平成27年度実施分の検討要旨集(PDF:183KB)

<介護サービスの質的向上のための検討会(松山市ケアプラン検討会)>
【要支援1・2編】 平成27年度実施分の検討要旨集
基本調査・アセスメント表について
生活状況について
① 【両親は要介護状態でサービスを利用し、本人は発達障害があるため妹が毎日支援に来ているケー
ス】
この一家のプランを考える必要があると思われる。IADLは本人の能力も大切であるがこの一家の介護
力や介護量を把握するために、誰がどのような役割があるのか、父親の状況やサービス内容など、一家
の様子がわかると良い。
② 時々転倒しており、運動と移動の領域については屋外歩行の状況を、日常生活についての領域では本
人ができることを、健康管理の領域では薬の管理状況や本人が気にしている排便の状況などの情報が
あると良い。
③ 「掃除は身体的負担があり」とあるが、歩行能力があり洗濯は自分でしているため、どのような動作やど
のようなところの掃除が負担になるかなど、具体的な情報があれば良い。
意向について
① 本人を含めると親子三人が要介護状態という不安定な一家であり、今の生活のことなど家族から聞き取
れている主訴からもう一歩踏み込み、先の事をどのように考えているか現実的な意向が聞き取れると良
い。
② 【サービス付高齢者向け住宅に入居していたが交流のあった入居者が亡くなったことで退所。独居を再
開するが骨折で入院し、退院後はケアハウスで暮らしているケース】
サービス付高齢者専用向け住宅を退所した経緯から、今後同じ事を繰り返さないために、本人は新しい
環境でこれからどのように過ごしたいか、家族としてはどのようにサポートしていくかなどが分かると良
い。
家族状況について
① キーパーソンである姉夫婦は高齢で支援は困難という情報があるため、妹や弟達の情報があればイン
フォーマルサポートとして検討できるのではないか。
経済力について
① 【両親は要介護状態でサービスを利用し、本人は発達障害があるため妹が毎日支援に来ているケー
ス】
親子三人が要介護状態であり、経済力も三人で考える必要があると思われる。三人が施設を利用する
ことになった場合に経済的に可能なのか、両親が亡き後に本人だけの年金で生活が成り立つのかなど
経済状況が分かれば良い。
今後のケアプラン作成にあたっての視点や捉え方の参考にしてください。
※それぞれ様々な背景や生活環境からの提案点であるため、他のケアプランに一様に適用できるものではない点をご留意ください。
1/3
<介護サービスの質的向上のための検討会(松山市ケアプラン検討会)>
【要支援1・2編】 平成27年度実施分の検討要旨集
介護予防サービス・支援計画書の提案・意向について
目標は具体的に
① 半年で評価がしやすく、○○が必要、○○を行うなど、具体的なものにすると良い。
② 足先が洗い難いのであれば「自分で足先が洗えるようになる」など、自立支援を意識した内容にしてはど
うか。
③ 「自分でできるところは片付けて清潔な部屋で過ごすことができる」など、サービスを利用しながらであっ
ても自立支援に向けたものにしてはどうか。
支援者の負担を軽減し、予防や自立支援を意識して
① 【両親は要介護状態でサービスを利用し、本人は発達障害があるため妹が毎日支援に来ているケー
ス】
妹は義父の介護もしているため負担は大きいと思われる。洗濯など本人ができることは妹に頼らずにで
きるようになること、或いは父親の薬は本人が飲ませていることから、父親にしてあげたいことなどを目
標にしてはどうか。
具体策の提案について
① 足先が洗い難いのであれば補助具を利用して足先を洗うなど、どのように改善すればよいか、どのよう
な工夫をすれば自分でできるかを検討し、自立支援を意識した表記にすると良い。
今後のケアプラン作成にあたっての視点や捉え方の参考にしてください。
※それぞれ様々な背景や生活環境からの提案点であるため、他のケアプランに一様に適用できるものではない点をご留意ください。
2/3
<介護サービスの質的向上のための検討会(松山市ケアプラン検討会)>
【要支援1・2編】 平成27年度実施分の検討要旨集
介護予防サービス・支援計画書の支援計画について
目標は達成度が分かりやすいものに
① 何のためにリハビリを頑張るのか、本人の生きがいや楽しみにも繋がり、励みになるものにすると良い。
前向きになれるように
① 生きがいとしている手芸は継続し、地域の文化祭へ出品するなど活動できる場所探しをすると、イン
フォーマルサービスにつなぐこともできるのではないか。
不安解消についての内容も
① 転倒歴の情報からすると転倒しないための課題についても目標や具体策を提案し、サービス内容をデイ
やヘルパーにオーダーしてはどうか。
セルフケアやインフォーマルサービスを
① 本人自ら取り組むこととして、「リハビリの指導や助言を忘れないように実践する」「立ったり座ったりのと
きにこけないように気をつける」など、妹の支援として「毎日おかずを持って来たり、洗濯もすることがあ
る」など支援のポイントに書かれてある内容から本人と妹に分けて記載すると良い。
支援のポイントについて
① 「転倒予防と下肢筋力の維持が図れるようリハビリの継続を支援する」「本人ができる家事を継続し、無
理のない範囲で役割が持てるように支援する」など、支援者側の留意点を記載すると良い。
② 股関節の手術を受けており、床に落ちたものは取り辛いと思われることから、ヘルパーが留意すべき点
として、「1人の時でも必要な物が取れるようにして退室する」などにしてはどうか。
今後のケアプラン作成にあたっての視点や捉え方の参考にしてください。
※それぞれ様々な背景や生活環境からの提案点であるため、他のケアプランに一様に適用できるものではない点をご留意ください。
3/3