − 1)
4
2
□
𝑟 ≠ 1 のとき 𝑎𝑛 =
𝑟2
1 𝑛
{1 − ( ) }
𝑟−1
𝑟
𝑟 = 1 のとき 𝑎𝑛 = 𝑛
3
□
「数学的帰納法」を用いて示す。
(𝑖) 𝑛 = 1 のとき
33∙1 − 21 = 25 より,題意を満たす。
(𝑖𝑖) 𝑛 = 𝑘 のとき題意を満たすと仮定すると
33𝑘 − 2𝑘 = 25𝑚 (𝑚は整数)
とおける。ここで,𝑛 = 𝑘 + 1 のとき,上式より 33𝑘 = 25𝑚 + 2𝑘 なので
33(𝑘+1) − 2𝑘+1 = 33 ∙ 33𝑘 − 2 ∙ 2𝑘
= 27 ∙ (25𝑚 + 2𝑘 ) − 2 ∙ 2𝑘
= 27 ∙ 25𝑚 + (27 − 2) ∙ 2𝑘
= 25(27𝑚 + 2𝑘 )
このとき,27𝑚 + 2𝑘 も整数であるから,𝑛 = 𝑘 + 1 のときも題意を満たす。
以上より,題意は示された。∎
86
解答集(2 次)
9
ベクトル
1
□
線分 BC を 2: 5 に内分する点
2
□
(1) ⃗⃗⃗⃗⃗
A
⃗⃗⃗⃗⃗ + 𝑦AC
⃗⃗⃗⃗⃗
𝑥AB
(2)線分辺 AB,AC の中点どうしを結ぶ線分
𝑥+𝑦+3
3
□
𝑎 = 3 ± √10
10
微分積分
1
□
0≤𝑘≤3
2
□
6
3
□
𝑎 = −3 + 2√3
𝑓(𝑥) = (−3 + 2√3)𝑥 + 2 − √3
87
解答集(2 次)
11
思考力を問う問題・作図
1
□
正 𝑛 角形を考え,その周の長さと外接円の周の長さを評価する。
本問では 𝑛 = 6 の場合を考える。
図より
正 6 角形の 1 辺の長さは 1
円の周の長さは 2𝜋
つまり
正 6 角形の周の長さ 1 × 6 = 6
円の周の長さ 2𝜋
図より
正 6 角形の周の長さ < 円周
は明らかなので,
2𝜋 > 6
∴𝜋>3
よって,題意は示された。∎
88
解答集(2 次)
2
□
半径 1 の円に内接する正 12 角形を考える。
図より
2𝜋 > 12AB ⇔ 𝜋 > 6AB
は明らかなので,
6AB > 3.05
を示せばよい。
△ OAB について余弦定理より
AB2 = 12 + 12 − 2 ∙ 1 ∙ 1 ∙ cos 30°
= 2 − √3
ここで
1.73 < √3 < 1.74
−1.74 < −√3 < −1.73
0.26 < 2 − √3 < 0.27
0.26 < AB 2 < 0.27
本問で示すことは
6AB > 3.05
36AB2 > (3.05)2
を示すことと同値なので
36AB2 > 36 ∙ 0.26
= 9.36
> 9.3025
= (3.05)2
以上より,
𝜋 > 6AB > 3.05
と言えるので,題意は示された。∎
89
解答集(2 次)
3
□
半径 1 の円に内接する正 24 角形を考える。
図の面積を 𝑆 とすると
𝜋 > 24𝑆
は明らかなので
24𝑆 > 3.05
を示せばよい。
𝑆=
1
∙ 1 ∙ 1 ∙ sin 15°
2
∴ 24𝑆 = 12 sin 15°
𝑆 = 12 sin(45° − 30°)
= 12(sin 45° cos 30° − cos 45° sin 30°)
= 3(√6 − √2)
ここで
√6 = √2 ∙ √3
= 1.414 ∙ 1.732
= 2.449098
> 2.44
√2 = 1.414 ⋯
< 1.42
よって
√6 − √2 > 1.02
3(√6 − √2) > 3.06
> 3.05
以上より
𝜋 > 24𝑆 > 3.05
と言えるので,題意は示された。∎
90
解答集(過去問題)
0
解答集(
解答集(過去問題)
過去問題)
1 次:計算技能検定
問題 1.
問題 2.
問題 3.
問題 4.
問題 5.
通り
問題 6.
問題 7.
① ②
問題 8.
問題 9.
問題 10.
問題 11.
,
問題 12.
91
解答集(過去問題)
問題 13.
, 問題 14.
0
問題 15.
① は積分定数 ②
92
解答集(過去問題)
2 次:数理技能検定
問題 1.
BC #とすると
余弦定理より
AC AB BC ∙ AB ∙ BC ∙ ∠ABC
⇔ ∙ ∙ ∙ 0°
⇔ ⇔ 0 0
⇔ 8 0
∴ , 8
> 0より
移動する速さが一定なので,かかる時間は距離に比例する。
よって,
AB BC ÷ AC 8 ÷ . ⋯
≒ /. /0倍
倍
問題 2.
ケタの整数を「123456」と表すと
000001 00002 0003 004 05 6
と書け,本問では
1 2 3 4 5 6 は整数
となるとすると,
1 2 3 4 5 1 2 3 4 5 6
1 2 3 4 5 となるので,各ケタの和がの倍数であるものは,の倍数であると言える。
よって,今回はからまでの和が各ケタの和であり,の倍数なので,必ずの倍数
になる。
∴/
93
解答集(過去問題)
問題 3.
「数学的帰納法」で証明する。
のとき
∙787 797 よって成り立つ。
のとき成り立つと仮定すると
:87 :97 ##は整数 と言える。
ここで のとき
:9787 :9797 :879 :9797
# :97 ∙ :97
∙ # ∙ :97 # :97 # :97 は整数なので, のときも成り立つ。
よって,より題意は示された。∎
問題 4.
1< =
> ,2?< => より
?<
1< ∙ 2 @1<@ A B2?<B A これより
C ∙ ∴ C /DE°
94
解答集(過去問題)
問題 5.
1 2 1 2 0
∴
1 F 2 2 > 0より
1 1 2 ここでG HABについて,三平方の定理より
HA AAB BH I2 1
I2 1 1
AJ HA HJ
1 1 2 よって題意は示された。∎
95
解答集(過去問題)
問題 6.
# なので
① # のとき
# # # ② # のとき
# # # ③ #のとき
# # #
④ #のとき
# # #
以上より
F # F # F ∓ 複合同順
F # F F #
となるので,題意は示された。∎
96
解答集(過去問題)
問題 7.
L
より
1 1
1 0
判別式をMとすると
M 1 8 > 0
なので,これらは必ずつの共有点をもち,この座標をN,ON Oとすると
1 0
L
NO 1
であるから
NO O N N O NO
1 8
O N A1 8∵ O > N
求める面積は,
T
T
Q R1 S4 Q 1 4
U
U
T
Q N O4
U
O N
ここで
1 8
1 8 A1 8 よって両辺乗して,
1 8 1 ∴ 1 F/
97