Page 1 Page 2 宮崎 貴志氏の学位論文審査の要旨 論文題目 心血管

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Title
心血管疾患患者における夜間頻尿と睡眠呼吸障害の関係
、および、持続陽圧換気療法の治療効果
Author(s)
宮﨑, 貴志
Citation
Issue date
2016-03-25
Type
Thesis or Dissertation
URL
http://hdl.handle.net/2298/34583
Right
宮崎貴志氏の学位論文審査の要旨
論文題目
心血管疾患患者における夜間頻尿と睡眠呼吸障害の関係、
および、持続陽圧換気療法の治療効果
(
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睡眠呼吸障害は有病率が高く多種の心血管疾患の危険因子であり、また、予後不良因
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子 で も あ る 。 睡 眠 呼 吸 障 害 の 一 つ で あ る 閉 塞 性 睡 眠 時 無 呼 吸 (o
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: OSA)を有する患者において、持続式陽圧呼吸( c
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P
A
P)の装着によって心血管疾患発症リスクは軽減し、予後改善効果がある
ことも知られている。また、睡眠呼吸障害に合併する諸症状の一つに夜間頻尿が存在し、
高齢者では頻度が高く q
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f
e低下に関わり、予後不良因子である事が知られ
ている。本研究では、心血管疾患を有する患者の睡眠呼吸障害と夜間頻尿との関係を検
討し、 O
SA患者に対する C
P
A
P療法による夜間頻尿への治療効果を評価した。
本研究は前向き観察研究である。心血管疾患を有する 1
4
2
9連続症例に対して、除外
基準での選定後、 6
6
6人が登録され、夜間頻尿の有無の質問、夜間のメモリ一機能付き
パルスオキシメーターによる腰眠呼吸障害のスクリーニングが施行された。中等度以上
の睡眠呼吸障害が疑われる患者 1
8
1例中 1
0
0例に p
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P
S
G)が施行され、
9
1例が C
P
A
P適応の OSA患者と診断され、 6
2例が C
P
A
P療法を受け入れた。
登録症例 6
6
6人の中で夜間頻尿は 5
6
1人に認めた。多変量解析にて、年齢( P
く0
.0
0
0
1、
)
性別:男性( P
=
O
.0
0
7
8)、高血圧( P
=
O
.0
1
3
9)、脳性ナトリウム利尿ペプチド( b
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P)値( P
=
O
.0
1
8
5)と独立し机 o
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)(
P
=
O
.0
3
3
5)が夜間頻尿に関与することが示された。 C
P
A
P療法を受け入れた 6
2例の
(
O
DI
中で 3
2例が C
P
A
Pを継続し、夜間排尿回数は 2.2±1.6から 1.0±1.4回
(P
く0
.0
0
0
1)に有意に
減少し、 a
p
n
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x(
A
H
i)
は
、 45.3±13.6から 2
.5±3.7回/時( P
く0
.0
0
0
1、
)
収縮期血圧は、 121.6±11.9 から 1
1
3
.4
±8
.8mmHg(
P
=
O
.0
0
0
2
、
) B
N
P値は、 5
7
.7
から
27.4pg/m (
P
=
O
.0
0
0
6)と有意な改善を認めた。ただし、 C
P
A
Pを継続しなかった群で、は、
C
P
A
P
Iこて夜間排尿回数は減少しなかった。
以上の結果から、心血管疾患患者において夜間頻尿と睡眠呼吸障害には強い相闘があ
り
、 C
P
A
Pは A
H
i を改善させることにより血圧や B
N
P値といった睡眠呼吸障害のリスク
ファクターならびに夜間頻尿を改善させ、心血管疾患を有する O
SA高齢者に有益である
可能性が示された。
審査では、夜間頻尿の原因となる病態、睡眠薬や利尿薬の夜間頻尿への影響、 B
N
Pの
上昇のない睡眠障害患者の位置付け、心血管疾患患者における睡眠障害の特異性、 C
P
A
P
による夜間尿量や一日尿量の変化、うつ患者の評価、本研究による臨床へのメリット、
等の質問があり、申請者からは概ね妥当な回答が得られた。
本研究は、心血管疾患者に焦点を絞った睡眠呼吸障害を検討し、 C
P
A
P にて心血管疾
患患者の病態を改善する可能性を拡大し予後を改善させることを示唆した臨床研究と
判断し学位に値すると評価した。
審査委員長呼吸器内科学担当教授
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