週間投資レポート

審査済M
《審査番号M16- 1302
(平成28年6月3日)
週間投資レポート(20160606号)
》
週間投資レポート
イベントの谷間、テクニカル指標の転換シグナル待ち…
東京市場は前週半ば以降、期待先行の上昇分が剥落する展開となった。安倍首相は予想通り、消費増税
を先送りしたが、内需拡大で2020年の財政健全化目標は堅持するとも表明した。ただ、政策総動員とは言い
つつも補正予算に言及することもなく、何もかも先送りと失望感を招いただけのようだ。
また、欧米ではアベノミクスの失敗と論評するメディアもあるなど総じて批判的に受け止められている。既に、
第一の矢である金融政策は限界が近いとする見方が多いなか、第二の矢である財政政策にも限界が来たと
受け止められているようで、短期筋による先物売りが下げ幅を拡大させた。
一方、為替市場では注目されていた米国経済指標が強弱マチマチとなるなか、日本株の大幅下落もあり、
一時111円台まで上昇したドル円が5月の米雇用統計発表を前に円高に振れている。ただ、雇用統計の内容
が事前予想と大きく乖離しなければ円高が一段と進むこともないだろう。6日のイエレンFRB議長の講演内容
が5月末と変わらなければ、再び米国の利上げを織り込む動きに戻るだろう。
ただ、英国の国民投票に対する最近の世論調査の結果に、その精度も含めて不安定さがある点には要注
意だろう。仮に、EU離脱という結果になれば、ポンドが売られ、リスク回避の円高進行も想定される。このた
め、FRBも日銀も英国の投票結果が出る前の金融政策変更を躊躇う可能性がある。
今週は、株価材料となる特段のイベントもなく、期待されていた政策も先送りの状況となっているだけに様子
見気分の強い展開が予想される。とはいえ、投票日が近付けば何からの対応は出てくると思われる。テクニ
カル指標の転換シグナルを待ちつつ、政策関連銘柄や個別材料株に目を向けては…。
(石飛)
《経済・産業スケジュール》
国内主要経済指標等
6(月)
4月景気動向指数
30年国債入札
7(火)
1-3月期GDP改定値
8(水) 4月国際収支
5月景気ウォッチャー調査
4月機械受注
5月マネーストック
5月都心オフィス空室率
9(木) 5月工作機械受注
5年国債入札
5月国内企業物価指数
10(金) 4月第三次産業活動指数
メジャーSQ算出日
海外主要経済指標等
米5月労働市場情勢指数
イエレンFRB議長講演
ラマダン入り
休場:NZ、韓国
豪州準備銀行理事会
インド準備銀行金融政策決定会合
ユーロ圏1-3月期GDP改定値
米4月消費者信用残高
米3年国債入札
中国5月貿易収支
米10年国債入札
NZ準備銀行金融政策決定会合
韓国中銀政策金利発表
中国5月消費者物価
中国5月生産者物価
米4月卸売在庫・卸売売上高
米30年国債入札
休場:香港/中国本土(~6/10)、台湾(~6/10)
米6月ミシガン大学消費者信頼感指数
米5月財政収支
エース経済研究所
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週間投資レポート(20160606号)
≪Imadas 100社ポジション≫
予約(カイ)・カイ・判断(カイ)ゾーンの銘柄数は37社に減少。注目イベントが通過したことによ
る出尽くし感から、いったん手仕舞いの動きが出たものと思われる。今後しばらくは、日・米
の金融政策や英国のEU離脱に絡む思惑が交錯した展開が想定される。
( イマ ダ ス )
Imadas (株価天気図)による
平成28年6月2日
100社ポジション
《 ② 判 断 ( カ イ ) ゾーン》
《 ①調整ゾー ン 》
人
気
度
・
大
衆
心
理
の
推
移
Imadas
《 ③過熱ゾー ン 》
(データ日
6/2
週中間値 )
審査済A
(平成28年6月2日)
《 ④ 判 断 ( ウリ ) ゾーン》
《判断ソ ゙ ーン》
追撃カイや
追撃ウリ、
STC(fast)
もしくは見送り
など個別の
判断を要する
STC(slow)
●
●
●
●
●
※NYダウ・ナスダック・
為替(円/ドルレート)は
6/1現在のデータ
●
週ベース
週ベース
6月2日 終値ベース
ナ ス タ ゙ッ ク
指
標
N Yタ ゙ウ
指
標
日経平均
為 替 ( 円 / ドル レー ト)
A 〔 予約( カイ) 〕
A〔 カ イ 〕
(1 社)
〔 判断( カイ) 〕
(1 社)
7731 ニコン
6701 NEC
B〔 カ イ 〕
《 2 0 ~ 8 0 % での G クロ ス銘 柄 》
B 〔 予約( カイ) 〕
(1 社)
《 2 0 ~8 0 %でF ast上向き 転換》
(0 社)
4689 ヤフー
《 かつ 1 3 週移動が上向き 》
《 かつ 1 3 週移動が上向き 》
A〔 予約(ウ リ )〕
(3 4 社)
6502
6503
6758
7832
6857
2121
6988
5333
5802
8309
7261
7270
東 芝
三菱電
ソニー
バンナムHD
アドバンテ
ミクシィ
日東電
ガイシ
住友電
三住トラスト
マツダ
富士重
7733
6702
7011
7201
7012
4114
3765
6506
6752
7259
8750
3436
8411
7269
1605
6976
6501
6135
4503
6753
7203
2802
オリンパス
富士通
三菱重
日産自
川 重
日触媒
ガンホー
安川電
パナソニック
アイシン精
第一生命
SUMCO
みずほ
スズキ
国際帝石
太陽誘電
日 立
牧野フ
アステラス薬
シャープ
トヨタ
味の素
A 〔 ウ リ 〕
(5 社)
80%
7013
6367
1801
8035
6594
IHI
ダイキン
大成建
東エレク
日電産
B 〔 ウ リ 〕
B 〔 予約(ウ リ )〕
《 8 0 ~ 2 0 % での D クロ ス銘 柄 》
《 8 0 ~2 0 %でF ast下向き 転換》
(1 0 社)
60%
40%
1925
1570
1568
8306
8316
3402
7267
9020
4004
6902
〔 判断(ウ リ )〕
(0 社)
大和ハウス
日経レバ
TPX2倍
三菱UFJ
三井住友
東 レ
ホンダ
JR東日本
昭電工
デンソー
《 かつ 1 3 週移動が下向き 》
20%
(7 社)
9735
4901
9104
6762
4523
8802
9983
セコム
富士フイルム
商船三井
TDK
エーザイ
菱地所
ファーストリテイ
《 かつ 1 3 週移動が下向き 》
(4 2 社)
6302
8267
3405
9984
1812
1802
1803
5201
6098
4063
9437
6971
住友重
イオン
クラ レ
ソフトバンクG
鹿 島
大林組
清水建
旭硝子
リクルートHD
信越化
NTTドコモ
京セラ
9433
8028
5233
4755
4528
8058
6301
6479
5401
7974
8801
5232
8591
8031
5713
7751
5411
4902
8830
8113
6981
6954
8604
8002
5108
9101
8697
6952
4502
7752
KDDI
Fマート
太平洋セメ
楽 天
小野薬
三菱商
コマツ
ミネベア
新日鉄住
任天堂
三井不
住阪セメ
オリックス
三井物
住友鉱
キヤノン
JFEHD
コニカミノルタ
住友不
ユニチャーム
村田製
ファナック
野村HD
丸 紅
ブリヂストン
郵 船
JPX
カシオ
武 田
リコー
STC高
60%
40%
20%
STC低
【 削除】
7/8 日立 建(6305)
ロー ム(6963)
【 採用】
TPX2倍 (1568)
三住 トラスト(8309)
【注意喚起】
なし
【フ ァ イナンス】
なし
(注)B〔カイ〕発信銘柄の条件は修STC20~80%でGク ロスかつ13週移動平均が上向き
(注)B〔ウリ〕発信銘柄の条件は修STC80~20%でDク ロスかつ13週移動平均が下向き
◇
Imadas(株価天気図)による注目銘柄
〔カイ〕
ヤフー(4689)、〔判断(カイ)〕アステラス薬(4503)、第一生命(8750)
エース経済研究所
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週間投資レポート(20160606号)
≪アナリストの注目銘柄≫
東 急 建 設 ( 東 1: 1720
17/3期
(予想)
前期比
)
(株価5月30日 986円 時価総額1052億円)
売上高
経常利益
当期利益
EPS
PER
2635億円
130億円
85億円
79円
12倍
▲11%
▲34%
▲36%
中期経営計画を達成、18/3目標を売上高2990億円、経常利益150億円以上に 。
①16/3期は13%増収の2963億円、146%経常増益の197億円。
完成工事高の増加、利益率の改善や世紀東急工業の好調が寄与。
②17/3期は前期の大型工事の反動や渋谷再開発物件が18/3期以降にピ
ークを迎えることから、完成工事高の減少による減収減益を計画。個別受注
高は2600億円(▲12%)を見込む。収益性と施工能力に合わせて選別
を進める。 (岸)
ネクシィ-ズグループ ( 東 1: 4346
16/9期
(予想)
前期比
)
(株価5月30日 2196円 時価総額 294億円)
売上高
経常利益
当期利益
EPS
PER
115億円
13.5億円
7.5億円
60円
36倍
+8%
+31%
▲11%
店舗、ホテルや旅館などの コスト削減支援ビジネスを展開。
①16/9期2Q(累)は58%増収の66.8億円、196%経常増益の7.
5億円と好調。主力のLED照明レンタルサービスの導入拡大で、ライフア
メニティ事業が115%増収の41.9億円と収益を牽引。飲食店等の様々
なコスト削減ニーズに対応するネクシィーズ・ゼロシリーズの展開などで、
20/9期導入件数5万件を目指す。
②16/9期配当は10円(うち期末5円)と据え置きを予定。 (岸)
阪 和 興 業 ( 東 1: 8078
17/3期
(予想)
前期比
)
(株価5月30日 574円 時価総額1214億円)
売上高
経常利益
当期利益
EPS
PER
1.6兆円
190億円
130億円
62円
9倍
+6%
+23%
▲49%
建築・土木向け が 多い 鉄鋼商社、石油・化成品、金属原料、非鉄金属、食品も扱う。
①16/3期は13%減収の1兆5118億円、5%営業減益の181億円、
8%経常増益の154億円。鉄鋼、石油・化成品の市況下落や需要減、非鉄
金属の減益が響く。
②17/3期は建設分野を中心とする需要増や商品市況の持ち直しを想定。第
8次中計は、既存事業の収益確保と強化、戦略投資からの成果の早期実現、
戦略投資の継続による収益機会の確保がテーマ。3年間で300億円規模の
戦略投資。 (石飛)
エース経済研究所
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週間投資レポート(20160606号)
≪トピックスコーナー≫
~ 国策銘柄、秋の大型経済対策が今後の焦点に ~
<日経>◇景気再点火へ道険しく
増税延期、秋に大型経済対策
安倍晋三首相は消費増税再延期と今秋策定する大型の経済対策の両輪で、足踏みが続く景気の再浮揚
を狙う。短期的には成長を押し上げる見込みだが、社会保険料負担なども増しており消費に点火するか
おぼつかない。財政悪化と社会保障の将来不安から家計の貯蓄志向が強まり、プラス効果が一過性にと
どまる恐れもある。
2016年度の実質経済成長率を0.4%分押し下げるが、17年度は0.8%分底上げする――。SMBC日興
証券は、安倍政権が5兆円規模の補正予算を編成すると想定。日本経済が17年度にかけ緩やかに回復し
ていくと試算した。
まず16年度は、増税直前に想定した駆け込み需要が発生しなくなる。大型補正も年度内はあまり効果
が見込めず、差し引きしても成長率は従来見通しを下回る見込みだ。
17年度は増税延期効果がフルに効いてくる。増税による家計の負担増が回避されるうえ、駆け込み需
要の「反動減」も生じない。今秋に策定する経済対策も本格的に景気への追い風になる。
対策規模について政府内では5兆~10兆円規模との見方があるが、第一生命経済研究所によると、10
兆円の場合は17年度の経済成長率の押し上げ効果が最大1%台半ばに達する見通しだ。
もっとも個人消費は14年4月の消費増税以降、力強さを欠いたままだ。個人消費は16年1~3月期に
物価変動を加味した実質の年率換算で306兆円にとどまった。増税の駆け込み需要が生じる前の13年10
~12月(314兆円)を、なお8兆円も下回る。
国内総生産(GDP)の6割を占める消費の停滞ムードを打破するため、政府は大型補正予算に様々
な家計支援策を盛り込む。額面以上の買い物ができる「プレミアム商品券」や子育て分野に使えるクー
ポン券の発行などだ。ただ、一時的な消費喚起策にすぎず、持続的な効果は望みにくい。
◎ これまでの主な経済対策
策定時期
内閣
経済対策名
2008/08
2008/10
2009/04
2009/12
2010/09
2010/10
2013/01
2013/12
2014/12
福田 安心実現緊急総合対策
生活対策
麻生
経済危機対策
鳩山 明日の安心と成長のための緊急経済対策
円高、デフレへの緊急対応
菅
円高・デフレ対応のための緊急総合経済対策
日本経済再生に向けた緊急経済対策
安倍 好循環実現のための経済対策
地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策
補正予算 事業規模
(兆円)
(兆円)
1.8
4.8
15.4
7.2
0.915
5.1
13.1
5.5
3.5
11.7
26.9
56.8
24.4
9.8
21.1
20.2
18.6
プレミアム商品券
子育て支援
インフラ整備
消費増税(住宅)
コード 銘柄名
3382 7&I-HD
8267 イオン
9983 ファーストリテイ
コード 銘柄名
2152 幼児活動
2749 JPHD
7956 ピジョン
コード 銘柄名
1812 鹿 島
6501 日 立
7011 三菱重
コード 銘柄名
1928 積水ハウス
8801 三井不
8802 菱地所
女性活躍推進法
介護ロボット
インバウンド
ドローン
コード 銘柄名
3402 東 レ
5713 住友鉱
7201 日産自
コード 銘柄名
6506 安川電
6752 パナソニック
7779 サイバダイン
コード 銘柄名
3088 マツモトキヨシ
3099 ミツコシイセタン
3382 7&I-HD
コード 銘柄名
3444 菊池製作
7272 ヤマハ 発
6758 ソニー
・・・弊社参考銘柄
エース経済研究所
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審査済 M
審査番号 M16- 1302
ACE Research Institute
金融商品取引法に基づく表示事項
■本資料をお客様にご提供する金融商品取引業者名等
商号等:
加入協会:
丸八証券株式会社
金融商品取引業者
東海財務局長(金商)第 20 号
日本証券業協会
指定紛争解決機関:
特定非営利活動法人 証券・金融商品あっせん相談センター
■手数料等及びリスクについて
●株式の売買には、約定代金に対して最大 1.188%の手数料(税抜き 1.100%)〔た
だし、最低手数料 2,160 円(税込み)〕が必要です。●株式は株価の変動により、損失
を生じるおそれがあります。●上場有価証券等書面の内容をよくお読みください。
●外国株式への投資には、所定の手数料等(取次手数料、外国金融市場における売
買手数料及び公租公課その他の賦課金)が必要です。外国株式は、為替相場の変動
等により、損失を生じるおそれがあります。●非上場債券(国債、地方債、政府保証
債、社債)を当社が相手方となりお買い付けいただく場合は、購入対価のみお支払い
いただきます。●債券は、金利水準の変動等により価格が上下し、損失を生じるお
それがあります。●外国債券は、為替相場の変動等により損失を生じるおそれがあり
ます。● 商品毎(投信・外債含む)に手数料等及びリスクは異なりますので、上場有価
証券等書面、当該商品等の契約締結前交付書面や目論見書またはお客様向け資料
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式・債券等の有価証券の投資には、「手数料等及びリスクについて」に記載のとお
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