Title Author(s) Citation Issue Date 巻頭言 : 専門看護師の養成に向けて 早川, 和生 大阪大学看護学雑誌. 2(1) P.1-P.1 1996-03 Text Version publisher URL http://hdl.handle.net/11094/56852 DOI Rights Osaka University 大 阪 大 学 看 護 学 雑 誌Vol.2No,1(1996) 巻 頭 言 専 門看護師 の養成 に向け て 我 が 国 の 看 護 界 に お け る 新 し い 課 題 と して 専 門 看 護 師(CNS:ClinicalNursespecialist)の 成 が 大 き く ク ロ ー ズ ア ッ プ され て い る 。CNSの 養 成 は 、 元 々 米 国 に お い て1960年 養 代 後 半 か ら1970 年 代 前 半 に看 護 学 大 学 院 の 新 設 が 急 増 した 頃 に 本 格 化 し た 潮 流 で あ る 。 我 が 国 で は 、 米 国 に 遅 れ る こ と約30年 で 現 在 徐 々 に 日本 看 護 協 会 の 主 導 で 動 き 出 しつ つ あ る 段 階 に 入 っ た 。 現 在 、 次 々 と新 設 が 続 く看 護 学 系 大 学 は 、 間 も な く次 々 と大 学 院 の 新 設 ラ ッ シ ュ へ と 続 い て い く。 こ れ ら大 学 院 の 修 士 課 程 に お け る 教 育 の 目玉 がCNSの 養 成 と な っ て い る 。 日本 の 看 護 界 もや っ と 国 際 的 な 仲 間 入 り を し つ つ あ る と 言 え よ う 。 筆 者 は 約20年 前 に 米 国 の 看 護 学 大 学 院 でC NS養 成 の 修 士 コ ー ス を 修 了 した が 、 そ の カ リ キ ュ ラ ム の 濃 密 さ と効 率 性 に は 驚 嘆 させ られ た 。 CNS養 成 は 、 例 え る な ら ば 専 門 医 養 成 の た め の レ ジ デ ン ト教 育(ResidentTraining)に 似て い る 。 日本 で は 米 国 に比 し医 師 の レ ジ デ ン ト ・ トレ ー ニ ン グが 余 り効 率 的 で な い の と 同 様 、 我 が 国 の 既 存 の 看 護 学 大 学 院 に お け るCNS教 育 は 残 念 な が ら極 め て 貧 弱 な 現 状 に あ る と 判 断 せ ざ る を 得 な い 。 しか し、 米 国 の 看 護 学 を 変 革 し、 臨 床 水 準 を 大 幅 に レベ ル ア ッ プ させ た 原 動 力 と な っ た の は CNS達 CNS養 で あ っ た こ と か ら 、 我 が 国 で も 質 の 高 い 本 格 的 なCNS養 成 が 是 非 と も必 要 と な っ て い る 。 成 は 、大 学 病 院 の よ うな 高 度先 進 医 療 施 設 の み を使 って い た の で は不 可 能 で あ り、 長 期 療 養 型 病 院 や 地 域 保 健 施 設 な ど 多 彩 な 施 設 群 の 協 力 が あ っ て 初 め て 可 能 と な る 。 ま た 、 そ れ ら種 々 の 施 設 に お い て 日 々 臨 床 実 践 の 中 で 専 門 技 能 を 磨 い て い る 各 種 専 門 職 と学 生 指 導 者(教 連 係 せ ね ばCNS養 成 は 困 難 で あ る 。CNS養 員)が 密に 成 の ため には 、 そ れ に相応 す る 「 研 修 施 設 群(CNS教 育 施 設 群)」 の 形 成 が まず 必 要 と な る 。 大 阪 大 学 医 学 部 保 健 学 科 看 護 学 専 攻 が 計 画 中 の 大 学 院 設 置 に あ た っ て 是 非 と も諸 関 連 機 関 の 御 協 力 が 得 ら れ る よ うお 願 い した い 。 尚 、 本 学 看 護 学 の 大 学 院 はCNS養 Scientist)の 成 に と ど ま らず 、 更 に 博 士 課 程 に お い て 看 護 科 学 者(Nurse 養 成 も大 き く視 野 に 入 れ て い る 。 平 成8年3月 大 阪 大 学 医 学 部 保 健 学 科 看 護 学 専 攻教 授 一1一 早 川 和 生
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